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2017年9月25日月曜日

中身を包み込む脈略

9月11日に続いて、オールボー大学の受入担当の先生方とのリサーチミーティングだった。8月28日から続くランチミーティングである。初回だけMogens先生と近況を語り合った後にランチとなったが、前回からCasper先生もあわせて、いきなりランチからという流れになった。場所は人文学部の基本棟にあるコミュニケーション・心理学科のランチルームである。

ランチルームでのランチミーティングと記せば違和感がないだろうが、講義棟の中に学科に対して食洗機や電子レンジや比較的大型の冷蔵庫とコーヒーメーカーがセットされているというのは、日本の大学では珍しいのではなかろうか。ちなみに立命館大学では個人研究室に水回りが整備されており、その名のとおりに個人、つまり個室として個々の研究者に提供される。転じてオールボー大学では、個人研究室は2名で1室を使用することが多い。シェアの文化が行き届き、また対話の環境が重視されているからなのかもしれないと、そうした違いにも関心を向けている。

今日のランチミーティングでは、前回話題となったサービスラーニングにおけるチームビルディングと、PBLにおけるスーパーバイズの違いが焦点となった。9月17日が締切とされた、ある国際学会での発表に3名でエントリーをしたため、その際の内容を深めた。双方の共通点としては、実際の社会問題を扱い、グループワークを通して、学際的な知を探求する点がある。一方で、グループのサイズ、教育としての目的が異なる。

2時間弱のミーティングの後、次のミーティングでの話題と日程を決めた。10月16日、フォーマルにはリーダーを置かないこと、コンテキストを重視する中でも「隠れたカリキュラム(hidden curriculum)」とという姿勢は取らないこと、そうしたオールボー大学のコミュニケーション・心理学科のPBLの特徴を深めていくことにした。帰り際、先週、日本心理学会に参加した帰りに空港で買って来たおみやげを渡した。日本風の5つの味(北海道メロン、桜抹茶、和苺、宇治抹茶、巨峰)から選んでいただいたのだが、恐らく見たこともないパッケージに驚いたようで、コンテンツとコンテキストを捉える上で、一つの好例を得た気がしている。