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2009年1月11日日曜日

毎日新聞大阪本社大阪版:日常風景から「災害とは」

 昨日取材を受けた内容が、本日の毎日新聞大阪本社発行大阪市内版に掲載されていた。署名記事で、中本泰代記者によるものだ。私にとって毎日新聞は、実家が講読していたこと、後輩の一人が(最近異動して)大阪本社で働いていること、さらにはレイアウトにこだわっていること、複数の理由があって、馴染みが深い新聞社である。以前はマイクロソフトと連携して、MSNに記事を配信していたが、関係解消の後には、自社のサイトで、地域版のニュースも公開している。



http://mainichi.jp/area/osaka/news/20090110ddlk27040351000c.html



 取材をいただいたのは、昨日も触れたとおりに、新潟県小千谷市(旧・川口町)の塩谷地区の「超日常」を撮影した映像上映の企画についてである。大阪でアーツカウンシルをつくる会などで縁が深くなったremoの甲斐賢治さんたちによって、減災を考える「映像ドリル」に仕上がった。テレビ番組の映像に慣れた人々にとっては、今回の映像は「あまりに説明的でない」ため、大いなる戸惑いを抱くのではないか、と感じている。しかしながら、上記の記事において見事にまとめていただているように、「特別なことは何も起こらない」からこそ、「新潟県中越地震被災地の現在の風景から、自分たちの日常や、地震という非日常に思いをはせる」ことに、真摯な姿勢を持っていただければ、と願っている。

20090110-4.jpg 本日はコモンズフェスタ2008/2009会期全日程で進化型の展示をコーディネートいただいた小山田徹さんのトークイベントがあったことも重なって、多数の来場者に映像の鑑賞もいただいた。ここに掲載した写真には3人の人々が写っている。左端が京都橘大学の小暮宣雄先生なのだが、先生曰く、「座って見てると、空気感が伝わってくる」、と。また、座って見ておられる右端の方は、大阪市の現代芸術創造事業で密な連携を図っている「大阪アーツアポリア」の小島剛さんのだが、氏曰く「裸眼で見ている感じがする」、と。

 上映させていただいている映像は12月23日、学術界における師匠、渥美公秀先生の協力によって、先述の甲斐さんによって撮影隊が組織されたことで収録することができた。また、3面のスクリーンによる効果的な展示を実現するには、ドット・アーキテクツの家成さんの創意工夫があってこそであることは言うまでもない。ここに謹んで謝意を表させていただきたく。最後に、そんなドタバタの中で準備したものの一つに、カーバイトを用いるアセチレンランプがあるのだが、それはまた、別の機会に紹介させていただくことにして、本日はそのランプにはじめて火が入ったことだけ綴っておくことにしよう。

20090110-3.jpg



(山口洋典)