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2021年1月18日月曜日

伝わることと届くこととのあいだ

先週、政府による緊急事態宣言が大阪府・京都府も対象とされたことに伴い、対象地にキャンパスを有する立命館大学では、本日からBCPレベルが変更となった。BCPとは事業継続計画(Business Continuity Plan)の略で、新型コロナウイルス感染症により、広く知られるようになったように思う。私は立命館災害復興支援室を運営する役割をいただいていた頃、副室長をされていた塩崎賢明先生を通じて知った概念である。恐らく2016年頃の議論で、東日本大震災から5年を経て、改めて災害復興支援室の役割を整理する議論を行っていた際に、危機管理マネージャーの養成という観点が出てきたときのことと認識している。

立命館大学のBCPレベルは授業形態、研究活動、課外活動、イベント、業務体制、学生等のキャンパス入構に対して定められている。授業に関して言えば、本日から「Web授業を基本とするが、感染防止策を 講じた上で、教学上の必要性が高いもの について、対面での講義、演習、実験・ 実習を実施することができる」とされた。授業の残り回数がわずかということもあって直接的な影響は少ない。しかし、英国・ロンドンでの変異種の報告などを鑑みれば、単純な沈静化がもたらされる可能性は低いのではないか、という見立ても成り立つだろう。

午前中はいよいよ明日で終了となる立命館大学の授業準備を行い、午後は立命館大学サービスラーニングセンターの会議が2つ続いた。夕方まで、当初の予定時間を延長して議論が続いたのは、やはり来年度の授業のあり方について、相互の見解を共有する必要が出たためである。夜には同志社大学大学院総合政策科学研究科の「コミュニティ・デザイン論」に出かける必要があったものの、Zoomでの参加を認めていただくこととした。この授業は複数の教員による授業なのであるが、今回は本年度で定年退職される新川達郎先生の担当回ということもあって、多少の無理をしても教室に行った方がよかったかもしれない、と、Zoomミーティングから抜ける瞬間に、ふと、頭をよぎった。

この1年、オンライン授業やオンラインミーティングの参加が当然の選択肢となるにしたがって、機材の選択にも試行錯誤を重ねてきた。このところ、MacBook Air(2020)、LogicoolのUVCクラスのWebカメラ「C910」、AfterShokzの骨伝導ヘッドセット「TREKZ AIR」、そしてShureのピンマイク「MOTIV MVL」、という組み合わせて落ち着いている。伝える側の小さな配慮で、伝わり方は大きく異なる。なぜなら、音声や映像が届くということは、決して信号が受信されるということだけを意味しないのであるから。

当面このセットで落ち着きそうな気配
(Nikon D40, 40mm, f3, 1/13, ISO 400)