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2013年7月9日火曜日

場所と時間を横断する一日

今日もまた、予定を綱渡りする一日だった。朝からは、立命館大学サービスラーニングセンターが主管する「いわてGINGA-NET」への課外学習のプログラムについての打合せが行われた。例年、事前学習と事後学習を担当してきたが、今年度は、現地への随行が可能な桑名恵先生に、事前・事後、そして現地での日々の振り帰りを担っていただくことになった。今日は、昨年度までの経験知を共有し、新たな展開可能性について語り合う場が設けられた。 昼休みには囃子方による祇園祭紹介を伺わせていただいた。これも同じく、サービスラーニングセンターの関連である。なぜなら、サービスラーニングセンターによる科目の筆頭に挙げられる「地域活性化ボランティア」(2012年度からは「シチズンシップ・スタディーズI」に名称変更)が開講された2006年度からお世話になっている「時代祭応援プロジェクト」の一環で開催されたためだ。時代祭とあわせて京都の三大祭の1つであるとともに、日本の三大祭の1つとされている祇園祭について見識を深め、時代祭への関心を深めよう、というのが狙いであった。 14時半までのプログラムであったが、並行して展開されているプロジェクトの打合せもあって、13時前には中座をさせていただいた。京都シネマを拠点に展開される「シネマP」と、立命館災害復興支援室の取り組みと関連づけた「減災P」と、それぞれ相談に応じるためである。これは学生に限ったことではないのだろうが、集団的な活動においては、展望(ビジョン)と目標(ターゲット/ゴール)を定めることが、存外難しい。ましてや、期間が定められている場合には、取り組みのプロセス(段取り)やアプローチ(手法)への合意形成も容易ではなく、専ら私は、それらを掘り下げるための「問いをなげかける」役割を担っている。 酷暑の中、束の間の休息を衣笠キャンパス横のカフェ「山猫軒」で取った後は、2コマ連続の講義が待ち受けていた。14時40分からは「地域参加学習入門」で、人と防災未来センターの高森順子さんを招き、「コミュニケーションデザインとコミュニティ」というテーマのもと、震災の手記を追うという実践から、「社会を実感する瞬間」について思考を深める回となった。その後の「シチズンシップ・スタディーズII」では、受講生らが企画して行った前週のトークサロンの趣旨、実施過程、結果、成果を相互評価する1時間半とした。一日を振り返れば、多様な場所と時代を越えた営みに迫った、濃密な一日であった。