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2017年7月15日土曜日

機械的対応と対人間対応

ヨーロッパ社会心理学会は昨日で終わったが、クロージングセレモニーに出てから自宅に戻ると遅くなるため、1泊してからデンマークに戻ることにした。ただ、時間的な問題だけでなく、金銭的な問題もあった。今の時期、ヨーロッパがバカンスのシーズンのため、便利のよい時間の航空券は、かなり高価に設定されているのである。そのため、昨日のうちに帰るよりも、1晩泊まってから今日の朝一番のフライトで戻る方が安価で済んだのである。

昨日まではアムステルダムの西に宿を取っていたが、最終日はスキポール空港に泊まることにした。朝一番の便に乗るにあたり、うっかり乗り遅れとなることを避けるために、である。寝坊ということも考えられなくもないが、それよりも駅までの移動で何らかのトラブルに見舞われる可能性もある。実際、デンマーク内の移動でも何度か列車の遅れや運休の目にあっていたし、一昨日のライデン行きの待ち合わせの際も列車が15分遅れで運行されていた。

スキポール空港にはいくつかホテルがある。上記のとおり、値段を気にしたところもあって、選択肢は限られた。そうした中、お世話になったホテルはコスト削減か、チェックインやチェックアウトも含め、機械対応が多かった。部屋に入るとiPadが置かれており、何から何まで専用のアプリでコントロールすることになっていた。

人が関わらない方が楽に感じることもある。一方で、ホスピタリティーやメンタリティーを求めたくなる場面もある。約1時間半のフライトでオールボーに到着した際、パイロットも含めて「Have a nice day」と送り出されたが、過剰さは感じなかったし、むしろ快く感じた。ロボットやAIがますます浸透していく中、人間がいること、人間がすること、そこに意味を見いだしていくことができなければ、人間がいない方が楽などと機械の側に対応されてしまうかもしれない。