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2025年7月23日水曜日

不滅の雰囲気

水曜日は英語で始まる。大阪で開講されている、ニューヨークタイムズの記事をもとに語り合う、という英会話の講座に通っているためである。受講のきっかけは、職場で英語の授業を担当しなければならなくなったから、であった。2013年の1月に受講を始めて12年あまり、よく続いていると自分でも思う。

今日のお題は「The love we leave behind」であった。お題は受講生の投票で決められ、今は翌週のお題とする記事が、レッスンの序盤に投票で選ばれる。今回のお題となった記事は、長くニューヨークタイムズのコラムニストを務めた作家、ロジャー・ローゼンブラットによる記事であった。この7ヶ月のあいだに3人の親友を亡くした御年85歳の作家にとって、彼らが残した「親切さ、誠実さ、仕事への喜び、他者の役に立とうとする姿勢」(Usefulness、Kindness、An eagerness and readiness to be of help)といった思い出が、詩人のワーズワーズの表現を借りれば「雰囲気」(atmosphere)として自分に宿っており、死してなお「不滅(immortality)」だ、と説くものであった。

そうして人生の価値について見つめた後、受講生の方のお誘いでランチをご一緒した。そのうちのお一人は、私が2017年にデンマークで1年間を過ごす際、先生と事務局と受講生の皆さんの理解を得て、2018年度に受講を再開できるよう、休み方についての調整に尽力いただいた方である。大学で教える仕事をしている者としては、そうして熱心に学び合うコミュティが学校以外にもあることに触れられていることもまた、貴重な機会となっている。そんな思いを抱きながら、ランチの後は自宅に直行せず、京阪守口市駅で途中下車して、Zoomミーティングと買い物をすることにした。

ランチ後のZoomミーティングは、浜松市による「はままつ文化創造チャレンジ事業費補助金」の採択団体への助言であった。1時間弱のミーティングの後、駅ナカにある無印良品にて、この夏の各地へのフィールドワーク用に、風通しのよい衣類を調達した。そして自宅に戻って、程なく夕食をいただいた後、20:40から1時間ほどのZoomミーティングに参加した。同志社大学大学院総合政策科学研究科の大学院生たちによる取り組みに対し、これまた僭越ながら助言させていただくものであり、研究の「具材」(テーマ、対象)よりも「調理法」(方法論)にこだわってはどうか、と投げかけたさせていただいたのだが、果たしてこれが響く言葉となったのか、再び相談をいただければ結果として響く言葉になっていた、と捉えることにした。




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