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2013年1月8日火曜日

命名への思い

何事にも命名することは大事である。以前、京都の西陣で育てていた猫には「マリン」と名付けていた。ちなみに19歳のときに先輩を通じて1万円で譲っていただいたAE86トレノ(白黒のパンダカラーの前期型APEXで、サンルーフとパワーウィンドウ、さらにADVANの13インチアルミホイール付という、今では垂涎ものである)には「カエル号」、それが事故で廃車になった折にカラオケのバイト先の先輩から無償でいただいた軽バン(えんじ色のホンダのアクティーストリート)は「あずき号」、それも事故で廃車した後にこれまた(体育会の)クラブの先輩のつてで保険の契約が条件で車両は無料で譲っていただいたS13シルビアの黒(後期のQ's)には「くじら号」という具合に、モノにも呼び名が付けられる。その他、NPO活動では、事業名はもとより、組織名なども提案させていただき、採用いただいたものもある。

今日の朝は、立命館の朱雀キャンパスにて、災害復興支援室の主催により、今年の3月11日に行う企画についての打ち合わせだった。東日本大震災から1年を迎えた日が日曜日で、かつ「京都マラソン」の開催日ということも重なって、ことさら学園として統一の催しを実施することにはならなかった。ただ、今年(から)は何か「忘れないための場」を創出しようと、年末の定例会議後に一度、昨夜に一度、そして昨日の後席での話も振り返りながら本日と、打ち合わせを重ねてきている。ここでも、そうした場にどんな名前をつけるのか、少し意見を述べさせていただいた。

昼からは立命館大学の衣笠キャンパスで講義だった。火曜日の講義は来週で終了となるので、今週が「エンディング」に向かう、最後の山場となる。そのため4限の「現代社会のフィールドワーク」では、前回、58人が10チームに分かれてポスター発表を行った内容の振り返りを行い、6限の「ボランティアマネジメント論」ではecotoneの太田航平代表をゲストに他セクターとの協働についての話題提供とディスカッションを、そして7限の「ボランティア活動支援演習」では年末最後の講義で提出されたレポートの草稿に赤ペンチェックとして返却したものを「同じ課題で悩むグループ」ごとに読み合わせをすることにした。6限と7限は、前期から続くパッケージ型履修(10単位)による「ボランティアコーディネーター養成プログラム(VCTP)」の科目なのだが、レポートの読み合わせでは、レポートのタイトルが未定の受講生も多く、命名への苦労を推察するところである。

今、身を置いている立命館は、宗教的な拠り所はないものの、「憲章」にも記されているとおり、学園の名称には孟子による「尽心章句」の一節から名付けらたことにより「命」という文字が含まれている。そこで、立命館災害復興支援室による、東日本大震災から2年を迎える場には、「いのちのつどい」と名付けられないか、と提案させていただいた。「平和と民主主義」を教学理念に掲げている立命館は、かつて日本軍が真珠湾攻撃を行った12月8日に「不戦のつどい」をしていることも、名付けの系統として不自然ではなかろう、と考えたところもある。果たして、来週の定例会議でどう位置付けられるかは不明だが、ちなみに同志社の専任教員だったころには、その名前「同志による結社」という観点にたまらなく美しさを覚えており、そんなエピソードもまた、名前について並々ならぬ関心を抱いてきた証左となろう。