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2013年1月25日金曜日

会って議する

應典院のコモンズフェスタが開け、今日は草津で会議と打ち合わせの一日だった。まずは朝から立命館災害復興支援室の事務局会議で、続いて次年度のサービスラーニングセンター科目群の展開に関する打ち合わせだった。その後、カフェテリアで「孤食」の後、「個人研究室」で自分の時間を過ごして、昼過ぎから社会連携課とびわこ・くさつキャンパスを拠点とした地域連携に関する打ち合わせをさせていただいた。そして夕方から、草津市役所にて草津未来研究所の今年度4回目の運営会議だった。

会議と会合は違う。conferenceとmeeting、あるいはmeetingとgatheringという具合に、英語でも対置できる語がある。さらに言葉で遊んでみるなら、時に会議のための会議とも言われる、「舌」を合わせるがごとくの「下」打ち合わせが数多く重ねられることもある。さらには今朝の会議のように、情報通信システムの進化によって、同一会場での同席によらず、一同に「会する」状態が担保される会議や会合も増えてきた。

言うまでもなく、何かを決めるための手段は会して議するだけではない。例えば組織であれば、書面によって起案して決議する稟議という方法がある。ただ、グループ・ダイナミックスを専門とする者にとって、会議のみならず、集団意思決定の場は概して興味深い。その興味は、何かが決められた結果よりも、むしろその経過の方に関心が向く。

そもそも同意と合議は違う。「これでいいですよね」といった同意を求めるなら、ことさら会う必要もなく、しかし「これがいいのだ」という強い意志が見え隠れするときほど、思い込みに縛られていないかと、口を交わして議する必要があろう。言葉を尽くし、時には積極的に黙して語らないといった集団のあいだに生まれる力学によって、場を包み込む雰囲気がよいほうに向き、懸案事項に「片が付く」のである。実は今日、この「他者が居てこそ片が付く」ということを、いっこうに片付かない個人研究室で過ごした時間で実感した。