手紙が届いたのは、6月25日のことだった。ちょうど、同志社大学での講義に向かうため、職場の一つ、應典院から自宅に立ち寄ったとき、高校時代より思いを寄せていた同級生から葉書が届いていたのだ。結婚式場の写真に、手書きの文字が添えてあった。「甘酸っぱい」とは月並みな表現だが、そんな高校時代から大学入学後くらいまでの記憶に思いを馳せつつ、京都に向かった。
ちょうど、その日の講義は「ボランティア」に関してのことであった。いてもたってもいられずに何かをすることがボランティアであって、その行為に対して、利他的か利己的かなど動機を整理することはできても、それは単に跡付けの意味づけでしかないことを伝えた。その「いてもたってもいられなさ」とはどんなものをかを伝える例として、講義前に「ハナミズキ」という曲を流した。「個人的なことですが、今日…」と、ここに掲げたエピソードを紹介して、である。
折しも、この9月、仏前にて結婚式をする。手紙の主から招待を受けなかったように、私も招待するつもりはない。しかし、同じ学舎や塾で学び、またスキーやキャンプに行ったりと、同時代を生きた仲間ではある。こうして、便りが来ることに感謝しつつ、幸せを願いつつ、ブログを復活させてみることにしよう。「あなたと、あなたと好きな人が、100年、続きますように。」
「ハナミズキ」より
「君と好きな人が百年続きますように」
「君と好きな人が百年続きますように」
一青 窈
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