モノにこだわりがあることは自他共に認めるところであるので、ウェブ等でのハンドルネームを「モノフェチ語りスト」とした。例示すれば雑誌「DIME」(小学館)が好きな人は、たいてい「モノフェチ」である。そしてモノについて語る「モノ語り」が得意だ。そんな人たちが内に隠る(こもる)のではなく、何かと何かを媒介し、とりわけ社会の問題解決を促進すれば、という思いから「カタリスト(catalyst:触媒)」ということばを埋め込んだ。
新京極蛸薬師にある行きつけの眼鏡店に行きながら、ある歌を口づさんでいた。ちなみに、雪に始まった今日の京都は、やがて雨に変わっていた。クリスマスの時期なら山下達郎の「クリスマスイブ」が想い起こされるのだろうが、さすがに時期はずれだ。前置きが長くなったが、口ずさんだのはMy Little Loverの「Hello, Again」であった。
歌は自分にとってもっとも印象深い思い出を引き起こす手がかりとなる。とりわけ、今回口ずさんだ「Hello, Again」は、ちょうど雨音のしっとりした感じと重なるようにスローなテンポとなり、それはまるでVHSでしか手に入らない上に最早絶版(私はYahoo!オークションで手に入れた)の、1997年11月20日に行われたリキッドルームでのライブ音源に似た感じだったかもしれない。ちなみに「Hello, Again」、このことばは1997年にiMac(ボンダイブルー)が登場した時のキャッチコピーでもあり、なんだかんだだでモノフェチが語るには余りあることばであることを付記しておこう。
Hello, Again〜昔からある場所〜(抜粋)
雨はこの街に降り注ぐ
少しのリグレットと罪を包み込んで
泣かないことを誓ったまま時は過ぎ
痛む心に気が付かずに
僕は一人になった
MY LITTLE LOVER(歌)・KATE(詞)・藤井謙二・小林武史(曲)(1995)