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2009年7月12日日曜日

緑のカーテン


 都心のマンション暮らしを初めて3回目の夏がやってきた。築200年弱の京町家暮らしを送っていたときには、時には打ち水をしたり、あるいは窓を全開して坪庭からの風を取り入れたりなど、工夫をすることによってエアコンいらずの生活を過ごしてきた。ところが、木と土と紙と竹の家とはうってかわって、鉄とガラスとコンクリートで出来た住まいでは、なかなかそうはいかない。昨年は据え付けのクーラーのスイッチに、安易に手を伸ばしてしまうときが多かった。
 そこで今年は、夏の暑さを和らげるという個人的な利便だけでなく、地球温暖化防止への小さな貢献として、「緑のカーテン」に取り組むこととした。きっかけは、京都府地球温暖化防止活動推進センターが作成した「みどりのカーテン育成ガイドブック2009」(http://www.kcfca.or.jp/midori/img/gitya.pdf)に妻が大変な興味を示したことだった。同センターには知り合いが多く関わっているということもあって、2年前に初めてガイドブックが発行されたときから興味を抱いていた。しかし、一人暮らしではなかなか手が回らず、実際の行動には至らずに止まっていた。
 今回植えたのは、ゴーヤーとアサガオである。ゴーヤーを植えたのは、文字通りカーテンをつくるのであるから、一定の繁殖力が必要となるためである。上記のガイドブックでも、「比較的育てやすい」としてゴーヤーを例に育て方を解説してあった。単に育てるだけでなく、ゴーヤーには食べる楽しみもあるので、もう一つ、愛でる楽しみとして朝顔を植えることにした。
 本日はいよいよ育ったゴーヤーの、第一弾の収穫を行った。とりあえず、一番育ったものを1本だけ、ゴーヤーチャンプルではなく、トマトソースのパスタでいただくことにした。当然無農薬、しかも生長の過程を見てきただけに、一層味わい深いものとなった。琉球朝顔ほどの繁殖力(例えば、地域交流スペース「結」の南面)はない朝顔たちを愛でる日も当面続きそうだが、ゴーヤーを味わう日々も当分続きそうだ。



2009年7月12日執筆・ニコンD40・Ai改20mm/F4、 F4・1/250(2枚とも)

【企画】7/20「ボーズ・ビー・アンビシャス関西」第1回準備会議

 「ボーズ・ビー・アンビシャス」、これは誤植ではありません。そう、札幌農学校に赴任されたクラーク博士のことば「ボーイズ・ビー・アンビシャス」をもじったこの表現は、その名のとおりに「坊主よ、大志を抱け」という願いが込められた、僧侶の集いです。東京・港区の「青松寺」にて、友引の日に開催されております。仕掛け人は應典院にも馴染みのある上田紀行先生(東京工業大学)ゆえに、今回、関西での実現に向け、應典院が一肌脱がせていただくことになりましたので、以下、どうぞ、お見知りおき下さい。

<転送歓迎>

「ボーズ・ビー・アンビシャス」関西を実現する僧侶の会のお誘い
(BBA関西準備委員会のご案内)

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この時代にあって、私たち僧侶は、
今までの、そしてこれからの、自身の在り方と寺院の活動を
どのように考え、展開していったらいいだろうか。
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 東京都港区にある青松寺で年2回行われている「ボーズ・ビー・アンビシャス!!」。通称BBAと呼ばれるこのワークショップには、全国各地から若手の僧侶たちが集います。既に通算12回を数え、毎回白熱した議論をそれぞれの自坊に、地域に持ち帰っています。
 僧侶たちが語り合うこの場は、『がんばれ仏教!』の著者である上田紀行先生の呼びかけから始まりました。この数年、何回か関西から参加してきた僧侶たちは、「熱いものを得ることができるこのワークショップを是非関西でも」と上田先生に投げかけてみたところ、「もちろん協力します」との反応をいただきました。
 つきましては、関西でもBBAの開催すべく、具体的な企画を煮詰めるために、集い、語る機会を持つことといたしました。先生の熱意に応え、当面、2009年1月もしくは2月の開催に向け、準備を進めていく予定です。ぜひ、多くの方々に準備の段階から参加をいただき、今それぞれが抱えている問題や今後志す活動の展開についても意見を交わすことができれば、と願っております。
 以下にご案内しますように、上記『がんばれ仏教』でも取り上げられている浄土宗應典院(大阪市天王寺区)の賛同と協力を得て、キックオフの機会に研修室を提供いただくことができました。ぜひ、ふるってご参加、また呼びかけへのご協力をいただければ幸甚です。今はまだ小さな種ですが、仏教にあるはずの、私たちにあるはずの、無限の可能性をともに開いていくため、宗派や枠組みを超えて熱く語り合いましょう!!

               記

日時:2009年7月20日 18時30分開会(20時30分終了予定)
 ※終了後、近くの店で懇親会を行います。

場所:浄土宗應典院(大阪市天王寺区下寺町1-1-27) 研修室B
 ※駐車場が充分ではありませんので、お車での来山はご遠慮願います。

内容:(1)講話「がんばる仏教~應典院の取り組み~(仮題)」(30分)
    浄土宗大蓮寺住職・應典院代表 秋田光彦師
   (2)話題提供「ボーズ・ビー・アンビシャス」に参加して
    融通念仏宗大念寺副住職 関本和弘師 ほか
   (3)意見交換「関西でBBA」を開催するために
    (参加者自己紹介と今後への期待・課題)

参加費:無料
(今後、上田先生等ゲストお招きする費用を確保するため、カンパを募ります)

呼びかけ人:以下のとおり
・木村慶司(浄土真宗本願寺派栄照寺)
・関本和弘(融通念仏宗大念寺)
・山口洋典(浄土宗應典院)
(2009年7月2日現在)

連絡先:bbakansai@gmail.com
申込み:http://uemachi.cotocoto.jp/event/30607

<当面の問い合わせ先>
浄土宗 應典院(担当:山口 洋典)
〒543-0076
大阪市天王寺区下寺町1-1-27
TEL 06-6771-7641 FAX 06-6770-3147
E-mail hironori@outenin.com
URL http://www.outenin.com

<その他>今後、活動が進むにあたり、ブログ「http://bbakansai.blogspot.com」にて経過等は報告させていただく予定です。

やはり、この企画でもBloggerによるブログを開設しました。デジタル系の小間使いをさせていただいています。

【運営】7/18〜8/30「住み開きアートプロジェクト」

 2006年12月に開設した「アートリソースセンター by Outenin(愛称:築港ARC)」も、今年度をもって大阪市ゆとりとみどり振興局からの委託期間終了となり、閉室となる予定です。この夏、3年間にわたる取り組みを集大成させたようなプロジェクトを、以下のように展開することになりました。「まち開き」になぞらえて「住み開き」と題したプロジェクトは、「私空間」を「公共空間」にすることを通じて、新たな生活文化を編集する拠点が生まれている、このことへの関心から組み立てられています。基本的に私空間ゆえに、少人数での企画となりますので、どうぞお早めにお申し込みくださいませ。

アサヒアートフェスティバル2009参加事業
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「住み開きアートプロジェクト」
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プライベート(自宅や個人事務所)を、
パブリック(集いの場)に変える幾十の方法 まずは大阪から

 この7月から8月末にかけて、應典院寺町倶楽部が大阪市より受託し、企画運営を行っている現代芸術創造事業「築港ARCプロジェクト」のチームにより、アサヒアートフェスティバル2009参加事業「住み開きアートプロジェクト」 を展開いたします。
 「住み開き」とは、自宅や個人事務所を代表としたプライベートな空間の一部に、本来の用途以外の新しいアイデアを盛り込み、一時的に、もしくは定常的に、様々な人が集まれるパブリックな空間へと変えてゆくその活動、もしくはスペースのことを指します。
 4つのプログラムで構成される本プロジェクトでは、文化や芸術に関わるひと、教育に関わるひと、造園や農に関わるひと、販売や飲食に関わるひと、デザインや建築に関わるひと…、こういったひとたちが共通して行う、じぶんの場所をみんなに開く様々な方法を紹介してゆきます!

まずは全開催情報は以下のプロジェクトブログ、およびチラシにアップいたしましたので下記を是非ご覧ください。

・全開催情報→ http://sumibiraki.blogspot.com

・チラシファイル(表面)をダウンロード→
http://www.webarc.jp/sumibirakisotomen.pdf
・チラシファイル(中面)をダウンロード→
http://www.webarc.jp/sumibirakinakamen.pdf

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Aプログラム【突撃!あなたのまちの住み開きフィールドワーク】
大阪市内の中央区、西区、西淀川区、都島区の各スペースの活動紹介と此花区の住み開き向けの物件紹介ツアーを敢行。

(1)7月18日(土)10時~@さわ洞窟ハウス 参加費:無料
住み開き人:沢勲(大阪経済法科大学教養学部名誉教授)
(2)7月19日(日)18時~@古本屋メガネヤ 参加費:無料
住み開き人:市川ヨウヘイ(古本屋店主)
(3)7月26日(日)16時~@谷町空庭 参加費:1000円(野菜、ドリンク代)
住み開き人:山内美陽子(造園プランナー)
(4)8月9日(日)15時~@此花区梅香・四貫島エリア 参加費:無料
ツアーガイド:高林洋臣(NPO法人プラス・アーツ事務局員)
(5)8月29日(土)17時半~@安治川倉庫FLOAT 参加費:無料(ドリンク付)
住み開き人:米子匡司(音楽家)

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Bプログラム【The 住み開きシンポジウム!】
住み開きをしている人、したい人、したいって程じゃないけど興味はある人など
がざっくばらんに話あうサロンイベントを開催。

(1)8月2日(日)15時~@♭(フラット) 参加費:無料
ゲスト:花村周寛(ランドスケイプアーティスト)、小山田徹(美術家)、渡邊太(社会学者)
(2)8月30日(日)18時~@208南森町 参加費:1000円(資料代、ドリンク代)
ゲスト:岩淵拓郎(美術家)、今川和佳子(八戸市hpm市民ワーキング)

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Cプログラム【住み開きメディアレポート】
大阪のみらなず関西、さらには全国津々浦々の住み開きスペースを紹介するブログの運営、ブックレットの発行など。
詳しくはhttp://sumibiraki.blogspot.com/まで!

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Dプログラム【アーティストによる“プチ”住み開き体験イベント】
音楽家、美術家、映像作家の3名による自宅イベントの開催。

(1)【展覧会】
7月30日(木)~8月10日(月) 13時~20時@宮本博史宅 参加費:無料
住み開き人:宮本博史(アーティスト)
(2)【お散歩ライブ】
8月14日(金)18時~@akamar22!宅 参加費:500円(地図、夕飯代)
住み開き人:akamar22!(音楽家)
(3)【上映会】
8月21日(金)19時~@平岡香純宅 参加費:500円(夕飯代)
住み開き人:平岡香純(映画監督)


すべてのプログラムは予約が必要です!
予約、詳細お問い合わせは築港ARC( arc@outenin.com もしくは06-4308-5517)まで!
より細かい全開催情報は 
http://sumibiraki.blogspot.com
にて。

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<総合問い合わせ>
築港ARC(アートリソースセンター by Outenin)
〒552-0021 大阪市港区築港2-8-24 piaNPO 308
tel&fax:06-4308-5517
arc@outenin.com
http://www.webarc.jp


いくつかの回の写真撮影を行います。また各催しには運営主体のプロデューサーの立場から立ち会います。

【運営】7/18〜「"みとりびと"は語る」

例年、大蓮寺・應典院ではお盆の時期に「エンディングセミナー」を開催しています。死者に思いを馳せる時期だからこそ、今を生きる私の<いのち>を見つめて欲しい、そういう願いからです。今年もまた、大蓮寺・エンディングを考える市民の会の主催により、3回連続のセミナーを実施することになりました。タイトルには映画「おくりびと」からもじって「みとりびと」と掲げ、特設ブログも開催して盛り上げておりますので、どうぞ、ご関心、ご参加くださいませ。

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      夏のエンディングセミナー
       ”みとりびと”は語る
    ~死と家族をめぐる3つの物語~
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    最新情報は特設ブログにて!
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   http://mitoribito.blogspot.com
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  2009年7月18日・7月25日・8月1日
   【3回連続・いずれも土曜日】

 映画「おくりびと」の大ヒットは、日本人にとっての死と家族の関係について改めて想い起こさせました。しかし、映画とは違い、実際の死の風景、とりわけ末期から死、死後のプロセスは、家族には知られざる世界であり、心身ともに大きな重圧がかかります。
 年間110万以上の人が亡くなる多死社会の日本において、家族とはもはや死の臨床といってよいはずですが、そのための環境や人材、作法など、その基盤はけっして充分なものとはいえません。
 遺族会、在宅ホスピス、そして家族による看取り…死と家族をめぐる3つの物語に学びながら、いのちを支えることの意味をともに考えます。


 会場■應典院(おうてんいん)
    大阪市天王寺区下寺町1-1-27
    電話06-6771-7641
      地下鉄谷町線「谷町九丁目」駅(3)番出口、
      近鉄・千日前線・堺筋線「日本橋」駅(8)番出口、
      それぞれ徒歩8分
      (※両駅ともエレベーターが設置されています)

お申し込みはインターネット、ファクシミリ(06-6770-3147)、お電話(06-6771-7641)にて。

参加費■800円(茶菓付)(予約優先制)
    《各回とも定員40名。定員になり次第、締め切ります》

お申込■インターネットの「上町台地.cotocoto」(http://uemachi.cotocoto.jp
からご希望の回を選んでお申し込み下さい。

 主催■大蓮寺・エンディングを考える市民の会
 共催■大蓮寺、應典院寺町倶楽部
 協力■ささえあい医療人権センターCOML、cocoroom、むすび、上町台地からまちを考える会

      ------------------------《話題提供者》------------------------

○7月18日(土)
 14時開会(閉会16時)
ゲスト:廣江輝夫 さん(公益社執行役員) 
【お申し込み】http://uemachi.cotocoto.jp/event/30444

------------【聞き手・秋田の視点】------------
廣江さんは葬儀専業最大手・公益社で葬送事業の最先端の開発に取り組む仕掛け人です。早くからエンディングサポート企画を手がけ、とくに遺族支援「ひだまりの会」を設置して、グリーフケアの普及に取り組まれました。「死後」を扱う葬儀社が「生前」を扱うことで何が見えてきたのでしょうか。映画とは一味違う「おくりびと」の声です。

○7月25日(土)
 15時開会(閉会17時)
ゲスト:今井信行 さん(いまい内科クリニック院長) 
【お申し込み】http://uemachi.cotocoto.jp/event/30445

------------【聞き手・秋田の視点】------------
今井さんは宝塚市のクリニックの院長として、地域 に根づいた医療の実践に取り組んでこられました。 「住み慣れた自宅で、最期まで」という、患者の願いに沿うように、在宅医療に取り組み、 昨年には在宅療養支援をめざして、通所介護施設を開所、 医療と介護の両面から、「地域居住」を支援されています。

○8月1日(土)
 14時開会(閉会16時)
ゲスト:吉田利康 さん(アットホームホスピス代表)
【お申し込み】http://uemachi.cotocoto.jp/event/30446

------------【聞き手・秋田の視点】------------
吉田さんは、99年に白血病で最愛の奥様を自宅で看取られました。その体験を契機に、インターネットでがん患者さんやその家族、遺族と交流を始め、医療現場にも、市民の観点から積極的な発言をしておられます。昨年「がんの在宅ホスピスケア」を刊行、最後のみとりびと「家族」の心境を綴っておられます。

   ------------------------《聞き手(各回とも)》------------------------

秋田光彦(浄土宗大蓮寺・應典院住職)
55年大阪市生まれ。大蓮寺・エンディングを考える市民の会代表。パドマ幼稚園々長も兼ねる。97年に塔頭寺院「應典院」を再建し、地域での社会的・文化的活動の拠点に開放。また、新しい葬送のかたちを探して、02年には大蓮寺墓地に生前契約個人墓「自然」及び永代供養墓「共命」を建立。


    最新情報は特設ブログにて!
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   http://mitoribito.blogspot.com

チラシのデザインを担当しました。http://idisk.me.com/yamaguchihironori/Public/200907endingseminar.pdf

dekigoto

"dekigoto":それは、無形のものづくり

 イベント屋、という言い方はあまり好きではありません。開催時期を見極めて、その場にどんな意味が生まれるかを考え、人脈を駆使して情報をとりまとめ、お金を工面し、ひととものをうまく集めていく、確かにそれが日々向き合っている仕事です。そうして時間をかけて組み立てている作業の意義が、「屋」ということばで片付けられるのが、感覚的に嫌なのです。その場が生まれた意味に対し、手配師として手柄を主張したり、各方面からの反応に奢ってはならない、そう考えているためでもあります。
 ともあれ、常々、イベントばかりに関わっております。関わりというのは、企画のみならず、お招きや出演をさせていただくこともあります。その他にも、一参加者としてお伺いさせていただくこともあります。ただ、それ以上に、告知をいただきながら、日程の調整がつかず、文字面を眺めて悔しい思いに浸ることも多いです。
 イベントという表現をカタカナ以外で伝えよ、と言われれば、迷わず「出来事」ということばを選びます。かたちある物に対し、かたちのないもの、それが出来事だと捉えています。しかし、そんな出来事をつくるのは人です。ある空間に、どんな時間を流すのか、その企てをする仲間と、その企てに乗る新たな仲間が、場の意味を織りなしていく、そう考えています。
 組織の中では立場が人を育てる、とも言われることに着想を得て、イベントがまちを育てる、そんな観点で「上町台地.cotocoto」と「上町台地.cotocoto+」という、イベントデータベースと地域資源データベースの構築にも参画しました。2006年度に大阪ガス株式会社エネルギー・文化研究所より研究費を頂いて行った仕事です。そこでは上町台地という地域にまつわるイベントが集約されることを前提にしていますので、このブログでは今後、私にまつわるイベントを紹介させていただきます。それぞれ、イベント名の前に、【出演】、【企画】、【運営】、【参加】、【告知】といった目印をつけていきますので、どうぞ、それぞれの「出来事づくり」に取り組んでいる方々に思いを馳せ、足を運んでいただければ、と願っています。

2009年7月12日執筆、7月12日更新。
以下、投稿一覧。

2009年7月7日火曜日

field

研究のフィールドとツール

 フィールドワークを通じて人間科学の研究に携わっている、と言っても何をどうしているのかまったくわからないと思います。ここでは、研究のフィールドを紹介し、それらにどのように向き合っているのかについて紹介します。

 具体的な研究の場と専門を紹介する前に、私が研究と言う時には何を指すのかについて、簡単に整理しておきます。簡単にまとめていますので、あまり興味を持てないということであれば、具体的な研究フィールドや、研究のキーワードからお読みいただいた方が関心を抱きやすいかもしれません。ですので、このページの目次を示します。



  • <私にとっての研究の枠組み>
    1. 実証ではなく実践としての研究
    2. グループ・ダイナミックスという理論
    3. グループ・ダイナミックスの理論と実践:協働的実践における文脈拡張による共同性の承認
  • <私の研究フィールド>
  • <私の研究のキーワード>


  • <(私にとっての)研究の枠組み>

    1.実証ではなく実践としての研究



     まず、私の研究が「実証的研究」ではなく「実践的研究」であることを示しておきましょう。参考にするのは、ケネス・J・ガーゲンというアメリカ合衆国の心理学者の書物です(Gergen,
    1994)。


    • ケネス・J・ガーゲン(著) 永田 素彦・深尾 誠(訳) 2004 社会構成主義の理論と実践:関係性が現実をつくる ナカニシヤ出版(原著:Gergen, K. J. 1994b Realities and relationships : Soundings in social construction. Cambridge, Mass. : Harvard University Press.)

    序文及び三重大学の永田素彦先生によるあとがきが、京都大学の杉万俊夫先生のウェブサイトにて参照できます。
    http://www.users.kudpc.kyoto-u.ac.jp/~c54175/research/theoretical_study/T-0015.htm


     これまで、特に大学院博士前期課程(修士課程)まで、取り組んできた自然科学の領域においては、研究とは「追試可能性」を前提にして、新たな発見を導くものとされてきました。追試可能性とは、結果の信頼性や妥当性、また状況の再現性などに関する普遍性を問題とする、ということです。

     こうした研究は、実証的研究とされています。たとえ、それが何らかの実践を通じた研究であったとしても、同様の問題に対して呈示した仮説を実際のデータを用いて証明するという様式ですから、実証的研究です。

     実証的研究の基本的な枠組みは、しばしば「仮説演繹法」と言われてきました。それは、観察-仮説導出-検証-仮説修正という4つの段階が際限なく続けられ、正確で、十分に明瞭で、妥当で、総合に関連する命題のネットワークが生み出されるのが理想とされます。

     ここで、命題のネットワークとは、学問体系の構成要素のことです。特に、理論とメタ理論、そして方法論の3つが相互に関連していることに着目して、それらの命題のネットワークを「中核的命題群(intelligibility nucleus)」と呼びます。

     一言で示すならば、実証的研究の中核的命題群は、「論理実証主義」をメタ理論にした行動主義理論により、実験的方法論が取られてきたということになります。特に、心理学の分野においては、心理学の場合、研究の中心は個人の行動であり、個人の行動は、現実世界の諸状況を先行条件とする帰結とみなされていました。ですから、研究者は、観察による検証を通じて、当初の仮説が信頼に足るものであるのか、修正されるべきものなのか、棄却されるものなのかを明らかにすることが「当たり前」になっていたのです。

     行動主義とは、人間の行動が、環境からの入力によって導かれ、統制され、刺激を受けた、一連の「反応」であると考える理論です。この理論は、この理論自体が、世界は機械的に関係する実体からなる秩序あるもの(仮説構成体)というメタ理論との相互関連性が深いものでしたから、ごく自然に実証的方法に頼ることができました。ここで実証的方法というのは、実験室実験を指します。したがって、刺激と反応との間の因果関係は実験によって明らかになるという考えに基づき、それらの実験から生みだされた結果が人間の行動を解明したものとされ、それらの研究成果が世界の事実を検証していく合理的、経験的な産物と位置づけられてきました。

     しかし、実践的研究では、世界は協働的関係の産物とする「社会構成主義」をメタ理論に、社会から個人に対する一方向的な因果関係(刺激→反応)の連鎖によって世界が構成されるのではなく、有機体はそれ自身の自律的な行動要因を持っているとする「生成力」に着目した理論によって、フィールド研究、質的研究、事例研究法、対話的研究法、など実験に代わる新たな研究方法が模索されてきました。繰り返しますが、実証的研究と実践的研究では、こうした中核的命題群(メタ理論・理論・方法論)が転換しています。社会実験などと称されるものは、仮説検証型の論理実証主義をもとにしているという点で、実践的研究とは言えません。

     このように、同じ科学の営みであるといっても、実践的研究とは、実証的研究とはまったく異なります。歴史的に見れば、実証的研究から実践的研究への転換がもたらされたと捉えることができます。このように、特にメタ理論と方法論に着目することによって、その研究がどのような枠組みであるかを検討することができます。一般に理論にばかり注目が集まりますが、それがどのような背景(理論ための理論:メタ理論)に基づき、どのような手段(具体的な研究の手法:方法論)によっているのかを見ることによって、その研究の枠組みについて検討することが可能です。

     この、実践的研究として取り組む学問の体系を、自然科学に対して人間科学として位置づけます。ここまでガーゲンの書物を参考にしてきましたが、日本における各種実践も交えながら整理した書物として、「このサイトの使い方」に掲げた書物が参考になります。ここに再掲しておきます。


    • 渥美 公秀 2001 ボランティアの知:実践としてのボランティア研究 大阪大学出版会
    • ウヴェ・フリック(著)  小野 博志・山本 則子・春日 常・宮地 尚子(訳) 質的研究入門:<人間の科学>のための方法論 春秋社 (原著…Flick, U. 1995 An introduction to qualitative research, 2nd ed. London : Sage. )
    • 楽学舎 2000 看護のための人間科学を求めて ナカニシヤ出版
    • 杉万 俊夫(編) 2000 よみがえるコミュニティ:フィールドワーク人間科学 ミネルヴァ書房



    2.グループ・ダイナミックスという理論



     では、実践的研究として、社会構成主義をメタ理論に、フィールドワークなどの方法論をつうじて質的研究に取り組む上での理論は何か。それは、グループ・ダイナミックスです。正確に言えば、人間科学としてのグループ・ダイナミックスです。人間科学としてのグループ・ダイナミックスと言っても漠然としていますから、生命現象や社会現象について扱っている「物語科学」として位置づけられ、さらに研究対象のあるべき姿を構想し、実践に結びつけていくという「設計科学」を志向する体系であるという表現を借りることにします。これは、私の指導教員でもある、渥美公秀先生の記述によるところです。


    • 渥美 公秀 2003 ボランティア研究の展開:物語の設計科学に向けた議論 大阪大学大学院人間科学研究科ボランティア人間科学紀要SYN, 3, 7-16.


     グループ・ダイナミックスの実践的研究は、現場の人々とともに「協働の目標に向かって物語を紡ぎ出す(渥美, 2003:p.35)」協働的実践として、誰と、どのような目標に向かって物語を展開しているのか、その言語化を丁寧に行っていかなければならないとしています。つまり、グループ・ダイナミックスの研究における成果(物)は、研究者と実践家とともに紡ぎ出す「エスノグラフィー(民族誌)」となります。

     しかし、このような枠組みでのグループ・ダイナミックスは、先述のとおりに「第三世代」なのです。ここで、日本におけるグループ・ダイナミックスの発展の経過をまとめた論文を手がかりに、その背景を整理しておきます。なお、以下の論文では、第二世代までが示されていますが、それを経て第三世代にある、というような意味合いで捉えていただければと思います。つまりは、アメリカ合衆国での研究を導入した黎明期を第一期、論理実証主義をもとにした第二期、そして社会構成主義をもとにした第三期、という整理です。この整理は、渥美公秀先生によるところです。


    • Sugiman, T. 1998 Group Dynamics in Japan. Asian Journal of Social Psychology, 1(1), 51-74.

    全文が京都大学の杉万俊夫先生のウェブページから参照できます。
    http://www.users.kudpc.kyoto-u.ac.jp/~c54175/research/theoretical_study/T-004.htm


     日本におけるグループ・ダイナミックスの黎明期は、ドイツ系ユダヤ人のクルト・レヴィンによって創設された集団研究を輸入したものです。レヴィンは社会科学に軸足を置いて、パジャマ工場の生産性向上やB29に何人乗るのがよいのかなど、実践的な問題を取り扱っていました。そうした学問が、第二次世界大戦直後に日本に輸入された目的は、日本社会における民主主義の制度や機関をもって権威主義の伝統をとって変えようとするものであり、三隅二不二や佐々木薫が担い手となってリーダーシップや集団意志決定の研究や、林知己夫による多変量解析方法などを用いた質的データの数量化方法によって、教室におけるソシオメトリック地位や犯罪者の仮釈放基準など、グループに関する本質的・実際的な研究が行われました。

     その後、日本のグループ・ダイナミックスは、論理実証主義をメタ理論とした社会における個人研究(Individual Phycology in a society)の隆盛という第二段階へと移行します。フランスではデュルケムなどにより集合的な社会主義に傾倒していく1950年代~60年代に、アメリカの影響を中心的に受けながら、集団の行動に「人間の脳」を見立て、心身二元論が支配する段階でした。ただし、このような認知主義の時代が到来した中で、先ほどのガーゲンはこの段階(第二段階)を「やっかいな状況」であると示します。それは、認知主義とは、外界からの刺激に反応すると捉える行動主義に対する批判から生まれたものの、自分がそもそももっているスキーマと合致するように解釈してしまうことが象徴するように、メタ理論としての論理実証主義と方法論としての実験という手法から転換できていなかったためです。

     そして現在、日本のグループ・ダイナミックスは、廣松渉の共同主観的認識論などによる哲学や、大澤真幸の社会学的身体論などの社会学をの影響を受けた、第三段階にあります。特に、1990年代になって、再びグループとは、ということを本質的に取り組み始めました。同時に、学問体系における心理学という部分集合を飛び出し、メタ理論を社会構成主義へと転換したのです。生成力のある理論としてのグループ・ダイナミックスの中に、社会学と心理学が入り始めたとも言えます。さらにその研究方法は、言説の交流の場への参与観察に基づくものとなりました。

     この、第三段階のグループ・ダイナミックスこそが、私が採用している研究の枠組みです。ここまでの説明でまだピンと来ないという場合には、同じくガーゲンの著作をお目通しいただきたいと思います。特に、社会心理学とは社会の事柄に関する個人の心理学を取り扱うものではないということが、平明に述べられています。


    • ケネス・J・ガーゲン(著) 永田 素彦・深尾 誠(訳) 2004 社会構成主義の理論と実践:関係性が現実をつくる ナカニシヤ出版(原著:Gergen, K. J. 1994b Realities and relationships : Soundings in social construction. Cambridge, Mass. : Harvard University Press.)

    http://www.users.kudpc.kyoto-u.ac.jp/~c54175/combine-gaiyo.htm



    3.グループ・ダイナミックスの理論と実践:協働的実践における文脈拡張による共同性の承認



     ここまで、私の研究は実践的研究として(第三世代の)グループ・ダイナミックスを理論的枠組みに据え、社会構成主義をメタ理論に、限定された時期に、限定された場所で、限定された人々とともに行われる「ローカルな協働的実践」(実践家との局所的な共同研究)であることを述べてきました。人に依存する「アイデア」や「人脈」などについて、取り組みの地域間で差異が出ることは必然ですから、実証ということばがそぐわしくないことは、感覚的にも伝わるのではないかと思います。とはいえ、それがなぜ研究と言えるのか、具体的にグループ・ダイナミックスは何をどうするという理論なのか、その疑問がわくのではないでしょうか。ここでは改めて、第三段階のグループ・ダイナミックスとは何かを、渥美公秀先生の著作を要約することで、大まかに掴んでおくことにします。

    渥美 公秀 2001 ボランティアの知:実践としてのボランティア研究 大阪大学出版会
    (12ページから21ページの部分要約)


     グループ・ダイナミックスは、人間の集合体を一つの全体としてとらえ、その全体的性質(集合性)のダイナミックスを明らかにする学問である。グループ・ダイナミックスは、「研究者と研究対象との間に一線を画すことはできない」ということを公理とし、「よい理論ほど実践的なものはない」という姿勢を堅持しながら研究を進めていく。(pp12-13)

     グループ・ダイナミックスは、客観的事実についての理論を実証的方法で検討するという論理実証主義研究スタイルを棄却する。理論の価値は、実在すると想定される客観的事実を描写することにあるのではないと考える。そして、研究は価値中立的ではありえず、研究の成果として"真なる知"が時代を超えて蓄積されたりはしないという立場を採る。(pp14-15)

     外在的な現実が客観的に存在するとは考えないグループ・ダイナミックスは、理論のもつ生成力によって理論を評価する。生成力とは、社会の前提そのものを疑い、その結果、社会の中に新鮮な代替案を生みだす能力のことである。(p15)

     グループ・ダイナミックスにおいて「よい理論ほど実践的なものはない」という際の「よい理論」とは、生成力を持った理論である。優れた理論とは、外在的現実(なるもの)との照合によって実証されるものではない。理論に「表現力を与える」事例をもって例証され、新たなる実践を生成する理論が高い評価を得る。(pp15-16)

     まずは、予測したい結果や制御の結果得たいと考える現実が構想される。そして、先取りされた予測・制御結果に向けて、現実を、いや過去をも構成していくのである。言い換えれば、実践の現場においてこうあってほしいという価値観が先に存在する。そして、その目標のために、さまざまな言説を通して、ある時は目標を意図的に隠して、現実を社会的に構成するのである。(p17)

     社会構成主義の立場から生成力に配視するならば、理論の例証となる表現力をもった事例を提示できるような方法が必要となる。そのために、研究者は、当事者の構成した現実にどっぷりとつかりながら、"かつ同時に"、その現実から離れて研究者の構成する現場に自らをずらし、相異なる構成的現実からこそ見えてくる世界を把握する。(p17)

     ただし、研究者だけが何らかの基底的・原理的な知識を独占し、研究者にとって外在する当事者の世界に対峙するのではない。また、当事者だけが現場を知っていて、研究者は当事者にとって外在的に関与するものでもない。互いに相異なる世界に住みながら、互いの言説を交差させ、対外の世界に変化をもたらす。この過程が協働的実践である。(p19)

     研究者は、協働的実践のプロセスを書き留めた記述としてエスノグラフィーを記していく。研究者は、協働的実践を行う過程で、随時記録をとり、さまざまな資料を収集する。また、研究者自身が受けた印象や、協働的実践を進めていくうえでヒントとなるような事柄や展望をメモに残したりする。こうした一連の記録は、フィールドノートと呼ばれる。研究者は、研究室と現場を往復する中で、折に触れフィールドノートを整理する(これをフィールドノーツという)わけだが、エスノグラフィーは、こうして蓄積されたフィールドノーツをもとに、協働的実践の過程を理論的な関心から、再整理して綴られた文章のことである。エスノグラフィーには、いわゆる現場の資料とともに、研究者の経験や理論的な考察(の糸口)が、整理して記述されることになる。(pp20-21)

     エスノグラフィーには、淡々とした記述もあれば、小説のように人々の生きざまを縷々綴っていくという形態もある。ただし、インフォーマントからできるだけ正確な情報を入手し、その情報に基づいて客観的に記述するというスタイルではない。このようなスタイルでは、インフォーマントが"真なる"現場"を独占的にしているという構図を厳密には免れないからだ。(p21)

     特定の現場に立つ研究者と当事者が織り成す言説としてのエスノグラフィーは、通常、時間的にも空間的にも局所的であり特個的である。その言説は、そこに含まれる理論が真理を突いているから一般性をもつのではない。また、当事者の経験が生き生きと綴られているから影響力をもつわけでもない。エスノグラフィーは、抽象化された言説=理論を含んでこそ、時間的・空間的に離れた世界にも影響する。このように導かれた研究結果=実践結果は、現場とは直接に関係をもたない人々の何を妥当な解釈とし、何を妥当な解釈としないかという解釈の枠組みに流れ込む。研究結果は、人々の解釈の枠組みにおいて、真実味をもって迎えられたならば、生成力のある研究成果となるのである。(pp21-22)

     整理すると、(第三段階の)グループ・ダイナミックスは、社会構成主義をメタ理論とし、生成力のある理論をもって、言説の交流の過程を追う実践を、参与観察という方法をもって、エスノグラフィーを成果とする研究です。集合体の動態(グループのダイナミックス)に着目し、研究者であれ実践者であれ、現場における発言者の意味を巡ってその意味を(場合によって否定することを)承認しあうという共同性を承認すること、それが新しい現実を、あるいは過去を構成していくことになります。少し難しい表現を使えば、現場における共同性の承認の過程を追うということは、協働的実践において、研究者と実践家の双方における文脈拡張を行っていくということです。つまり、相互理解を進めていくことや、あるいは相互理解を求めること、このことが研究者と実践家の間に一線を画さないという意味です。そして、双方に現前する問題を協働で解決していくとき、新たな理論が生まれていきます。こうして現場から生まれた生成力が「中範囲の理論」であるとされ、それらを生みだした理論がグループ・ダイナミックスであると考えます。もちろん、そこには現実は社会的に構成される、という社会構成主義というメタ理論があります。

    <私の研究フィールド> 



     こうした研究の枠組みに基づいて、以下のような現場を、研究の場としています。それぞれの研究テーマも簡単に掲げておきます。こうしたフィールドをまたぎながら、人は問題解決のためにどのような組織をつくるか?、課題を問題として認識する過程に普遍性はあるか?、学生はコミュニティの一員としてどのように機能するか?、地域において大学とはどのような資源として機能するか?といった問いに向きあっています。 


      • 「規範の伝達」からとらえた教育・人材育成プログラムの効果の検討
      • 産官学地域共同研究の基盤整備による問題解決ネットワークの構築

        (事務局員として、2000年度より勤務しています。2004年度より研究主幹となりました。)

      • 都心部におけるネットワーク型まちづくりのグループ・ダイナミックス

        (発会以前よりオブザーバーとして関わってきました。2004年度より事務局長となりました。)

    • ecostyle.net(中華人民共和国内モンゴル自治区バイアールイエ沙丘)
      • 状況的関心で望む環境学習プログラムを通した環境問題解決のインターローカリティ

        (2001年3月より4回の現地訪問を行っています。大学生たちによるエコツアーの引率等も行っています。)

      • 超越性のある「声」を用いた地球温暖化への気づきを喚起する環境教育の実践

        (1997年のCOP3時には前進の「気候フォーラム'97」の事務局員でした。その後1998年に「地球へのお手紙・地球からお返事」という環境教育プログラムを導入しました。)

      • 理事及び実務者に対する専門的研修パッケージの開発

        (法人設立前より運営委員として関わってきました。その後常務理事を務め、法人の管理・運営に関わるとともに、各種研修内容を企画し、実践しています。)

      • 地域通貨の導入による地域活性化

        (地域通貨「おうみ」システムの企画立案に取り組んできました。特に諸外国の事例の調査を担当し、理論的枠組みを精緻化していくための貢献をしてきました。)


    <私の研究のキーワード> 



    • グループ・ダイナミックス
    • 社会構成主義
    • 質的研究
    • 言説戦略
    • NPO
    • インターンシップ
    • コミュニティ・ソリューション
    • コミュニティ・シンクタンク
    • コミュニティ・ビジネス&サービス
    • 地域通貨
    • ソーシャルキャピタル
    • エコツアー
    • 状況的関心
    • 構造的関心
    • 超越性
    • 規範の伝達
    • 共同性の承認
    • 文脈拡張
    • ネットワーキング
    • メタファー
    • 教育・人材育成


    2005年2月24日最終更新

    toolbox

    私が活用しているこだわりの「道具」を紹介します。


    • コンピュータ
      • MacBook Pro 15インチ
      • MacBook Pro 17インチ
      • Let's Note CF-R6(プレミアムエディション)
      • Canon PIXUS 80i

    • カメラ
      • ニコン F3
      • ニコン F801s
      • ニコン D40
      • ニコン Coolpix P50
      • SONY DSC-R1
      • Pentax Optio 43WR

    • 電話
      • iPhone 3G(16インチ・白)【現役】
      • Motorola RAZR V3 Maxx(オレンジ)【引退】
      • NTT DoCoMo M1000(Motorola製)【引退】
      • NTT DoCoMo ムーバM(Motorola製)【引退】

    • カバン
      • 信三郎帆布 H-04(薄茶×うぐいす)
      • Munekawa フルオーダーボストンバッグ
      • ビジィ・ビーバー サイズアップスリーウェイショルダーバッグM(ブラック)
      • DIME別注 ビジィ・ビーバー マグタスナイロンバック
      • DIME別注 吉田カバン バックパック
      • BREE ELCH

    • のりもの
      • ビゴーレカタオカ スタンダード(黒)
      • ブリジストン トランジット(青)
      • ヤマハ ZeaL(白)
      • スズキ ジムニーSJ30(オレンジ)【引退】
      • プジョー 205 Automatic【引退】
      • ダイハツ ハイゼット電気自動車 GD-S200V(改)【モニター使用】
      • <環境省からのモニターでした>
        • 京都他、いくつかの都市での実証実験でした。
      • ニッサン シルビア S13 Q'z(後期・黒)【引退】
      • <大学の先輩から譲っていただきました>
        • 大学の同級生に譲りました
      • ホンダ アクティストリート S13 Q'z(あずき色)【引退】
      • <バイト先の先輩から譲っていただきました>
        • 深夜2時頃、自宅から100m程のところで事故、廃車となりました。
      • トヨタ スプリンタートレノ AE86 GT APEX(前期・白黒)【引退】
      • <大学の先輩を通じて譲っていただきました>
        • マンガ「頭文字D」がはやる前に乗り始め、大流行の頃に滋賀県で中央分離帯に激突、廃車となりました。

    • オーディオ・ビジュアル
      • YAMAHA CX-1
      • YAMAHA B-6
      • YAMAHA T-2
      • YAMAHA NS-10M
      • Bang & Olufsen Beogram RX 2
      • EIZO HD2452W(ブラック)
      • YAMAHA YSP-600
      • SONY MDR-CD900
      • TOSHIBA RD-XV44
      • SONY MDIO ZS-M5

    • 時計
      • Hamilton「Kahki King Automatic」
      • カシオ G-Shock「AW-5ooUA」

    • 白物
      • 良品計画 ノンフロン電気冷蔵庫・375L「M-R38A」
      • 三洋電機 ドラム式洗濯乾燥機「AWD-AQ3000R(W)」 



    まだまだ、こだわっていきます。

    2005年1月1日、.Mac上に開設、7月7日、Bloggerに以降。

    works

    山口 洋典(やまぐち・ひろのり)

     業績一覧


    著書 (著者及び共著者名、年、分担項目名、編著者名、書名、発行所、初頁~終頁)


    山口 洋典 2010 コミュニティ・アクティベーションの視点:イタリア・ミラノにおけるメディアの重層性から 松浦さと子・川島隆(編) コミュニティメディアの未来:新しい声を伝える経路  晃洋書房 98-110.

    • 第7章として所収された原稿は、第II部「社会運動とコミュニティメディア」の1つとして所収されている。人物、空間、情報技術の効果的な利活用が、人々のコミュニケーションを豊かにすることに着目し、イタリア・ミラノの事例から、特に日本初のNPO法人によるコミュニティFM局が設立された京都地域を具体的な対象地として、今後のコミュニティ・メディアの展望を述べた。


    山口 洋典 2009 ネットワーク型まちづくりでつながる・まとまる・ひろがる 上町台地コミュニティ・ビジネス研究会(編) 地域を活かす つながりのデザイン:大阪・上町台地の現場から  創元社 140-163.(第6章本論)

    • 第6章のメインテーマ<いとなみを結ぶ>に即して、上町台地界隈で展開されているネットワーク型まちづくりの活動主体「上町台地からまちを考える会」の事例を紹介した。また、事例に対する考察を、メタファー論を用いて行っている。


    山口 洋典 2009 現代におけるコモンズとしての宗教施設の可能性 上町台地コミュニティ・ビジネス研究会(編) 地域を活かす つながりのデザイン:大阪・上町台地の現場から  創元社 131-136.(第5章補論)

    • 第5章のメインテーマ<いのちを見つめる>に即して、本論で紹介された「お寺の資源力を活かす」という視点に対し、特に日本において近代国家の成立後、宗教施設がどう位置付いてきたかについて論じた。とりわけ、人々がまちに重ねるイメージ、すなわち「風景」の観点からお寺の有り様に接近した。

    山口 洋典 2008 文化創造拠点としての宗教空間:コミュニティとNPO,そして場としての寺院 井口貢(編) 入門・文化政策:地域の文化を創るということ  ミネルヴァ書房 213-226.(第13章)

    • 宗教法人と公益について、大阪市天王寺区の「應典院」を事例に取り上げ、論じた。とりわけ、歴史的にコミュニティの核であることに着目しつつ、寺院が現代においてもコミュニケーションの場として成立するためには、「スピリチュアリティ」を批判的な側面も含めて取り上げていくことが必要であることを示した。

    山口 洋典 2006 ネットワークからニットワークへ 佐々木雅幸(編) CAFE:創造都市・大阪への序曲 法律文化社 74-82.

    • 上町台地からまちを考える会の設立の経緯と経過を、地域内のネットワークの拡大という観点から述べた。とりわけ、地域内のネットワークを拡大していく際の外来者の視点の大切さを明らかにするために「ニットワーク(編み物作業)」ということばを導入して、協働のあり様とあり方を述べた。

    山口 洋典 2005 情報化とNPO、NPOのネットワーキング、NPOスタッフの教育・養成、NPO・ボランティア教育、中国のNPO・ボランティア 川口 清史・田尾 雅夫・新川 達郎(編) よくわかるNPO・ボランティア (やわらかアカデミズム「わかる」シリーズ) ミネルヴァ書房 (各2ページ) 

    • 見開きによる2ページにわたって一つのテーマを簡潔に説明した。また、章と章の間の「活動の現場から」の写真とコラムも担当した。

    山口 洋典 2000 大学と地域が協働で取り組むNPO人材養成 特定非営利活動法人きょうとNPOセンター・財団法人京都新聞社会福祉事業団(編) 京都発NPO最前線―自立と共生の街へ 京都新聞社 95-105. 

    • 本書自体の制作の契機となった「NPOスクール」の黎明期について、学生の受入団体の声も交えて詳説した。インターンシップ・プログラムは、学生の教育プログラムに留まらず、分野と地域を越えた団体間連携をも導くことを明らかにした。なお、制作にあたっては本文写真と表紙デザインも担当した。


    学術論文(著者及び共著者名、年、題目、誌名、巻、初頁~終頁)



    山口 洋典 2009 自分探しの時代に承認欲求を満たす若者のボランティア活動:先駆的活動における社会参加と社会変革の相即を図る「半返し縫い」モデルの提案 ボランティア学研究(9), 5-54.

    • 自分探しという表現は、時に否定的な言説として用いられるが、ありたい自分を探していくということは、根源的に否定されるべきものではない。そこで、本稿では、中華人民共和国の内蒙古自治区において、エコツアーと称して展開されてきている沙漠緑化プログラムで、参加者とプログラム事務局ならびに現地の方々がどのような関係を構築しているかを事例として取り扱った。そして、現代を生きる若者たちが、自らを物語るときに、複数の自己、すなわち多元的自己を有していることに焦点を当てた。その上で、先駆的なボランティア活動が展開されていくためには、日常の風景から逃避せず、自己満足に埋没してはならないとする観点から、活動現場と日常生活との関係について「半返し縫い」モデルを提示することとした。


    山口 洋典 2009 well-designedな生活スタイルの実現:フィンランドにおけるソーシャル・イノベーションの源流を見つめて 同志社政策科学研究(11)2, 205-207.

    • 2008年10月22日から29日にかけて、文部科学省「大学・専修学校等における再チャレンジ支援推進プラン」に採択された「社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム」の先進事例調査のためにフィンランド共和国を訪問した。調査の目的は、ソーシャル・イノベーションを生み出すための社会制度と、多様なセクターの協働による社会変革のコーディネートの様式から、日本における社会人教育プログラムのあり方を検討することであった。本稿では、フィンランド市内の各実践団体と、フィスカルス村でのアーティスト組合の活発な取り組みを紹介し、物事の判断が合理的であるだけでなく、いわゆる「もの」のデザインだけでなく、人間関係の有り様(ひとの関わり方のデザイン)もまた、よく考え抜かれているということを示した。このことから、フィンランドはwell designed(組み合わせがよい)社会システムを有している国、と表現した。

    鳥居 史絵・山口 洋典 2009 道具の身体性から見た竹筬の復興に関する一考察:道具の復権を求めたアクションリサーチから 同志社政策科学研究(11)1, 77-96.

    • 第二筆者が指導教員であった、第一筆者の修士論文をもとに、政策・施策の段階的・断続的な展開だけでは、伝統産業の活性化に限界があることを示しつつ、生産のための道具への関心が、多様な主体が協働する端緒となることを明らかにした。特に、手織りによるはた織り機の部品の一つである筬(おさ)について取り上げ、中でも竹製の筬を織り手が用いることが手織り産業全般の活性化に寄与するのではないか、という問いにアクションリサーチの手法により接近されている。具体的には、手織り産業において竹筬は、織り手の身体を延長するものとして位置づけられるとの観点から、身体化された道具の復権こそが、産業の維持・発展、転じて復興を導くことを示した。

    山口 洋典 2008 「研究フィールド×理論」が紡ぎだすもの : 「脱ボランティア日記」化のためのフィールドレポート 同志社政策科学研究(10)2, 205-207.

    • 筆者が携わっているフィールドワークの現状を報告し、論文執筆に向けて実践の抽象化のための視点を述べた研究活動の報告である。取り上げたフィールドは、寺院、NPO、行政、大学の4つである。それぞれに、グループ・ダイナミックスにおける記憶研究、アートマネジメントの観点における社会と芸術の関係、震災からの産業面からの復興、NPOを通じた大学による地域貢献という視点で、事例の抽象化を図った。そして、「料理」のアナロジーを用いることによって、フィールドワークの報告が、単なる「ボランティア日記」にとどまらないための視点を明らかにした。

    山口 洋典 2008 ソーシャル・イノベーション・スキルセットに関する一考察:コミュニケーション力とコミュニティの維持・発展のリーダーシップ発揮の観点から 同志社政策科学研究(10)1, 75-92.

    • 執筆時点で初めての修士論文提出者を迎えた、ソーシャル・イノベーション研究コースの教育・研究の取り組みを振り返り、同コースに学ぶ社会起業家の卵に必要とされる要素について検討した研究ノートである。その際、筆者自身が研修プログラムに参加した、アメリカ合衆国国務省による「International Visitor Program Multi Regional Program "NGO Management"」の内容を整理し、「スキルセット」としてとりまとめた。


    山口 洋典 2007 書評「杉万俊夫(編著) 2006 コミュニティのグループ・ダイナミックス 京都大学学術出版会」 同志社政策科学研究(9)2, 195-197

    • 2006年度、2007年度と、同志社大学大学院総合政策科学研究科ソーシャル・イノベーション研究コース「臨床まちづくり学」のテキストとしても用いた書物の書評を執筆した。特に、研究論文等において、日常生活でも用いられることばが専門用語として用いられる場合の注意点を示し、フィールドワークを通じた実践的研究の成果の読み解き方について、内容を評じながら論じた。


    山口 洋典 2007 ソーシャル・イノベーション研究におけるフィールドワークの視座:グループ・ダイナミックスの観点から 同志社政策科学研究(9)1, 1-21.

    • 研究者が実践をいかに記述するかに特に焦点を当て、フィールドワークが社会変革を導くための効果的な研究方法となることを明らかにした。実践事例として、京都府国際課による「インドネシア技術交流プロジェクト<てこらぼ>」を取り上げ、実践の中に見られるソーシャル・イノベーションについて、「意味創出」と「意思決定」の両面に見られる「ストーリー性」に着目して論じた

    山口 洋典・増田 達志・関 嘉寛・渥美 公秀 2003 エコツアーにおける環境教育の効果 ボランティア学研究 (4), 53-81.

    • 勤務先(大学コンソーシアム京都)において2年間取り組んできた、中華人民共和国内蒙古自治区を対象地としたエコツアーの実践において、沙漠緑化活動に対して現代の若者たちがどのような関心で参加し、同時に社会人の動機や関心の相違はどのような点であるかを考察した。その際、近代の「アイデンティティ」に関する議論を援用した。


    □一般論文(著者及び共著者名、年、題目、誌名、巻、初頁~終頁)

    秋田 光彦・山口 洋典 2007 お寺の原点回帰:社会に参加する仏教の実践 観光文化(184) 6-9.

    • 應典院という寺院が掲げる三つの理念、「ひとが、集まる」、「いのち、弾ける」、「呼吸する、お寺」という言葉を手掛かりに、取り組みの本意、交流の様子、今後の展望について述べた。應典院がお寺が担ってきた地域の生活を支える機能を取り戻すために、自責(なぜ若者はオウムに走ったか)と自戒(お葬式をしない)の念から、仏教界に、また地域に対して挑戦と挑発を行っていることを示した。

    山口 洋典 2006 地域発・地域着のネットワーク型まちづくりの実践 季刊まちづくり(11) 114-119.

    • 博士論文で執筆した「ネットワーク型まちづくり」を展開する上での方策について4点を指摘した。上町台地からまちを考える会を事例に、発会の前史に遡って活動を追うことで、地域内外との緊張関係のなかで、地域の魅力が醸成されることを述べた。

    山口 洋典・秋田 光彦 2006 ソーシャル・イノベーションのためのコミュニケーションデザイン:映画「ザ・コーポレーション」に学ぶ市民社会の応答責任 NPOジャーナル (Vol.13) 52-53.

    • 2004年のカナダ映画「ザ・コーポレーション」が扱った、企業の社会的責任(CSR)の観点から、市民は何をなすべきなのかをR(response)という点に着目して論を展開した。また、地域社会において仏教の世界観が生活の質を高めていくことに貢献できるのではないかという示唆を述べた。

    山口 洋典 2003 NPO分野の教育・人材育成講座事務局の役割に関する一考察 大阪大学大学院ボランティア人間科学紀要SYN(4)、379-390.

    • 勤務先(大学コンソーシアム京都)において、大学院博士前期課程時代より関わってきたNPO分野の教育・人材育成プログラム「NPOスクール」の総括を行った。具体的には、一般にNPO分野のインターンシップ・プログラムの事務局は何を、なぜ、どのように取り組むものであるのかをまとめた。


    山口 洋典 2003 自らの経験を抽象化して呈示する6つの力を育てている 経済学教育(22) 経済学教育学会、14-19.

    • 4年前、大学院博士前期課程に在籍していた際、同学会で発表した内容を踏まえ、社会人院生としてどのように学生と学業に目を向けているのかを詳説した論考である。自らの実践を改めて総括しながら、高等教育の一環として経験を抽象化することの意味、意義についてまとめている。

    山口 洋典 2002 新しい学びの場を創出する京都の挑戦 CEL (61) 大阪ガスエネルギー・文化研究所、32-36.

    • 「創造都市の時代へ」という特集とあわせて、ソフト開発の結果導かれたハード開発という流れに対してさらなるソフト開発が必要となることを、京都における実践をもとに解題した。京都が有する地域特性において、「ものづくり」と「ひとづくり」の環境が構築されていた点も指摘した。

    山口 洋典 2002 モデル化とメタファーを通じた協働的実践の理論化:まちづくりと地域通貨に関する人間科学によるアプローチ 大阪大学大学院ボランティア人間科学紀要SYN (3)、192-200.

    • 自然科学から人間科学へと、諸現象に向き合う姿勢を変えたことで、これまで見つめてきたフィールドがどのような理論と符号し、概念にて説明が可能かを整理した。別稿にて示した「まちづくり」に対して「長縄跳び」をメタファーとしたことを手がかりに、「地域通貨」に「灯台」を援用した。


    山口 洋典 2002 「大学のまち」京都の持つブランド力と可能性 龍大論集 (1) 龍谷大学社会学部学会、182-184.

    • 龍谷大学社会学部学会の設立記念の雑誌として、大学のまち・京都が持つ多様な価値についてまとめた。とりわけ、大学コンソーシアム京都の事業の紹介を紹介しながら、学生時代に筆者自身がどのような生活を送ってきたかに触れ、学生たちの積極的な学び(文化的実践)への参画を促すものとした。

    山口 洋典 2002 大学のまち・京都での社会起業家育成プログラム:コミュニティ・ビジネス&サービスに注目する意味・意義 地域政策研究 (17)、16-25.

    • 「コミュニティ・ビジネス」に関する特集号において、地域全体(行政、実践家等)との協働的実践として取り組んでいった、大学コンソーシアム京都の「コミュニティ・ビジネス&サービス講座」の事例紹介を行った。なお、事例をとおして、他地域の実践に着手する際に検討すべき事項を整理した。

    山口 洋典 2001 大学コンソーシアム京都におけるNPO教育の成果と課題 日本NPO学会NPO教育研究会報告書「NPO教育と人材育成」、67-78.

    • ティーチング・アシスタントとしてNPO分野のインターンシップ・プログラムの企画実施に関わった背景も含め、着実な実践に取り組む必要性と緊急性を示した。若年者の雇用問題が深刻化しつつある中、自分ならではの仕事と暮らしのあり方について触れた点は、学界にも貢献できている点である。


    山口 洋典  2001 こだわりが導く地域の社会的・文化的な豊かさ 月刊社会運動 (253) 、21-29.

    • 地域通貨という、一見経済的な側面を中心にした実践が、地域の社会的・文化的な豊かさを導くに資するものであることを整理して述べた論文である。諸外国の実践事例にも触れながら、地域通貨が協働をひもとく道具になることについてまとめている。


    山口 洋典 2001 地域通貨とコミュニティ支援 静岡大学生涯学習教育研究 (4)、97-102.

    • 静岡大学での講演録をもとに、加筆修正した報告論文である。地域通貨の実践が地域の暮らしや仕事をどのように再構築していくか、そしてそれらによって導かれる「働きたい、住みたい、学びたい、遊びたい」地域の理想像について、滋賀県草津市での実践事例をもとに述べている。


    山口 洋典・桐山 洋一郎・藤岡 惇 1999 学生互助組織による参画型講座の展開 経済学教育 (18) 、125-130.

    • 戦後50年を迎えて取り組んだ平和学習プログラムの実践についてまとめた報告論文である。Student Assistant制度の確立をとおして、学生が学生を支える仕組みづくりと、行動的な学びに取り組んでいく仕掛けについて、国際的な平和学習のネットワークを構想し、まとめている。


    □その他原稿

    • 橋爪 伸也・山口 洋典 2007 巻頭対談 應典院10周年、新たな取り組み:呼吸するお寺へ 大阪春秋(127) 2-10.
    • 山口 洋典 2007 アーツカウンシルの設立を願う 季刊上方芸能(164)  28.
    • 山口 洋典 2006 山口 洋典 2005 コミュニティ再生のための諸施策 広域地方政府化とコミュニティの再生に関する研究 NIRA研究報告書2005046 関西社会経済研究所・東北開発研究センター(斉藤 弥生・松井 哲之との共同執筆)(第1節 コミュニティ・ビジネスと地域経済・社会の活性化を執筆)
    • 山口 洋典 2005.2.4 まちづくりの長縄跳び理論 澪標 大阪日日新聞 11面
    • 山口 洋典 2004.12.21 私たちの大切なもの、とは… 澪標 大阪日日新聞 12面
    • 山口 洋典 2004.11.2 何かに「見立てる」メタファー思考 澪標 大阪日日新聞 9面
    • 山口 洋典 2004.9.17 まちにまつわる物語の「上書き保存」 澪標 大阪日日新聞 10面
    • 山口 洋典 2004.8.6 「ことば」とまち・ひと・もの・出来事 澪標 大阪日日新聞 17面
    • 山口 洋典 2003.8.30 積極的に「学び」と向き合う 私の思い 京都新聞 朝刊14面
    • 吐山継彦・岸田かおる・永井美佳・山口洋典 2003 中間支援と人材育成:これから必要なのは市民活動プロデューサー 市民発・大阪まちづくり:多様なセクターの協働をめざして 財団法人大阪都市協会、49-58.
    • 山口 洋典 2002 多様な集合性との出会い:学習支援のための学内体制と連携 日本障害者高等教育支援センター 第2回障害者高等教育支援【交流・研究・研修】会報告レポート、43-46.
    • 山口 洋典 2002 京都の大学における障害学生支援 第7回FDフォーラム報告書:大学の教育力と学生の学習意欲の向上 財団法人大学コンソーシアム京都、185-189.
    • 内山 博史・山口 洋典 2002 ITリテラシーづくりの「場」の必要性 高齢社会における情報技術の習得と社会参加の関わりについての調査研究 シニアのITリテラシー研究会、89-105.
    • Yamaguchi, H. 2001 Work and Life as Social Entrepreneur : How Young People in Japan Think about How They Commit Themselves to Work DAWN: Newsletter of the Dawn Center (Osaka Prefectural Womenユs Center) (6), 10-11.
    • 山口 洋典 2001 京都におけるインターンシッププログラムの概要と今後の課題 NPO情報(32) 特定非営利活動法人NPOサポートセンター、2-5.
    • 山口 洋典 2000 環境への配慮を促し社会的な公正を導く地域通貨 みどりのニュースレター(83) 、環境市民、2-3.


    □学会発表(発表者名、年月、演題名、学会名、場所)

    • 竹端 寛・李 永淑・山口 洋典・高橋 真央(2010年3月7日) ラウンドテーブル:21世紀におけるVoluntary Actionと社会 第11回国際ボランティア学会大会 (第3発表者として「現場への疎外・現場からの疎外」と題し口演の後、第4発表者を終えて参加者で自由討議)
    • Yamaguchi, H., Yamaguchi, N, E. 2009.12.12 Collaborative remembering and spirituality rising through an art exhibition : featuring the posthumous photographs taken by a childhood cancer patient at the 3rd anniversary of his death. 8th Annual Meeting of Asian Association of Social Psychology, Delhi, India.(Oral)
    • 山口 洋典(2009年10月12日) アートプロジェクトを通じた減災の身体性に関する一考察:宗教性と暴力性の観点から 日本社会心理学会第50回大会・日本グループ・ダイナミックス学会第56回大会合同大会 大阪大学(大阪府吹田市)(口演)
    • 西村 和代・山口 洋典(2009年10月11日) 私設公共空間による食育コミュニティの創造 :京都・さいりん館でのデシジョン・メーキング(1) 日本社会心理学会第50回大会・日本グループ・ダイナミックス学会第56回大会合同大会 大阪大学(大阪府吹田市)(ポスター)
    • 山口 洋典(2009年3月8日) メディア・アクティヴィズムによる市民の主体性の喚起に関する一考察:イタリアの社会センターの実践を中心に 国際ボランティア学会第10回大会 お茶の水女子大学(東京都文京区)(口演)
    • 山口 洋典・山口(中上)悦子(2008年6月14日) アートを媒介とした協働的実践による死生観への接近 日本グループ・ダイナミックス学会第55回大会 広島大学(広島県東広島市)(口演)
    • 山口 洋典・朝田 亘(2007年11月24日) ソーシャルアートの展開可能性:築港ARCの実践から 第9回アートマネジメント学会全国大会 大蓮寺・應典院(大阪府大阪市)(日本アートマネジメント学会第9回全国大会報告予稿集32-33ページ)
    • 山口 洋典(2007年9月7日) 多死社会における協働の視点:道具としてのエンゼルメイクの実践から 第1回ISCARアジア大会 武蔵野工業大学(神奈川県武蔵野市)(口演)
    • Yamaguchi, H., Yamaguchi, N, E., Akita, M. & Hidaka, A. 2007.7.26 Group Dynamics of editing dying stories with a temple 7th Annual Meeting of Asian Association of Social Psychology, Kota Kinabalu, Malaysia.(ポスター)
    • 山口 洋典・山口 悦子(2007年6月17日) 看取りと見送りと供養のあり方に見る協働想起に関する一考察:多死社会における新たな地域文化の創造を求めて 日本グループ・ダイナミックス学会第54回大会 名古屋大学(愛知県名古屋市)(口演) (日本グループ・ダイナミックス学会第50回大会発表論文集112-113ページ)
    • 渥美 公秀・山口 悦子・諏訪 晃一・山口洋典(2007年3月17日) ボランティア・NPOの実践と質的研究 日本NPO学会第9回年次大会 大阪商業大学(大阪府東大阪市) (シンポジウム:企画者)
    • 山口 洋典(2007年2月24日) 協働を促進する意味創出に関する一考察:京都府・インドネシアジョクジャカルタ特別区との技術交流プロジェクトから 国際ボランティア学会第8回大会 関西セミナーハウス(京都府京都市) (ポスター)
    • 山口 洋典・山口 悦子・秋田 光彦・日高 明(2006年11月4日) 看取りのグループ・ダイナミックス:臨床の死生学構築への心理学的一考察 日本心理学会第70回大会 福岡国際会議場(ポスター)(日本心理学会第68回大会発表論文集174ページ)
    • Yamaguchi, H. 2006.5.28 The Practice of community based communication-design through Non Global Businesses development 53rd Annual Meeting of Japanese Group Dynamics Association, Musashino, Tokyo.(Oral) (日本グループ・ダイナミックス学会第53回大会発表論文集180-181ページ)
    • 山口 洋典・渥美 公秀(2006年2月19日) 沙漠緑化活動のアフォーダンス:中国内蒙古自治区白二爺砂丘の7年 国際ボランティア学会第7回大会 文教大学(埼玉県越谷市) (口演)
    • Yamaguchi, H. & Atsumi, T. 2005.4 Group Dynamics of Organizing Nonprofits for Community Development in Urban Areas 6th Annual Meeting of Asian Association of Social Psychology, Wellinton, New Zealand.(ポスター)
    • 山口 洋典・渥美 公秀(2005年3月) ネットワーク型まちづくりのグループ・ダイナミックス:メタファーとしての長縄跳びの着想に見る集合流 日本グループ・ダイナミックス学会第52回大会 神戸国際会議場(兵庫県神戸市)(口演) (日本グループ・ダイナミックス学会第52回大会発表論文集20-23ページ)
    • 山口 洋典・渥美 公秀(2005年2月) NGO・NPOスタッフの教育・人材育成とマネジメント研修に関する一考察 国際ボランティア学会第6回大会 大阪大学(大阪府吹田市) (ポスター)
    • 山口 洋典(2004年10月) コミュニティ・シンクタンクの展開におけるグループ・ダイナミックス 人間環境学会第73回研究会 ひがしまち街角広場(大阪府豊中市) (招待講演)
    • 山口 洋典・渥美 公秀(2004年9月) まちづくり活動におけるネットワーキングの一考察:困っていないことに困った状況からミッション再構築しあった団体間の相互作用 日本心理学会第68回大会 関西大学(ポスター) (日本心理学会第68回大会発表論文集232ページ)
    • Yamaguchi, H. & Atsumi, T. 2004.5 Miss-transmission of the mission : Networking for community development at Uemachi Daichi, Osaka 51st Annual Meeting of Japanese Group Dynamics Association, Nagoya, Aichi.(Oral) (日本グループ・ダイナミックス学会第51回大会発表論文集126-127ページ)
    • Yamaguchi, H. & Atsumi, T. 2003.7 What is the effect and limit of local currency ? 5th Annual Meeting of Asian Association of Social Psychology, Manila, Philippines.(Poster)
    • Yamaguchi, H. & Atsumi, T. 2003.3 The environmental education effect of Eco-tour participants by situated concern 50th Annual Meeting of Japanese Group Dynamics Association, Kyoto.(Oral) (日本グループ・ダイナミックス学会第50回大会発表論文集302-303ページ)
    • 山口 洋典・渥美 公秀・新野 豊(2003年3月) 専門性あるNPO分野の人材育成:講座形式によるNPO教育のジレンマから 日本NPO学会第5回年次大会  帝塚山大学(口演)
    • 藤沢敏明・平野幸夫・溝上慎一・山口洋典・角田 収・佐藤 進(2002年11月) こんな力を育てたい、育ててほしい:真に社会に役立つ経済教育とは-学生たちの力を引き出す実践に学ぶム 経済学教育学会第18回大会 京都大学(シンポジウム)
    • 山口 洋典(2002年9月) インターンシップ成功の秘訣:NPOで学びたい学生の状況的な関心を現場はどう受け入れるか? 日本NPO学会第4回軽井沢セミナー「NPOマネジメントと教育」 ホテル・サイプレス軽井沢(招待講演) 
    • 山口 洋典(2002年5月) 地域活動から学ぶ大学環境教育:コミュニティに根ざす意味・意義 ミニシンポジウム:大学における環境教育の現段階 日本環境教育学会第13回大会 宮城教育大学(招待講演)
    • 山岸秀雄・菅原敏夫・服部崇・山口洋典(2002年3月) NPOの雇用創出効果 日本NPO学会第4回年次大会 明治大学(パネルディスカッション)
    • 山口 洋典・新野 豊(2002年3月) 社会起業家育成による問題解決ネットワークの構築:コミュニティ・ビジネス&サービスに着目する意味・意義 日本NPO学会第4回年次大会 明治大学(口演)
    • 佐藤 洋作・脇本 靖子・佐伯 昌和・山口 洋典・杉本 貴志(2001年10月) 現代の若者と協同 日本協同組合学会第21回大会 池坊短期大学(シンポジウム)
    • 山口 洋典(2001年5月) 市民活動拠点施設における地域通貨発行による環境教育効果:地域内のつながりの実感による環境への配慮と意識の高揚 日本環境教育学会第12回大会 信州大学(口演)
    • 山口 洋典・山岸 秀雄・田村太郎・井出朱美・新野豊(2001年3月) 大学とNPO 日本NPO学会第3回年次大会 キャンパスプラザ京都(パネルディスカッション・モデレーター)
    • 山本 正雄・山口 洋典(2001年3月) 地域通貨とまちづくり:滋賀県草津市の地域通貨「おうみ」の実践 日本都市計画学会関西支部平成12年度第2回都市計画講演会 大阪市立大学文化交流センター(招待講演)
    • 池田 直樹・塩川 哲雄・柳楽 忍・山口 洋典・戸田 耿介・原田 智代(2000年12月) 社会的公正と自然環境の持続性に向けた環境教育の展開をめざして 日本環境教育学会関西支部第9回研究大会 京都精華大学(シンポジウム)
    • 山口 洋典(2000年9月) NPO連携大学院構想をめぐって:大学コンソーシアムの成果と課題 日本NPO学会第2回軽井沢セミナー「NPO教育と人材育成」 ホテル・サイプレス軽井沢(招待講演) 
    • 中村 陽一・妹尾 章子・山口 洋典(2000年6月) 根ざす:循環する知・回復する生 日本ボランティア学会2000年度年次大会 滋賀県立大学(シンポジウム)
    • 山口 洋典・笹谷 康之(2000年5月) 市民活動拠点施設における地域通貨発行による環境教育効果:地域内のつながりの実感による環境への配慮と意識の高揚 日本環境教育学会第11回大会 信州大学(口演)
    • 山口 洋典(2000年3月) 地域通貨を用いたコミュニティ活性化とボランティア活動の評価 日本NPO学会第2回年次大会 大阪大学(口演)
    • 山口 洋典・笹谷康之(1999年5月) コーオプ型のインターンシッププログラムの推進による大学環境教育の実践 日本環境教育学会第10回大会 東京学芸大学(口演)
    • 山口 洋典(1999年3月) NPOインターンシッププログラムと学生の学び観 日本NPO学会第1回年次大会 慶應大学(口演)
    • 山口 洋典・桐山 洋一郎・藤岡 惇(1998年11月) 人生の意味を探る旅:被爆地で世界の学生と平和創造の道を探った経験 経済学教育学会第14回大会 早稲田大学(パネルディスカッション)
    • 山口 洋典・笹谷康之(1998年5月) 市民活動による環境教育の環境づくり 日本環境教育学会第9回大会 大阪教育大学(口演)
    • 山口 洋典・古守 将也・笹谷 康之(1997年10月) 環境アクション支援のためのホームページ作成について 第25回土木学会環境システム研究論文発表会 中央大学(口演)
    • 山口 洋典(1997年10月) COP3に向けて学生は何を準備しているか? エントロピー学会関西セミナー 同志社大学(招待講演)
    • 山口 洋典・笹谷 康之(1997年5月) まちづくりにおける環境教育の環境  日本環境教育学会第8回大会 横浜国立大学(口演)

     

    □研究助成金等(種類、課題名、分担、年度)


    • 科学研究費補助金 特定研究領域研究(計画研究) 課題番号: 18078003「居住文化育成の視点からみた持続可能な都市・地域デザイン-関西圏を中心として-」(代表者:高田光雄/京都大学大学院) 研究分担者、平成18-23年度(平成19年度より参加)
    • 科学研究費補助金 基盤研究(B)(海外調査) 課題番号:18402038「非営利民間放送の持続可能な制度と社会的認知 コミュニティ放送のモデルを探る」(代表者:松浦さと子/龍谷大学経済学部准教授 ) 研究分担者、平成18-21年度(平成19年度より参加)
    • 大阪ガス株式会社エネルギー・文化研究所:地域資源データベースを活用した地域コミュニケーションデザインに関する調査研究委託~「上町台地.cotocoto」の利活用を通じた地域ガバナンスを見据えて~、研究共同代表者(同志社大学大学院総合政策科学研究科准教授として)、2006-2007

    • 大阪ガス株式会社エネルギー・文化研究所:都心集合住宅を活用した地域コミュニケーションデザインに関する調査研究委託~Community Social Responsibilityとしての地域コミュニケーションデザインとその可能性、委託研究事業担当者(財団法人大学コンソーシアム京都研究主幹として)、2005-2006
    • 大阪ガス株式会社エネルギー・文化研究所:上町台地界隈におけるコミュニティ・ビジネスの現状と可能性に関する調査研究委託~Non Global Business(NGB)としてのコミュニティ・ビジネスとその可能性、委託研究事業担当者(財団法人大学コンソーシアム京都研究主幹として)、2004-2005
    • 京都市産業観光局商工部商業振興課:京都市都心部における買い物を目的とした公共交通利用の実態、委託研究事業担当者、2005-2006
    • 京都市産業観光局商工部商業振興課:地域連携型商業振興モデルの構築に関する調査研究:文系産学連携による商業振興の可能性、委託研究事業担当者、2004-2005
    • 京都市産業観光局商工部商業振興課:京都市商業の未来上に関する調査研究、委託研究事業担当者、2003-2004
    • 宇治市「産学官連携システム調査・研究」(調査担当事務局)、2004-2005
    • 文部科学省大学共同利用機関メディア教育開発センター:メディア教材の開発支援に関わる一般公募、 WEBアクセシビリティの理論と実践、代表制作者、2003
    • 京都府企画環境部企画参事:調査研究業務委託(受託:財団法人大学コンソーシアム京都)、加茂町コミュニティビジネス展開調査、代表研究者(調査設計・分析及び調査員コーディネートならびにコミュニティ・ビジネス概論文献調査)、2001
    • 財団法人21世紀ひょうご創造協会:自主調査研究、高齢化社会における情報技術と社会参加、共同研究者(高齢者と情報技術の習得)、2001
    • 京都市総合企画局パートナーシップ推進室:調査研究業務委託(受託:特定非営利活動法人きょうとNPOセンター)、市民活動情報システム整備検討調査、共同研究者(インタビュー調査及び分析)、2001
    • 財団法人トヨタ財団:研究助成、NPOセクターにおける人材育成プログラムの開発研究、共同研究者(環境・まちづくり分野の団体間ネットワーク構築とプログラム開発)、1998


    □新聞報道等


    • 朝日新聞 2008.3.30 自由な創作 育む風 関西芸術会議シンポ「今、関西のアートがおもしろい!?」 9面
    • 京都新聞 2007.8.24 今こそ地域力再生 相互補完の関係づくり必要 
    • 産経新聞 2009.11.24 住民の息遣いが聞こえる街を:「上町台地からまちを考える会」事務局長 山口 洋典さん(29) おおさかを創る 産経新聞 大阪市内版 27面(大総合) (薮崎 拓也)


    □所属学会ならびに学会活動


      所属学会

      • 日本グループ・ダイナミックス学会(平成14年〜)
      • 国際ボランティア学会(平成14年~)
      • 日本心理学会(平成15年~)
      • 日本アートマネジメント学会(平成19年~)
      • 日本都市計画学会(平成12年~)
      • 日本NPO学会(平成10年~)
      • 日本環境教育学会(平成9年~)
      • 日本環境教育学会関西支部(平成9年~)


      学会活動

      • 平成12年4月 日本NPO学会 NPO研究・教育ネットワーク形成事業 NPO教育研究会 委員(~平成13年3月)
      • 平成12年5月 日本NPO学会 2000年度大会(第3回大会) 運営委員(~平成13年5月)
      • 平成14年5月 日本グループ・ダイナミックス学会 第50回大会 事務局員(~平成15年3月)
      • 平成14年6月 日本NPO学会 NPO教育・研究推進モデル事業 検討部会 メンバー(~現在に至る)
      • 平成16年4月 日本NPO学会 NPO辞典プロジェクト メンバー(~現在に至る)
      • 平成18年5月 日本NPO学会 2006年度大会(第9回大会)運営委員会(~平成 19年3月)
      • 平成18年10月 国際ボランティア学会 2006年度大会(第8回大会)大会委員長(~平成 19年2月)
      • 平成19年1月 日本アートマネジメント学会全国大会 2007年度大会(第9回大会)運営委員会事務局長(~平成19年12月)
      • 平成20年4月 国際ボランティア学会理事・「ボランティア学研究」編集委員長


      2005年1月1日、.Mac上に開設、7月7日、Bloggerに以降。
      2010年4月9日更新。

      profile


      氏名:山口 洋典(やまぐち ひろのり)

      性別:男  生年月日:昭和50年7月22日 本籍:大阪府


      <プロフィール>

      1975 年静岡県磐田市出身。2000 年3月立命館大学大学院理工学研究科博士前期課程修了後、財団法人大学コンソーシアム京都事務局に勤務し、2004年度より研究主幹に。大学院在学中には特定非営利活動法人きょうとNPOセンターの設立に関わる他、2002年10月には米国国務省によるInternational Visitor Program のMulti Regional Project(NGO Management)に参加するなど、業務と社会活動の両面でNPO分野の教育・人材育成に取り組む。また2002年より大阪大学大学院人間科学研究科ボランティア人間科学講座(地域共生論)博士後期課程にて、コミュニティ・シンクタンクの展開におけるグループ・ダイナミックスを研究し、フィールドの上町台地からまちを考える会では2004年4月に事務局長に着任。2004年12月22日、博士論文「ネットワーク型まちづくりのグループ・ダイナミックス」を提出。2005年3月、大阪大学にて博士(人間科学)の学位を取得。2006年3月をもって大学コンソーシアム京都を退職し、4月より大阪・天王寺にある浄土宗應典院の主幹に着任。「呼吸する、お寺」としての劇場空間にて展開される各事業の統括責任者として、地域に開かれた寺院の実践に取り組む。2006年10月には同志社大学大学院総合政策科学研究科助教授に着任(2007年4月より学校教育法改正により准教授に名称変更)。5年の任期で仏教とキリスト教とを横断し、臨床の知に向き合う。著書に「京都発NPO最前線」、「よくわかるNPO・ボランティア」、「CAFE:創造都市・大阪への序曲 」「地域を活かすつながりのデザイン」(いずれも分担執筆)など。その他の情報はhttp://homepage.mac.com/yamaguchihironori/を参照のこと。

      (最終修正日…2009年5月18日)


      学歴(高等学校卒業以後)



      • 平成6年3月 静岡県立磐田南高等学校 普通科 卒業
      • 平成6年4月 立命館大学理工学部環境システム工学科 入学
      • 平成10年3月 立命館大学理工学部環境システム工学科 卒業
      • 平成10年4月 立命館大学大学院理工学研究科環境社会工学専攻博士前期課程 入学
      • 平成12年3月 立命館大学大学院理工学研究科環境社会工学専攻博士前期課程 修了
      • 平成14年4月 大阪大学大学院人間科学研究科ボランティア人間科学講座博士後期課程 入学
      • 平成17年3月 大阪大学大学院人間科学研究科ボランティア人間科学講座博士後期課程 修了


      職歴



      • 2000(平成12)年 4月~2002(平成14)年3月 財団法人大学コンソーシアム京都 嘱託職員(主事)
      • 2002(平成14)年4月~2004(平成16)年3月 財団法人大学コンソーシアム京都 専門職員(主査)
      • 2004(平成16)年4月~2006(平成18)3月 財団法人大学コンソーシアム京都 研究専門職員(研究主幹)
      • 2006(平成18)年4月~ 浄土宗大蓮寺塔頭 宗教法人應典院 主幹(現在に至る)


      <教育歴>



      • 2003(平成15)年10月~2004(平成16)3月 甲南女子大学文学部多文化共生学科 非常勤講師(NGO論B)
      • 2005(平成17)年1月~2005(平成17)年2月 岐阜県立森林文化アカデミー 非常勤講師(NPO概論)<集中講義>
      • 2005(平成17)年4月~9月 学校法人モード学園大阪医専 非常勤講師(人間関係論)
      • 2005(平成17)年9月~2006(平成18)年3月 同志社大学商学部 嘱託講師(学際科目:学びのバリアフリー)
      • 2005(平成17)年9月~2006(平成18)年3月 立命館大学理工学部 非常勤講師(環境管理調査実習) 
      • 2005(平成17)年9月~2006(平成18年)3月 甲南女子大学文学部多文化共生学科 非常勤講師(NGO論B)
      • 2006(平成18)年2月~2006(平成18)年 2月 岐阜県立森林文化アカデミー 非常勤講師(NPO概論)<集中講義>
      • 2006(平成18)年4月~  大阪成蹊大学芸術学部 非常勤講師(キャリアプランニング論)
      • 2006(平成18)年4月~9月 同志社大学大学院総合政策科学研究科 嘱託講師(臨床まちづくり学)
      • 2006(平成18)年10月~2007(平成19)年3月 同志社大学大学院総合政策科学研究科 助教授(ソーシャル・イノベーション研究コース)
      • 2006(平成18)年10月~2011(平成23)年3月(予定) 同志社大学大学院総合政策科学研究科 准教授(ソーシャル・イノベーション研究コース)

      ※学生時代の職務として、気候フォーラム'97(平成9年7月~10年4月)、財団法人大学コンソーシアム京都インターンシップ・プログラムNPOコース ティーチングアシスタント(平成10年4月~平成12年3月)があります。

      学位



      • 平成17年3月 博士(人間科学) 大阪大学
        • (博士論文:ネットワーク型まちづくりのグループ・ダイナミックス
      • 平成12年3月 修士(工学) 立命館大学
        • (修士論文:市民活動拠点施設における地域通貨導入による地域活性化に関する研究)
      • 平成10年3月 学士(工学) 立命館大学
        • (卒業論文:市民活動に基づく環境教育の効果~気候フォーラムの活動から~) 


      社会活動等



      • 平成10年7月 特定非営利活動法人きょうとNPOセンター運営委員(~平成12年7月)
      • 平成11年4月 草津コミュニティ支援センター 事務局次長(~平成12年3月)
      • 平成11年7月 京のアジェンダ21フォーラム幹事(~平成15年7月)
      • 平成12年7月 特定非営利活動法人きょうとNPOセンター副運営委員長・理事(~平成15年10月)
      • 平成13年7月 京都市市民活動推進協議会 委員(~平成14年10月)
      • 平成14年4月 京都市環境保全活動センター 事業運営委員(~平成18年3月)
      • 平成14年10月 京都府高齢者地域活性化推進計画 検討委員(~平成15年3月)
      • 平成14年10月 米国政府「International Visitor Program (Multi
        Regional Project : NGO Management)」日本代表参加
      • 平成15年4月 京都三条ラジオカフェ(FM79.7MHz) 番組審議委員(8月より番組審議委員長代理、現在に至る)
      • 平成15年10月 特定非営利活動法人きょうとNPOセンター常務理事・副運営委員長(現在に至る)
      • 平成15年11月 京都市環境保全活動センター 情報提供検討部会 座長(~平成16年3月)
      • 平成16年3月 「特定非営利活動法人コリアNGOセンター」専門委員(当初は任意団体・現在に至る)
      • 平成16年4月 「上町台地からまちを考える会」事務局長(現在に至る)
      • 平成16年6月 財団法人淡海文化振興財団「おうみNPO活動活動運営委員会」委員(~平成22年7月・予定)
      • 平成16年9月 京都労働局「雇用創出企画会議」委員(~平成18年3月)
      • 平成16年9月 大阪市ゆとりとみどり振興局企画調査課「大阪城・上町台地エリア企画推進委員会」委員(現在に至る)
      • 平成16年11月 京都市建設局道路部道路維持課「京都市無電柱化推進会議」委員(~平成17年3月)
      • 平成16年12月 株式会社京都ソフトアプリケーション「技術開発段階における社会科学系学部等を交えた産学官連携の効果的な連携手法に関する調査委員会」ワーキング委員(~平成17年3月)
      • 平成16年12月 NIRA平成15年度一般研究助成「広域地方政府化とコミュニティの再生に関する研究」オブザーバー(財団法人関西社会経済研究所)(~平成15年3月)
      • 平成16年12月 NIRA平成16年度一般研究助成「地域再生-海外に開かれたコミュニティ」担当者(株式会社地域計画建築研究所京都事務所)(~平成17年12月)
      • 平成17年2月 「阪大グローバル・キャリア・リソース(HGCR)」に関する研究 プロジェクトメンバー(~平成17年3月)
      • 平成17年4月 佛教大学起業セミナー運営委員会 委員(~平成18年3月)
      • 平成18年6月 財団法人大学コンソーシアム京都 リエゾン・オフィス・アドバイザー(~平成18年3月)
      • 平成18年7月 大阪府・特定非営利活動法人関西こども文化協会「子育て・次世代育成NPOプラン」プロジェクト委員会 委員(〜平成20年6月)
      • 平成18年12月 関西広域連携協議会文化振興策研究会 委員(~平成19年5月)
      • 平成19年5月 KISコリア国際学園 評議員(現在に至る)
      • 平成19年6月 関西広域機構文化振興専門家チーム 委員(~現在に至る)
      • 平成19年6月 京都府地域力再生プロジェクト委員・アクションプラン策定委員(〜平成21年3月)
      • 平成20年7月 京都市都市計画局指定管理者選定等委員会 委員(〜現在に至る)
      • 平成21年4月 財団法人大学コンソーシアム京都SD(スタッフディベロップメント)研修委員会(〜平成21年3月までの予定)
      • 平成21年6月 大阪市立近代美術館あり方検討委員会 委員(〜平成22年3月までの予定) 
      • 平成21年7月 社会福祉法人大阪ボランティア協会 評議員(〜平成23年7月までの予定) 
      •  

      賞罰



      • 平成14年10月 京都市 環境共生都市京都の実現 感謝状
      • 平成15年10月 京都市 光り輝く千年新都推進 感謝状

       


      2005年1月1日、.Mac上に開設、7月7日、Bloggerに移行。

      welcome

       ようこそ、山口洋典のウェブサイトへ。私は、京都在住で、物事や出来事の意味を探るのが好きな研究者「のようなもの」です。「のようなもの」というのは、研究者とその研究の対象とのあいだに一線を画したくないという思いから来ています。いわゆるフィールドワーカーと言われるものですが、その際の基本的な接近の仕方は人間科学というものです。このフィールドワークに基づく人間科学とは、何らかの法則について論理を前提に立証させるといったように人々の認識を規定していく学問ではなく、よりよい未来を設計していくために社会の有り様をまず受け止めてそれを実践家とともに評価していく協働的実践に基づいて探究する学問です。こうした、物事の向き合い方に興味のある方には、以下の書物をおすすめします。


      • 渥美公秀 2001 ボランティアの知:実践としてのボランティア研究 大阪大学出版会
      • ウヴェ・フリック(著)  小野 博志・山本 則子・春日 常・宮地
        尚子(訳) 質的研究入門:<人間の科学>のための方法論 春秋社 (原著…Flick,
        U. 1995 An introduction to qualitative research, 2nd ed. London :
        Sage. )
      • 楽学舎 2000 看護のための人間科学を求めて ナカニシヤ出版
      • 杉万俊夫(編) 2000 よみがえるコミュニティ:フィールドワーク人間科学 ミネルヴァ書房


       このような、フィールドワーカーとして人間科学について探究している者として、このページが多くの方々への刺激を与える機会になれば、と思っています。あわせて、私自身の興味や関心も紹介する機会になれば、とこだわりの場所や道具なども示しています。

       

      <以前のサイトとの比較> 



       2009年7月6日までは、以下の11の要素をホームページとして提供してきました。今回、googleのbloggerサービスを利用するにあたり、以前の情報発信方法とは異なるものとなりました。以下、対応表を示しておきます。



      1.トップページ


      各ページ全体の窓口となるページ、本来の意味で「ホームページ」です。ブログでは「ホーム」という概念が基本的にないために、リニューアルに伴い、ウェブサイトのトップページとしては、http://web.me.com/yamaguchihironori/を作成しています。


      2.こんなひと


      講演等に用いる簡単な自己紹介を示し、履歴書作成時に必要な項目(学歴・職歴・社会活動・賞罰・所属学会)について掲げました。「ごあいさつ」の中の「こんなひと」をご覧ください。特に社会活動については、自分自身がどのような活動に取り組んでいるのかを整理する目的もあります。更新した場合には、このページの最終部分、更新履歴に記します。

      3.研究のフィールドとツール

      上述した協働的実践として関わっている研究の場と、それに対する専門(性)について示しています。「ごあいさつ」の中の「研究のフィールドとツール」をご覧ください。専門についてはキーワードの解説という形態で、できるだけわかりやすい紹介を心掛けています。詳しい内容を知っていただくために、参考文献の紹介も行っています。以前は更新履歴も示していましたが、blog系の情報発信ですので、投稿(再投稿)の日付等をご確認いただくものとして、更新履歴の掲載は終了します。

      4.業績


      これまで執筆、発表してきた業績一覧です。右コラムの「もくじ」にある「業績」からご覧ください。一部は内容を見ることができます。以前は更新履歴も示していましたが、blog系の情報発信ですので、投稿(再投稿)の日付等をご確認いただくものとして、更新履歴の掲載は終了します。

      5.拠点と道具

      日々の仕事や暮らしの拠点を紹介し、どのような生活の道具を用いているのかを示してきました。今回のリニューアルに伴い「拠点」と「道具」にラベルを分けることにしました。右コラムの「もくじ」にある、それぞれの項目から閲覧ください。こうしたところから、人となりをお知りいただければと思います。以前は更新履歴も示していましたが、blog系の情報発信ですので、投稿(再投稿)の日付等をご確認いただくものとして、更新履歴の掲載は終了します。

      6.Blog

      日記や関心事を、株式会社ドリコム提供のサービスを用いて、一日一枚を目標に、写真日記としてまとめていくことを基本にしてました。そもそもドリコムのサービスを用いてきたのは、大学コンソーシアム京都による学生ベンチャー支援のために、その事業拠点であるキャンパスプラザ京都内に「学生メディアプロジェクト」の一環として同社の前進となるグループに活動環境を提供してきたためです。しかし、広告表示の方針に憂慮していたところ、他のブログへの移行を可能にするツールが第三者によって開発されたため、より汎用性が高いGoogleのbloggrサービスへの以降しました。過去の投稿は、当面の間、コメントがあるものだけ(一部は誤って削除)遺すことにしています。

      7.リンク集

      自分自身が外出先で情報収集する際に便利なように、とリンク集を置いてきました。しかし、Blog系の情報発信のために、リンク一覧ページは廃止いたいました。今後は個々の投稿内、あるいは右コラムのガジェットに示していくこととします。

      8.予定

      財団法人大学コンソーシアム京都在職中の2005年2月より、Apple社のiCalによるWEB公開機能を使って公開してきました。今後、Googleカレンダーに移行する可能性があります。


      9.myprofile

      簡単な素描を、株式会社ドリコム提供のサービスを用いてまとめてきました。随時執筆、編集、投稿していきましたが、Googleのbloggrサービスへの以降に伴い、終了いたします。

      10.biography

      簡単な生い立ちを、株式会社ドリコム提供のサービスを用いてまとめてきました。随時執筆、編集、投稿していきましたが、Googleのbloggrサービスへの移行に伴い、終了いたします。

      11.このサイトの使い方

      この投稿「このサイトの使い方:ようこそ」で示している内容です。以前は更新履歴も示していましたが、blog系の情報発信ですので、投稿(再投稿)の日付等をご確認いただくものとして、更新履歴の掲載は終了します。




      <このサイトの対象> 



       このサイトは、広く一般の方を対象にしていますが、特に、以下の方々を想定して、作成しています。


      • フィールドワークによる社会心理学研究(一言で言えば、グループ・ダイナミックス)に興味のある方
      • ネットワーク型のまちづくりの実践に興味のある方
      • 環境教育やNPOインターンシップなど新しい学びのシステムとスタイルに興味のある方
      • 既に私自身とお見知り置きになった方で、さらに違う「顔」を知りたいと思っていらっしゃる方。



      2005年1月1日、.Mac上に開設、7月7日、Bloggerに移行。

      2009年7月6日月曜日

      ホームページリニューアル

       当初は大学内にサイトを開設していたものの、卒業後には民間のプロバイダにページを移していました。最初は地球温暖化防止京都会議(精確には国連気候変動枠組条約第三回締約国会議:COP3)でお世話になった市民活動・市民運動のためのプロバイダ「JCA-NET」に開設しました(現在もメールアドレスだけは残されています)。ちなみに大学時代は講義用のコンピューターがUnix(SONY News 5000シリーズ)、研究室ではUnixと親和性が高いMacintosh(LC475、その後PowerMacintosh 6100、など)でした。そのため、この数年(恐らく5年ほどは)Macでのホームページ作成を行う際にファイル同期が簡便にできるという理由で、Apple社の「.Mac」サービスを用いてページを公開してきました。
       ところが、この7月7日、「.Mac」(現在はMobile me)サービスによるホームページ公開サービスが大幅に変更されることになりました。理由は、世のブログサービスの隆盛に加え、Apple社のハード・ソフト一体化戦略により、ホームページ作成と公開については「iWeb」サービスへの一本化を図ることになったためです。Appleの機械を一台だけ使っている人にとって「iWeb」は便利になるのですが、あちこちを飛び歩き、複数のマシンを用いている者にとっては、やや具合が悪いのです。仮にMacBook Nanoといった、軽量のネット端末などが発売され、かつネット接続の定額料金がより定額になれば、それをネット関係専用端末としてフル活用することになるかもしれないものの、そうなった時はそうなった時で、なおさら「事足りなさ」のために、複数のマシンを駆使していくことになるとも想定されます。
       そこで、当面はこのまま公開も可能なようなのですが、いっそ「ブログ」のサービスに、これまでのホームページで提供してきた情報を盛り込んでいくこととしました。この間、いくつかのブログサービスを比較し、実際に仮運用も重ねてきたなかで、もっとも妥当な展開方法は、頻繁に更新が行われる情報(動的ページ)はGoogleのBlogger(http://www.blogspot.com)を中心に展開し、さらに速報性が高いところを最近「はやり」のTwitterを用い、加えて更新がない一部情報(静的ページ)は「iWeb」を用いることだと考えました。幸いにして、この間展開してきたdrecom(しかし、このところスパムコメントや広告に悩まされてきた)によるブログも、少し工夫を重ねたことでBloggerへの移行ができることがわかり、既に移行をほぼ終えたところです。あまり動いてこなかった私のウェブですが、既にTwitterの投稿も重ねてきているので、引き続きご愛顧をいただければうれしいです。


      トップページ
      http://homepage.mac.com/yamaguchihironori/
      http://web.me.com/yamaguchihironori/

      ブログ
      http://blog.drecom.com/catalyst/
      http://nposchool.blogspot.com

      (新)
      Twitter
      http://twitter.com/nposchool

      2009年5月26日火曜日

      号外


       久々に号外を手にした。かつて「ウメチカ」と呼ばれていた「ホワイティ梅田」から、JR大阪駅御堂筋口に向かう横断歩道にて、である。内容は北朝鮮が史上2度目の核実験を行った、というものであり、驚いたことに裏面は英語になっていた。少なくとも2社が配布し、関西テレビの報道カメラも確認したが、私が手にしたのは読売新聞のものであった。

       ちなみにこのニュースは、既に昼食の際にインターネットを通じて知っていた。Yahoo! Japanのトピックスに出ていたためだ。情報メディアとしての「速報性」においては、新聞はインターネットに敵わない。それでも、号外を出す理由、あるいは号外が出る背景には何があるのか。

       少なくとも、何らかの事件において号外が出る、というのは、それだけ事態の緊急性と重要性を社会に植え付ける効果があると考えている。それは他ならぬ、「号外」という名称に、根源的な価値が内包されていると捉えることができるためだ。そう、新聞はそもそも連番がつけられているメディアである。それゆえ、その連番、すなわち号数から外れたものをあえて出すに相応しい記事である、あるいは号から外れてでも伝えるべき情報がある、という判断の結果、編集、印刷、そして人が集まる場所で配布されているのだ。

       おそらく、こうした議論を投げかけてみると、多くの人々は「新聞社のメリット」を追究しようとするかもしれない。その点に対しては、世の出来事に対して新聞社が威信をかけて向き合っている態度の表明と考えてみてはどうだろう。そこに、インターネットの時代に、テレビのニュース速報とも違う、新聞というメディアだからこそ持ちうる、もしくは持つべき役割が、まだ追求されようとしているのではなかろうか。ちなみに私が前回手にした号外は北朝鮮拉致被害者の救出の件、その前が生まれて初めて手にした「高橋尚子、金メダル」だったのだが、大学に向かう改札前で手にした一枚が、連番の中には数えられない号外の記録に関心を向けさせた。

      2009年5月10日日曜日

      パンゲア

       久しぶりのブログの更新である。もはや、日記とは言えない速度での更新となってきた。いっそ、やめてもいいのだろうが、なかなかやめられない。そのあたりが私のダメなところだ。

       更新をしようと思ったのも、素敵な結婚の祝宴に招かれたためである。一応、ということばを付けるべきではないのかもしれないが、一応、部下が新郎の宴であった。100名規模の大きな会で、しかも表現者たちの豊かな趣向で、ほほえましく、しかしよく練り上げられ、加えて感動的なときを過ごすことができた。いわゆる披露宴という形式ではないため、引き出物という性格ではないのだが、持ち帰らせていただいた一品も、参加者それぞれの背景に深い関連を見いだした逸品であった。

       会場の名前が「パンゲア」であったのも印象的だった。その昔、社会の授業で習った(と思われる)大陸移動説に基づいて出てくる大陸の名前である。今はそれぞれに分裂した大陸は、その昔一つだった、というアレだ。二人が結婚するという区切りの機会を、そんな名前の場所で行うというのも、実にしゃれている。無論、この名前だけで会場が決まっただけでなく、昔倉庫であった場所だとか、あるいは生まれ育ったまちにあるだとか、さらには大きな駅から徒歩圏内であるとか、複合的な理由でそこになったのだろう、が。

       印象的だった場面を挙げればきりがないが、それでも、一つだけ紹介させていただきたい。それは、新郎と共に表現者としての共通体験を持ってきた作家が、新郎に「なりきって」の歌とお話を披露した、という点である。それは、準備委員を務めた仲間たちとの議論を通じて、それぞれの創意工夫の中から生まれた作品であったという。そうして、それぞれに、またそれぞれの家族に、さらには参加者全員に、ひいては場所を提供された会場に、丁寧な配慮と最大の敬意が払われていた祝宴に招かれたことのよろこびをここに刻んでおくとともに、新郎・新婦の幸せをつとに願うところである。



      20090509.jpg


      2009年4月9日木曜日

      新年度講義開始

       新年度である。同志社大学では本日から2009年度の講義が始まった。今年はお役目として、新入生の講義も1つだけ、担当させていただくこととなった。その名も、First Year Experience、直訳すれば初年度経験というゼミのようなものだ。

      20090408.jpg 高校を出たての学生たちが質問攻めに合う。とりわけ受験勉強においては、より高い点数を取ることができるよう、答えのある問題への解答の技術を磨いてきた人もいただろう。それに対して、徹底して「あなた」を問う教員に対し、さぞ暑苦しく、うっとうしい思いを抱いた学生もいたと感じてやまない。沈黙の時間が数分続いたときもあったのだが、それでも私は投げかけへの「応え」を待ち続けた。

       日々、大学院を担当しているからと言って、学部の1回生に対し「高校4年生」などと揶揄したいとは到底思えない。むしろ、要求水準が高いと思われようが、「クリティカル・シンキング」「傾聴」「リテラシー」ということばを直接使って、それらの概念に根ざしている意味の説明を通じて、4年後の「あなたたち」に身についていて欲しいことを伝えさせていただいた。どこまで届いたかはわからないが、少しでも響いていたとすれば、うれしい。例えば、遠くないいつか、レジュメを掘り起こして見つめてみたり、もしくは、昼食や夕食の際、友人や家族との会話の話題にしてもらえれば、それは何らかの引っかかりがあったことのあらわれであり、単に「うけた」のではなく「響いた」と言えるだろう。

       17人の小集団科目に続いて、夕方には登録人数717名の大大講義であった。Stage ManagerというソフトとiPhoneに入れたStage Handというアプリで華麗に操作、のつもりが、慣れないインターフェイスで、それこそ飛翔体ではないのだが「誤探知」「誤作動」だらけで散々であった。それにもめげず、スティーブジョブスには到底及ばないステージを終え、再び少人数のゼミに向かった。講義初日から全力で向き合った反動で、ちょっとスタミナを蓄えたいと欲し、つい「天下一品」の「こってり」を求めて帰り道に立ち寄ってしまった私であった。

      2009年3月27日金曜日

      ライバル関係

      20090326.jpg 應典院寺町倶楽部のニューズレター「サリュ」60号のインタビューでお世話になった方へのお礼を込めて、ランチをご一緒させていただいた。行き先は應典院から程近い、まちの洋食屋さんである。今後もお使いいただけるようにと100部をお渡しさせていただいた。第三者がとりまとめさせていただいたご自身のライフヒストリーを、ご本人に楽しんで読んでいただけると、編集者としての喜びもひとしおである。

       今回はランチを食べながらではあったが、さしずめ私へのインタビューの機会にもなった。他愛もない問いが投げかけられるのだが、答えを戻すなかでは、私自身の人生の要所要所を振り返ることが求められていたような気がした。いみじくも、「考えることが習慣になっていて、苦痛なことではないのですね」という感想をいただいたのだが、確かに、考え抜いた結果ではなかったものの、日頃漠然と感じていることや、あるときに思ったことなども含め、自分の考えを伝えさせていただいた。ちなみに、質問の内容は、イチローについて、何かをするときに伴うしんどさについて、はたまた恋とは何か、など、極めて多彩であった。

       その中で、「かっこいいと思う人はどんな人か」という投げかけに対し、ほぼ即座に「ライバル関係を持っている人」と応えさせていただいた。このことに、二重の意味で驚かれたようである。一つは、なぜ即座に自信を持ってこうした抽象度の高い問いに応えられるのか、もう一つは、そうした関係を私自身が持てているという実感が伝わったためであった。ライバル関係とは、一方的な羨みや妬みによるものではなく、あいつには負けたくないと闘争心を抱きつつ、どこかであいつを手本として学んでいこうという思いが双方のあいだで成立していなければならない。しかも、その関係が、年齢が離れたあいだにおいて、技術と経験の深度から構築できていれば、切磋琢磨しあえる可能性を持っている意味で、実に「格好」が良いのではないか、そんな風に考えていることを伝えせていただいた。

       もちろん、私自身、「ええかっこしい」な自分を気取ってしまったり、一方で無様さを露わにしてしまうこともある。そのときこそ、自らの傲慢さや、相手の謙虚さを見つめる絶好の機会であり、ライバルやモデルを見いだすきっかけとなることもあろう。ちなみに来年度は「アクティベーション」ということばをキーワードに、より一層、人間関係の構築について、すなわちコミュニケーションデザインについて、より深く考え、そして丁寧に向き合っていきたいと考えている。少なくとも、多くの原稿が進んでいない無様さを赦していただいている皆さんへの謝意を覚えつつ、先般のインタビュー時には元気のなかった私を元気づけてくれたことへのお返しは、少しだけできたのではないかと思いつつ、この文章を綴ってみた。

      2009年3月22日日曜日

      修了式

       本日、同志社大学大学院総合政策科学研究科の修了式が執り行われた。この文章は、関連学部・研究科での修了式、研究科での学位記授与式、ゼミの懇親会、研究科での謝恩会、研究コースの懇親会が終了し、最終の新快速電車の中で綴っている。にしても、長い一日であると同時に、感慨深い一日だった。それは、自分自身が直接論文指導を担当した院生が輩出されたことが大きいのではないかと感じている。

       本日、私の関連で修了したのは、総合政策科学研究科の中でも、ソーシャル・イノベーション研究コースの11人であった。無論、11人全てが、私の講義を受講していたわけではない。そのうち2名は私が論文の指導担当教員であった。とはいえ、これは本日確認したところであるが、私が指導を担当していた否か、あるいは私の講義を受講したか否かを問わず、概ね私は鬼軍曹のように、厳しい指摘を重ねる教員として位置づけられていたようだ。

       それでも、2名の論文指導担当学生、すなわちゼミ生との懇親会の中では、私自身がいかに学生たちのフィールドに向き合ってきたかについて話させてもらった。端的に言えば、私がいかにして背負い込む覚悟を決めたか、自らの院生時代の指導内容等を紹介しながら伝えたのだ。そこでは、「そうですね」と流してしまえば片付けられることを、あえて「違う」であるとか「それがしたかったのか」であるとか、あるいは「そうは思わない」、といったことを伝えるには、相当の覚悟が必要なことを伝えた。

       場面は変わって、ソーシャル・イノベーション研究コースの懇親会では、教員からのあいさつのなかで、自分自身が大学院修了の際に指導教員から伝えられた「自動車のライセンス」の比喩を、私なりにもじりつつ、はなむけのことばとして話させてもらった。大学院を修了するということは、一定、一人前の人物として認められた証であり、だからこそ、ペーパードライバーのままで終わらせたり(つまりは、大学院を修了しながら、実践や研究が継続されなかったり)、あるいは無謀な運転で事故を起こしたり(つまりは、横柄な態度で研究対象や実践の協力者や支援者に実害を与えたり)して欲しくはないことを伝えた。もちろん、伝えるだけは伝わらないので、少なくともゼミ生には、という思いから、現代美術の作家さんにお願いして、私からの修了記念品を渡させていただいた。ここで改めて、修了生の皆さんの今後の活躍を願うと共に、謙虚に、感謝の念を忘れることなく、現実に対して誠実に向き合っていただきたいということを記し、お祝いのことばとさせていただきたい。



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      2009年3月20日金曜日

      スピード違反

       久しぶりのブログ更新である。この間、全く書けなかった。書く気がしなかったわけではない。微妙な表現だが、ブログなるものを書く時間に意味を見いだせないでいた。なぜ、ブログを書くのか、そんな単純ながらに、明確の答えの出そうにない問いを自らに投げかけ、書かないことを正当化してきた。

       コモンズフェスタが終わり、程なくイタリアに行った。龍谷大学の調査チームに入れていただいたのだが、これも書くことに、むしろ躊躇をしてしまう一因ともなった。日常の暮らしのリズムが全くもって乱れてしまっているなかで、わざわざ文字を綴る理由がどこにあるのか、という素朴な問いを抱いたのだ。それよりも、書く時間を誰かと話したり、呑んで騒いだり、あるいは読めていない本に目を向けたり、そうしたことに使った方がいいのではないか、などと考えてしまったのである。鬱状態、そういう言い方こそ安易だが、日々、小さな作業と、着実に対応すべき予定に向き合う中で、ブログには向き合えないままできた。

      20090319.jpg ところが本日、スピード違反で検挙された。オートバイで、59km/hで走っていたところ、制限速度が40km/hだから19km/hオーバーだという。急いでいるときにこそ、こうして止められるものだ。思えば昨年のこの時期は、自転車で激走した際に、自動車と接触して大怪我を負ってしまった。いみじくも、年度末という慌ただしい時期だからこそ、注意散漫になってはならないことを、出来事は違えど認識する時期となった。

       そこで、もう一度ブログに向き合うことにした。写真は反則切符と納付書である。その後ろにあるのは、先ほど、大阪ガスの弘本さんからいただいた、新刊の刷り見本である。本のことはまた次の記事に書くことにして、再開記念の投稿を終えることにしよう。仕事も、暮らしも、無理のない安全運転で行こう、という決意を綴りつつ……。

      2009年1月23日金曜日

      生中継

       應典院のブログにも書いたとおりに、これから生中継である。取材をいただくのは、NHK大阪放送局の秋鹿アナウンサーである。10日の日に、たまたま立ち寄られたのがご縁で、このように中継をいただくことになったのだ。ご縁って、素晴らしい!



      20090122.jpg




       とりあえず、今回は短めだが、速報まで。ちなみに、14時半から来られて、16時半にカメラテスト、17時にスタジオからのリハーサルチェック、18時前に最終リハーサルをした上で、18時40分に待機、とのこと。放送は18時45分頃からの予定。どんな方にご覧いただけるか、ご縁の妙を楽しめることを願おう。

      2009年1月15日木曜日

      詩の学校

       思えば怒濤の2日間だった。体調不良のなか、少々の休養を取りつつ、應典院に対するもう一つの顔、同志社大学の教員として、修士論文提出に向けた指導を行っていた。今年度は論文の主査を2名分担当している。とはいえ、いきなり2名を担当するのではなく、一定期間、実践的研究計画の立案、進行、評価等々を、共に向き合ってきた共同研究者のようなものである。とはいえ、二足のわらじが影響してか、決して充分な指導が重ねられなかったのではないかと不本意な思いを携え、大いなる反省を重ねながら應典院に向かった。

       同志社大学から急ぎ足で應典院に到着すると、既に「詩の学校」が始まっていた。毎月一回應典院で開催されている「詩の学校」だが、ちょうど1月の開催が防災・減災を取り扱うコモンズフェスタ開催中ということもあって、震災をテーマに詩作をする場としていただけないかと打診をしたところ、快諾をいただいた。ゆえに、今回は、「震災を、わたしの、わたしたちの、ことばとするまで」と題し、特別編として開催いただいた。企画提案者ということもあって、私も参加させていただいた。

       知る人ぞ知る、のだが、大学時代、私は手習いのギターを携え、詞と曲をつくっていた。もちろん、青春時代であるから、恋だの愛だのを歌っていた。長渕剛と尾崎豊を基本に、Mr.Childrenのテイストを振りかけた感じ、とでも言えば、わかっていただきやすいだろうか。もちろん、それだけではなく、キャンプに行った際には、参加者からのことばをもとに詞と曲をつくり、終了前に披露するというようなワークショップも行っていた。

       そんな私にとって、久しぶりの詩作であった。とはいえ、大学時代に行っていたのは「詞」であって、精確には「詩」でない。そんなか、コモンズフェスタでの防災と減災にアートで接近することにどのような意味があるのかについても考える時期と重なっていた。その場で朗読はさせていただいたものの、40分という与えられた時間のなかで作ったのが以下のものであるので、基本的には私の備忘録めいたものとして、ここに紹介させていただくことにしよう。





      アノヒトイツモ

      2009.1.14 山口洋典





      あの日の朝は 忘れない

      京都の下宿で見た 神戸の映像

      いつかの夜が 懐かしい

      現地のテントで飲み 語った仲間



      きれいにことばで まとめてみても

      アートのチカラに たよってみても

      あの日の朝は 語りえない

      いつかの夜は 伝わらない



      「詩という文字はね、「ごんべん」(言)に「てら」(寺)と書くのですよ」

      だからお寺で 詩の学校

      学校と言うけど 読み方 書き方は 教えてくれない

      だけどお寺で 詩の学校

      そこにあるのは 仲間と共に 過ごす場所

      不親切が 心地よい

      不親切が ちょうどよい



      震災短歌をつくる先生がいるそうだ

      伝えることでも 伝わることでもなく

      ただ詠むことを こどもに投げかけるそうだ

      無理にとは言わず でも無理をせずに

      こどもたちは先生のところに 文字を運んでくるそうだ

      あの日のことや いつかのことを

      記憶をたどって 思いをつづって



      忘れられない記憶があるのは

      気づかぬうちに思い出すから

      きっと思い出は脳ミソの中にあるのでなく

      まるで動物的なセキズイの反射で思い出すから



      あの日の朝は 忘れない

      いつもの朝を よろこびたい



















      ※上記の「震災短歌をつくる先生」については、今回の「詩の学校」において自己紹介の後に、朗読の素材として使われた新聞記事で知ったことである。また、書き方、読み方は教えてくれない、としているが、完成した作品を読むときに、(1)イメージを詠む(映像・風・色・季節などを思い浮かべる)、(2)紙を詠まない(身体ごと聞き手に向けて詠む)、(3)集中力を切らさない(肛門を締める)、など、具体的な点が指摘されている。

      2009年1月12日月曜日

      まとまりがない

       体調が悪い。単なる風邪で、快方に向かっていると思いたいのだが、症状が日に日に変わるのが、しんどさを高めている。金曜日は喉の痛みに苦しみ、土曜日は止まらない咳に苦しみ、今日は鼻づまりに苦しんだ。鼻が詰まると、どうしても集中力が続かない。だからといって、避けることができないことも多い。

      20090111-3.jpg 今日の朝、まず行ったのは、昨日コモンズフェスタに多く来場いただいた方々で、ブログを頻繁に書かれる方がどんな風に表現しているか、であった。うれしいことに、それぞれに、あたたかいことばがブログに綴られていた。この個人ブログはもとより、應典院のブログまでも更新が滞ってしまったことを考えると、それらのブログによる情報発信力は高いものではなくなってしまっている。それゆえ、頻繁に更新がなされているブログに掲載いただくということは、実にありがたいことである。

       ともあれ、こうして多くの方に来場いただく機会をつくると、思わぬ再会をさせていただくことにもなる。例えば本日のタミヤリョウコさんのワークショップでは、以前、上町台地からまちを考える会の定例トークサロン「上町台地100人のチカラ!」のゲストにお越しいただいた金益見さんとお会いすることができた。自ずと、終了後に近況を話し合うことになるのだが、相変わらず精力的な活動に圧倒されてしまった。加えて、抱えている悩みが吐露できるということにも、さわやかさを感じた。

      20090111-4.jpg 上町台地つながりで言えば、ワークショップ終了後、緑橋で開催されていた落語会の会場「燈」に顔だけ出させていただいた。体調が思わしくないことは、どうにも皆さんに伝わってしまうようで、「しんどそうね」と声を掛けられる。ちなみにこの「燈」という場所は、六波羅真建築研究室によるプロデュースである。本来であれば、そんな空間を存分に楽しめればいいのだが、好きなお酒や、美味しい食事を楽しむこともできず残念至極、ゆえにこの文章もまた、まとまりがない。

      2009年1月11日日曜日

      毎日新聞大阪本社大阪版:日常風景から「災害とは」

       昨日取材を受けた内容が、本日の毎日新聞大阪本社発行大阪市内版に掲載されていた。署名記事で、中本泰代記者によるものだ。私にとって毎日新聞は、実家が講読していたこと、後輩の一人が(最近異動して)大阪本社で働いていること、さらにはレイアウトにこだわっていること、複数の理由があって、馴染みが深い新聞社である。以前はマイクロソフトと連携して、MSNに記事を配信していたが、関係解消の後には、自社のサイトで、地域版のニュースも公開している。



      http://mainichi.jp/area/osaka/news/20090110ddlk27040351000c.html



       取材をいただいたのは、昨日も触れたとおりに、新潟県小千谷市(旧・川口町)の塩谷地区の「超日常」を撮影した映像上映の企画についてである。大阪でアーツカウンシルをつくる会などで縁が深くなったremoの甲斐賢治さんたちによって、減災を考える「映像ドリル」に仕上がった。テレビ番組の映像に慣れた人々にとっては、今回の映像は「あまりに説明的でない」ため、大いなる戸惑いを抱くのではないか、と感じている。しかしながら、上記の記事において見事にまとめていただているように、「特別なことは何も起こらない」からこそ、「新潟県中越地震被災地の現在の風景から、自分たちの日常や、地震という非日常に思いをはせる」ことに、真摯な姿勢を持っていただければ、と願っている。

      20090110-4.jpg 本日はコモンズフェスタ2008/2009会期全日程で進化型の展示をコーディネートいただいた小山田徹さんのトークイベントがあったことも重なって、多数の来場者に映像の鑑賞もいただいた。ここに掲載した写真には3人の人々が写っている。左端が京都橘大学の小暮宣雄先生なのだが、先生曰く、「座って見てると、空気感が伝わってくる」、と。また、座って見ておられる右端の方は、大阪市の現代芸術創造事業で密な連携を図っている「大阪アーツアポリア」の小島剛さんのだが、氏曰く「裸眼で見ている感じがする」、と。

       上映させていただいている映像は12月23日、学術界における師匠、渥美公秀先生の協力によって、先述の甲斐さんによって撮影隊が組織されたことで収録することができた。また、3面のスクリーンによる効果的な展示を実現するには、ドット・アーキテクツの家成さんの創意工夫があってこそであることは言うまでもない。ここに謹んで謝意を表させていただきたく。最後に、そんなドタバタの中で準備したものの一つに、カーバイトを用いるアセチレンランプがあるのだが、それはまた、別の機会に紹介させていただくことにして、本日はそのランプにはじめて火が入ったことだけ綴っておくことにしよう。

      20090110-3.jpg



      (山口洋典)





      2009年1月10日土曜日

      減災の身体性、はじまる。

      20090108.jpg 應典院が防災を取り扱ったらこうなる、という総合文化祭「コモンズフェスタ2008/2009」が始まった。というか、年明け最初のブログが、本稿となる。景気よく年末に書きつづってきていたが、修論指導、除夜の鐘のお手伝い、実家への帰省等々で、滞ってしました。とはいえ、無理せず、気ままに、ええかっこしいにはならずに綴っていこうと決意したところなのだが、それはそれで開き直りとも思われるかも知れない。

       ともあれ、その後、さらにバタバタしてしまったのが、本日開会の「コモンズフェスタ」の準備であった。間際のバタバタは、既に多くの方に「当たり前」のようになってしまっているが、今回は本当にバタバタだった。詳細は應典院のブログにも掲載しているが、機材トラブルは心臓に悪い。それでも、無事、開会には間に合ったので、よしとしよう。

       初日のコモンズフェスタ、初っぱなから多忙を極めてしまったのは、多くの方のご配慮の賜物で、多方面からの取材等をいただいたことによる。まずは13時から2時間弱、毎日新聞の社会部の記者さんから取材を受けた。また、夕方のNHKラジオのニュース(17時代)で紹介をいただき、さらには2月から行われるレスキューストックヤードのパネル展の記者会見が大蓮寺の客殿で行われたので、その後、集団での鑑賞のお世話をさせていただいた。さらにはそのあいだに、NHK静岡放送局の記者から電話で取材を受けて、と、てんてこ舞いだった。

       実はNHK静岡放送局の取材の後、またNHKラジオ第一での報道の後、他にも何人かの方々と打ち合わせをさせていただいていた。とりあえず、差し支えのない範囲で、それらの「後日談」を伝えておくと、NHK静岡放送局の記者は、私を、あるいは私の周りの出来事を朱会いされる、とのことである。果たしてどうなるか、また内容が明るくなったところでお伝えせていたくことにしよう。何よりどうぞ、應典院のコモンズフェスタにお越しくださいませ〜。