イベント屋、という言い方はあまり好きではありません。開催時期を見極めて、その場にどんな意味が生まれるかを考え、人脈を駆使して情報をとりまとめ、お金を工面し、ひととものをうまく集めていく、確かにそれが日々向き合っている仕事です。そうして時間をかけて組み立てている作業の意義が、「屋」ということばで片付けられるのが、感覚的に嫌なのです。その場が生まれた意味に対し、手配師として手柄を主張したり、各方面からの反応に奢ってはならない、そう考えているためでもあります。
ともあれ、常々、イベントばかりに関わっております。関わりというのは、企画のみならず、お招きや出演をさせていただくこともあります。その他にも、一参加者としてお伺いさせていただくこともあります。ただ、それ以上に、告知をいただきながら、日程の調整がつかず、文字面を眺めて悔しい思いに浸ることも多いです。
イベントという表現をカタカナ以外で伝えよ、と言われれば、迷わず「出来事」ということばを選びます。かたちある物に対し、かたちのないもの、それが出来事だと捉えています。しかし、そんな出来事をつくるのは人です。ある空間に、どんな時間を流すのか、その企てをする仲間と、その企てに乗る新たな仲間が、場の意味を織りなしていく、そう考えています。
組織の中では立場が人を育てる、とも言われることに着想を得て、イベントがまちを育てる、そんな観点で「上町台地.cotocoto」と「上町台地.cotocoto+」という、イベントデータベースと地域資源データベースの構築にも参画しました。2006年度に大阪ガス株式会社エネルギー・文化研究所より研究費を頂いて行った仕事です。そこでは上町台地という地域にまつわるイベントが集約されることを前提にしていますので、このブログでは今後、私にまつわるイベントを紹介させていただきます。それぞれ、イベント名の前に、【出演】、【企画】、【運営】、【参加】、【告知】といった目印をつけていきますので、どうぞ、それぞれの「出来事づくり」に取り組んでいる方々に思いを馳せ、足を運んでいただければ、と願っています。
2009年7月12日執筆、7月12日更新。
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