はっきりと思い出せないのは、自ら行きたいと思って行っていなかったからだろう。なんとなく、色とりどりのビート板があった風景は思い浮かべることができる。その一方で、指導員の方の声や笛がプールの天井にこだまして大きく聞こえたことはよく覚えている。進んで足を運んだわけではない場所で、大きな声や音が耳に入ったことで、幼い私にとっては余計に身構えてしまっていたような気がする。
そんな中、2020年の末、この1年は1度もブログを更新していなかったことに気づいた。確かに2019年の末に初めての事例が報告された新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)は、2020年の末においてもなお、あるいは当初よりも一層、深刻な影響をもたらしているが、それは理由にはならない。むしろ、ステイホーム、巣ごもり、おうち時間、などと言われているのであるから、書く時間は常日頃よりもあったはずである。要するに、書けないのではなく、書かなかっただけなのである。
書けないのではなく書かない、と捉えたみたとき、冒頭に記したスイミングスクールのことをふと思い出した。結局、させられることには楽しみを見出しにくく、その場に臨むスケジュールが決められていたとしても喜んで向き合う身体のリズムがもたらされるわけではない、のである。ただ、仮に当初はさせられたとしても、そこに楽しみを見出すことができれば、何より親身に指導くださる方との縁を大切にしていけば、着実に自らの成長を自身で実感できることとなり、さらなる高みを目指して意欲的に関わることができただろう。ふと、ブログを書くこと、そして書き続けることが、「けのび」から「面かぶりクロール」を経て、クロールで颯爽と泳いでいくという展開と重なるような気がして、「面かぶりクロール」を真面目に練習しなかった過去の自分を省みる2020年の歳末である。
8月16日、COVID-19の影響で規模が縮小となった五山の送り火。
上京区から右大文字(如意ヶ嶽)の「点」で描かれた「大」を望む。
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