ブログ内検索

2013年7月7日日曜日

アナログな機械仕掛け

京都に生活と仕事の拠点が移った今年、5年ぶりに自動車を所有することにした。正確に言えば、大阪暮らしのときにも250ccのオートバイを所有していたので、法律上は軽自動車を所有してきたことになる。「持たない暮らし」にあこがれつつも、どうしても「持つ」ということへの欲を捨てきれない。なんとも、難しいものである。

5年ぶりに所有した自動車は、知る人ぞ知る「カリーナED」である。形式はST162、後期型のG-Limitedだ。こういう表現でピンとくる人は相当、車に通じている方であろう。5ナンバー車で4ドアのハードトップという構成は、今後、二度と発売されることはないだろうし、それ以上に中古車さえも購入が困難なのが実情である。

今では珍車となってしまった愛車が、大きなトラブルに見舞われた。駐車場に停めて用事を済ませたところ、いざ動かそうと思っても、ウンともスンとも言わないのだ。「かかりつけ医」ならぬ「かかりつけ工場」に電話をさせていただいて助言を得た上で、任意保険の付帯サービスに盛り込まれていたロードサービスに連絡させていただいた。とても長く感じた30分ほどの後の見立てはセルモーターの摩耗で、初めての現象であれば「たたけばなおる」という見立てであった。

手はかかっても、謂われのあるものは愛おしい。結果としてサービススタッフの方がプラグレンチでコツコツと叩く呼吸をあわせてセルを回したところ、何事もなかったように、エンジンは回った。ということで、地球環境にはしばしの許容をいただいて、エンジンを止めることなく、工場へと入庫、しばらく検診と加療をいただくことになった。今ではコンピューター等による制御で、システムのブラックボックス化が進んでいるが、人もモノも、こうしたアナログな側面にいとおしさを覚えてしまう、七夕の休日であった。

0 件のコメント:

コメントを投稿