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2021年1月22日金曜日

中身と段取り

今日は久しぶりに対面での打ち合わせがあった。当日まではZoomでの実施ではないかと思っていたところ、対面でどうか、という伺いのメールが届いたのであった。もっとも、対面でも構わない、とお伝えをしていたために、対面になったのかもしれない。ただ、打ち合わせの時間が短くなり、回数も減り、何より内容が濃密になる可能性もあったため、立命館の朱雀キャンパスに向かった。

朱雀キャンパスは他キャンパスに増して高いセキュリティとなっている。学園の本部として、各部署が置かれていることもあるのだろうが、キャンパスと呼ばれているものの1つの建物だけであることも影響しているだろう。建物は「中川会館」と名付けられ、かつては衣笠キャンパスや広小路学舎でも本部棟に用いられてきた名前が継承されている。広小路学舎は衣笠キャンパスへの完全移転の後に閉鎖されてしまったので建物が現存しないが、二代目の中川会館は現在「至徳館」と名前を変えて今なお衣笠キャンパスにおける管理棟としての役割を担い続けている。

打ち合わせの内容は立命館SDGs推進本部の紹介をするリーフレットの検討であった。既に10月から打ち合わせを続け、10月9日(方針検討)と11月2日(概要の確認)と11月20日(素材の検討)は対面、その後12月3日(レイアウト原案の検討)と1月7日(方針と内容の再確認)とZoomで行った。ささやかな認識のずれ、また発言者相互への配慮が重ねられることで、どうも踏み込んだ議論が行えていない、という感覚が事務局スタッフにあったのかもしれない。ただ、事務局長という役を仰せつかっている立場としては、方法の如何に関係なく、きちんと内容の検討ができるように議論と段取りが整うように貢献せねばならない。

先日、河野太郎大臣が内閣府の特命担当大臣として「新型コロナウイルスワクチン接種担当大臣」がご自身の役割を「ロジを担当」と表しておられた。霞ヶ関の用語としてサブ(substance、内容)とロジ(logistics、物流という意味もあるがここでは段取り)が対置されているらしい。映画「シン・ゴジラ」、また「踊る大捜査線」などでも、縦割り組織を横断した段取りの難しさに関わる描写が、物語のリアリティを高めるのに効果的に用いられていた。今日は対面の打ち合わせの他、日本都市計画学会のウェビナーと立命館大学教養教育センターのオンラインサロンのホスト役を担ったが、3つの異なる種類の場に参加して、対面の場が開かれる意義は何か、ということについて改めて言語化に努めたい、と考えさせられた。

教職員証を忘れるとアクセスルートが限られる朱雀キャンパス
(Leica M9-P, SUMMICRON 35mm, f/4.8, 1/90, ISO 400)