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2021年2月22日月曜日

社会をよりよくする言葉と仲間に出会うこと

今日も朝から3つのZoomミーティングだった。昨日は100人越えのZoomミーティングが2件続いた。そのときに感じたのは、一堂に会する、ということばを前提とするなら、Zoomでは1画面あたりのギャラリービューの最大表示数が49であることを鑑みると、50人以上のZoomミーティングはウェビナーで実施してはどうか、ということである。とはいえ、昨日のZoomミーティングの2つめは途中でブレイクアウトセッションを用いたため、ウェビナーには実装されていない機能であることを鑑みると、Zoomミーティングという選択肢が採られたことにも合点がいく。

今日の午前中は大阪にて対面会場で行われた読書会にZoomで参加させていただいた。対面の場には題材として取り上げられた『分断された都市:再生するアメリカ都市の光と影』(学芸出版社)の翻訳者である山納洋さん含めて5人、そして5カ所から5人が参加する形となった。司会は大阪ガスCELの弘本由香里さん、進行は桃山学院大学の白波瀬達也先生により、インナーシティの再開発や居住者のホワイトカラー化など多彩な表現が用いられる「ジェントリフィケーション」に対して批判的に(言うまでもなく、単に否定的に扱うだけではなく)取り扱っての議論となった。私はp.61にて「複合大学」と訳出された部分に関して、その原語であるmultiversityの概念を示したClark Kerr先生が展開したカリフォルニアの大学システムと日本の大学システムとの違い、その上での日本における大学地域連携の取り組みとの関わりで、今後の地域活性化の政策への影響について見解を述べさせていただいた。

短いランチブレイクの後、午後には代表者を務めている科研費のリサーチミーティングを行った。2週間前に一度、意見交換をしていたので、その際の内容をまとめて、改めて来年度の展開を検討した。京都市内2カ所、横浜、鳥取をつないで、コロナ禍だからできることについて突き詰めた結果、卒業生に焦点を当てて、オンラインでのインタビューを実施していくことを軸とすることになった。そうして丁々発止の議論ができると、自らが身を置く社会をよりよくする言葉と仲間に出会うことが常々大事だということを改めて実感する。

その後、夕方にかけては、立命館大学の大学院キャリアパス推進室のスタッフさんとのブレーンストーミングとなった。私が立命館で修士まで学んだこと、前任校では大学院の担当で任用されたこと、本務校が立命館となった今は学部に所属せずに教養教育を担当していること、これらを踏まえて、大学院生の研究力向上への貢献へのチャンスをいただいた、という具合である。ちなみに担当スタッフの方とは私の最初の職場である大学コンソーシアム京都での在職中に職員と学生の関係で出会っており、改めてのご縁に感謝である。こうして、学びと成長のコミュニティを生成・維持・発展させていくことの意義を大切にしながら、それぞれが自身の軌跡を丁寧に見つめていけるような場づくりに貢献していきたい。

帯にはコミュニティデザイナーで知られる山崎亮さんが言葉を寄せています
(Nikon D40, Micro 40mm, f/4, 1/60, ISO400)