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2018年3月16日金曜日

小さな幸せを加え重ねて

先日、世界で最も幸せな国はフィンランドと発表された。昨日、PBLについてインタビューをさせてもらったオールボー大学の学生も「デンマークは3位になりましたね」と言っていた。彼はドイツ人の父と日本人の母を持つ。彼は「生まれ育った国が違えば、住んでいる国に対する幸せの感覚は違ってくるでしょうね」と続けた。

昨日に続いて、風が強く、外を歩くと顔に痛さを感じる気候だった。しかし、空は青く澄み渡った。真っ青というわけではないものの、いくつか浮かぶ白い雲が、まだ葉っぱのつかない木々との間で、冬の風景としての情緒を醸し出していたように思えた。思わず、寒さをしのぐためにダウンジャケットのポケットに入れていた手を出し、スマートフォンで撮影したくなった。



午前中、大学で用事を済ませた後、お昼の食材にと、スーパーへと向かった。間も無く帰国ということもあり、普段は通らない小径を抜けていくことにした。そのため、見慣れぬ風景にも出会うことになった。強い風にたなびくデンマークの国旗の赤が、青い空と白い雲、さらには黄色のバスと黒い車、さらには先週に降り積もった雪の残りなどとの対比で、目に飛び込んできた。

北欧は暗く長い冬を経て、過ごしやすくも短い夏を迎えていくことになる。だからこそ、落ち着いた家具や色とりどりのロウソクで居住空間を整え、読書や手芸などで自分の生活時間を送る習慣が根付いているのだろう。そんな国での生活も、あと10日で終わりを迎える。祖国という言葉は大げさかもしれないが、例えばデンマークを第二の祖国として思うことができるよう、帰国した後の暮らしで感じる違和感があれば、その感覚を大切にしたい。