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2017年12月11日月曜日

雪の一日

朝起きると、ここは雪国になっていた。デンマークではあまり雪が降らないという。もっとも、北欧というくらいであるから、雪と無縁になわけではない。以前、10月に訪れた北西のまち、Thisted(ティスティズ)では、「徐々に積もる日は少なくなったのは気候変動の影響かしら」という話を伺った。

朝7時過ぎ、ベランダの手すりに残った雪の量から推測するに、オールボーでは3cmほどの積雪が見られた。こういうときには、つい、カメラに手が伸びる。電源を入れ、構えて、ファインダーで焦点距離とピント併せて、と、風景を切り取っていく。葉っぱの落ちた木の枝で休む鳥、なんとか暖を取る場所を探す猫、被写体はあまたある。



最近はカメラを連れて歩くことも少なくなった。ただし、スマートフォンを持ち歩かない日はないため、常にカメラを手にしているとも言える。とはいえ、撮影することをshootと呼ぶような感覚は、スマートフォンではなかなか伴いにくい。もっとも、私が今使っているスマートフォンは2013年発売のものであり、フィルム時代からの習慣でファインダーを覗いて撮るスタイルであることが、その感覚を支えているのだろう。

今日は12月15日が締切の、2月に開催される学術会議用の予稿集の原稿を推敲した。途中、息抜きにと共用のランドリーに洗濯物を取りにいった。その道すがら、雪が芝生を覆う風景を、逆行の中でスマートフォンを通して見つめてみた。きっと、ファインダー越しでは捕らえることができなかった風景を切り取ることができた気がする。