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2021年2月2日火曜日

恵みの方へ

124年ぶりに2月2日となった節分である。春夏秋冬の節目ごとに節分はあったはずが、明日の立春の前日のみ、節分として今なお根付いている。豆まきの風景が古くから馴染みのある風習とすれば、この数十年で急速に普及したのが恵方巻などと呼ばれる太巻き寿司を食べるという習慣である。少なくとも1994年に静岡から京都に住まいを移したときには、今ほどの浸透度ではなかったものの、陰陽道に基づいて示された方角に向けて無言で「丸かぶり」し終えると、その年は無病息災に恵まれるという話は、バイト先の先輩か実家暮らしの友人のいずれかから聞いた気がする。

COVID-19によって大々的なイベントが自粛されていることや、SDGsの観点からのフードロスの削減など、いくつかの条件が相まって、今年は恵方巻の話題が普段よりも落ち着いているように思えた。実際、節分における丸かぶりの太巻き寿司の浸透役を担ったとされる大阪海苔協同組合によるイベントも大阪市城東区の駿河屋海苔店の記事によると)中止になったとある。何より、京都や大阪は緊急事態宣言の最中にあり、医療の逼迫も指摘されてきている。ワクチン接種や集団免疫による収束や終息のみならず、ステイホームの中で文字通りの感染予防が肝要なのだろうと、緊急事態宣言延長への議論に触れるにつけ、改めて感じるところである。

そんな中、今日は午前中にかかりつけ医への通院に出かけた。このところ、40日分を処方してもらっているので、以前よりも通院間隔は延びている。一方で、投薬の量には変化がなく、改めて口から入るものに気をつけて身体を動かす、というインとアウトのバランスを整えるよう指導をいただいた。それでも、ご近所のお店で恵方巻を調達して家路についた。

午後と夜には1件ずつのZoomミーティングがあった。午後のミーティングは2月後半に開催したいという京都地域創造基金によるトークイベントの打ち合わせだった。夜は国際ボランティア学会の常任理事会だった。常任理事会の終了後、個人的な相談が寄せられたこともあって、ささやかにやるせない思いを抱いて床につく、そんな2月2日の節分であった。

COVID-19の長期化で飲食店ごとの工夫や努力の差が鮮明になってきている気がします
(Leica M9-P, 35mm, f/8, 1/125, ISO400)