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2023年12月31日日曜日

カレイ

2023年が終わる。今年は続けようと思ったブログも1ヶ月と持たなかった。SNSはもっと気軽にできるはずなのに、周囲から求められていることをやり遂げられていない中で投稿をすることに後ろめたさを感じて、投稿を躊躇することが多かった。そして、自分がやると決めたことをやり遂げられない人が、他者から求められる期待に応えられるはずがない、などと思い悩むこともあった。ただ、メールなどで伝えていただいて入れた予定に沿って、時にはコンピュータでのオンライン会議に、そして昨年に比べれば圧倒的に増えてきた対面の場に足を運び続けた1年だった。

2023年の思いも寄らない出来事として、立命館大学サービスラーニングセンター長に就いたことが挙げられる。久しぶりの海外出張になったインディアナ大学-パデュー大学インディアナポリス校(アメリカ合衆国インディアナ州)から戻った3月10日に教学部次長からの電話とメールがあり、3月14日に教学担当の副学長からメールにて正式に連絡が届いた。立命館大学サービスラーニングセンターは、その前身であるボランティアセンターが2004年に設置された際の経過から、これまで産業社会学部の教員からセンター長が選出されてきた。しかし、新年度を迎える直前になって、当初、センター長を務める予定の先生が学内での別の役に就くこととなり、教養教育センター副センター長となる予定の私が兼職することになった。

サービスラーニングセンター長の就任には少々の戸惑いを覚えた、というのが正直な気持ちである。現在、私は立命館大学では「共通教育推進機構」に所属しているサービスラーニング科目の担当教員であり、大学の自治の基本単位である「学部の教授会」に直接は所属していない。というのも、共通教育推進機構は大学全体を横断する、いわゆる全学組織のため、機構の長は全学役職である教学部長が兼務することになっている。そのため、私にとってサービスラーニングセンター長というのは、自分が直接就くことが想定されていなかった「所属機関の長」になったことを意味する。

センター長になったといって、たちどころに絶大な権限が付与されるわけでもなく、一方で物の見方が大きく変わることもない。むしろ、自分が作り出す「センター長」像にしばられ、「これでいいのか?」といった自問自答により、至らない自分を追い込んでいたことの方が多かった。大晦日を迎え、そうした自分自身への呪縛のような思考により白髪の増加や老眼が進行した、などという具合に、この1年の動きの悪さを合理化している。そんな中、最近は「ペーパーレス」ということでタブレットを使い、「持ち物が減る」ということで多色仕様の「こすって消せる」ペンを使ってきたが、来年は手を動かして思考を深めてみようと、この数年はペンケースで眠り続けていたペンや万年筆やシャープペンシルを引っ張り出している。