今日の英会話のクラスのお題は、陰謀論にはまる人、そして抜け出した人の体験についてであった。誰かが自分の全てを密かにコントロールしているという呪縛のもとで、自らが息苦しくなってしまう、その背景について、The New York Timesの記事「One woman's journey out of conspiracy's addictive grip」を手がかりに語り合った。この記事を執筆したSabrina Tavernise記者は、トランプ大統領の退任後もなお、QAnonなど陰謀論を信じる人々の活動は止まることはないと見立てている。その理由として、権威への不信(widespread distrust of authority)、政治やマスコミへの憤怒(anger at powerful figures in politics and in the news media)、所得格差の拡大(growing income inequality)が根ざしているため、と述べている。
1年延期となったTOKYO 2020にかかわって、森JOC会長の発言に対し、多くの議論が噴出している。コロナ禍ということもあって、そもそもオリンピック・パラリンピックの開催の是非も問われている中で、である。こうした議論のときには二項対立あるいは二分法として、例えば止める/止めないという項が置かれて議論が分かれる傾向があるものの、今回は当初から会長は辞任すべし、の極に見解が寄っていったように受け止めている。ただ、そうした声が高まるにつれ、競技団体と政治(団体)との調整役ができる人は少なく、余人をもって代えがたいという意見や議論も出てくるようになってきた。
今日の午後は昨日の大学コンソーシアム京都第26回FDフォーラム企画検討委員会を経て、来週20日に開催される「情報交換会」の進行打ち合わせがZoomミーティングで行われた。懇親会という方が実態を捉えているものの、懇親会と呼ぶと参加に支障がある方への配慮として、名付けの工夫がなされているのだろう。名前はともあれ、恐らく今回のフォーラムでは「オンライン授業」の是非が二項対立・二分法で論じられると想像しているのだが、果たして賛成派・反対はあるいは推進派・抑制派といった立場の二極化までもたらされるかどうか、関心がある。そもそもオンライン開催のフォーラムであることを鑑みれば、むしろ、反対派や抑制派の方々がどのような観点からそう捉えているのか、個別的な事象によるところなのか、あるいは社会システムを背景にした陰謀論のように捉えている節はないか、といったところも掘り下げる機会があるかもしれない。
磨きの掛けられた石に多少の違和感を覚え、むしろ月日の流れが染みこんだ状態が懐かしい。
(LEICA M9-P, 35mm, f8, 1/1500, ISO400)