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2021年1月14日木曜日

演じ分けの妙

関西もまた緊急事態宣言の対象となった第1日目、車でやや遠方まで出かけた。京都府内の自宅から大阪府を通過して兵庫県まで向かった。高速道路を使ったのもあって、旅のお供は久々にAMラジオとした。頻繁に出張していた頃には、よく「すっぴん」を聴いていたこともあり、NHKラジオ第一放送を流して運転した。

時折楽しませていただいた「すっぴん」は既に終了して「らじるラボ」 という番組となっていたが、今日はその9時台のコーナー「表現者たち」のゲスト、室井滋さんの朗読に圧倒された。途中から聴いたこともあって、その時点での話の内容から、映画「大コメ騒動」の宣伝か、と思ったが、大違いだった。室井さんは既に絵本作家として数冊を出版され、加えて「しげちゃん一座絵本ライブ」も開いているという。そして今回、コロナ禍における自粛生活をモチーフとして、『会いたくて会いたくて』という作品を創作、番組ではその一部をご自身で朗読されたのである。

室井滋さんが朗読された部分は、1月14日の放送は1月21日の11:50まで、NHKラジオのインターネットサービス「らじる★らじる」での「聞き逃し」で聴くことができる。33分27秒から35分11秒までの部分である。発売前の絵本ゆえに、ほんの一部の紹介となったものの、充分にメッセージが伝わる部分だったように思う。何より、俳優である作者による男の子とおばあちゃんを演じ分けた朗読に、伝えたい思いを伝えるとはどういうことか、を体感することができた。

今日はそうした外出に加えて、3つのZoomミーティングがあった。夕方の2つは連日続いている大阪府の審議会におけるインタビューで、夜はサービス・ラーニングの全国ネットワーク「JSLN」の会員交流会だった。朝、耳にした素敵な朗読の余韻が夜になっても残っていたこともあって、多少、情感がこもった発言やコメントを重ねていたかもしれない。とはいえ、伝えたい思いがきちんと伝わるような工夫はいかになすべきか、また室井さんの絵本を手にすることで常々想い起こせるようにしておきたい。

もし「まんが日本昔ばなし」を改めて制作するなら室井さんの起用を提案したい
(Nikon D3S, AF-S17-35 35mm, f/2.8, 1/25, ISO 400)