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2018年3月14日水曜日

カウントダウン

水曜夕方に好例のオールボー大学でのセミナーも、現地で参加できるのは、今日を含めて、あと2回である。ヤーン・ヴァルシナー先生がかつて在籍していたクラーク大学のキッチンで始まったキッチンセミナーが、オールボー大学で開催されるようになったのは、この5年間、デンマーク国立研究財団(the Danish National Research Foundation)による「ニールス・ボーア研究奨励金」(the Niels Bohr Professorship)による助成により、ヤーン先生を主軸として文化心理学研究センターが設置・運営されたためである。2月末のシンポジウムにより、その活動は区切りを迎えた。そのためか、今月に入ってからのキッチンセミナーの参加者は、以前に比べて格段に減った。



されている)で扱われた。今日はカナダ出身の方が、ルクセンブルクから話題提供だった。テーマは「オープンな社会における想像力を通した社会的表象の氷解」であった。セルジュ・モスコヴィッシ、アンリ・ベルクソンの理論をもとにした論考のため、実に抽象度が高いものだった。事例として、カナダ・ケベック州にあるラヴァル大学のルイ・モーノー(Louis Morneau)氏による修士論文(フランス語の原著がPDFで公開されている)で扱われた、アーティスト「フレッド・ペルラン」(Fred Pellerin、1976年生まれ)の作品が取り上げられた。


キッチンセミナーの後は、オールボーの街中へと向かった。立命館アジア太平洋大学から、オールボーに2人がお見えのためである。明日から、ユネスコのオールボーセンター(UCPBL)が開催するワークショップに参加するために、弾丸ライナーのような旅程でお越しになった。このワークショップは半年に1度開催されており、8月にも参加の可能性を調整されたものの、叶わずに今回の参加となった。


今日は「バス停の前のホテル」のロビーで待ち合わせと約束をした。オールボーの滞在にあたっては、ホテル情報も含めて、あらかじめ情報提供を重ねてきたために、「ああ、あそこだろう」と思って、約束の時間の前に着き、落ち着きながらもゴージャスな佇まいを味わっていた。「長旅でいらっしゃったでしょうから、どうぞ、お二人のペースで」とお伝えしていたものの、30分が経っても来られる気配がなく、一方でFacebookがオンラインになるなど、どうもすれ違っている気がしてならなかった。思えば、バス停はいくつかあるわけで、私の勘違いであることがわかり、慌ててもうひとつの馴染みのホテルに駆けていき、デンマーク料理をご一緒しながら明日の予定をすりあわせした。