ブログ内検索

2026年1月18日日曜日

寄り添いきるということ

阪神・淡路大震災から31年と1日を迎えた朝、NHKのEテレ「こころの時代」で草地賢一さんを取り上げた回が放送されました。11月15日に佛教大学二条キャンパスが会場となった「日本ボランティア学習学会」で久々に再会した興梠寛先生から伺っていました。加えて、先日、1月15日に神戸まちづくり会館での村井雅清さんのアーユスNGO大賞受賞記念の講演会の後に、村井さんからも少しだけ内容を伺っていました。恐れ多くも懇親会では隣の席に座らせていただいたこともあり、村井さんが取り上げられた2022年3月27日の回で村井さんが草地さんの支援の姿勢について触れていたことを踏まえて「今回も登場されるのですよね?」と伺ったところ、これまであまり語ってこなかったエピソードも紹介したことを教えていただいた上で、改めてボランティアと宗教について話が弾みました。

ボランティアと宗教の関連では、昨日、1月17日の夜に清水寺の経堂で開催された「第28回京都国際学生映画祭」のプレイベント「生死」(https://www.kisfvf.com/event/event-4967/)でのトークセッションの司会役を仰せつかったことも、有り難いことでした。テーマが「生死(しょうじ)」と掲げられるのが先だったのか、清水寺を会場とすることが決まったのが先なのか、つい確認をしそびれましたが、映画祭を主催する大学コンソーシアム京都が、その前身である「京都・大学センター」時代から取り組む単位互換制度の科目の一つとして「世界遺産PBL」があり、その関係もあって格別の配慮のもと、通常は非公開の重要文化財での上映会という運びになったようです。過去の京都国際学生映画祭で入選した3本の作品(「The hills of birds」、「Vortex」、「にわとりはじめてとやにつく」)の上映の後、清水寺の森清顕執事、上智大学グリーフケア研究所の髙木慶子名誉所長をゲストに招いたトークセッション、という流れでした。通常のご参拝の方々は18時に閉門となるため、皆さまがお帰りになられた19時に開場、19時30分開会、21時30分終了、という、夜の清水寺を味わうことができる、特別な企画には、75名を超えるお申し込みをいただいておりました。


昨日は昼から浜松市の根洗学園でアートプロジェクトに関するシンポジウムにお招きをいただいていたため、15時の終了予定時刻を前にささやかなコメントをさせていただいた後、とんぼ返りで京都に向かいました。コメントでは、私の前にギャラリーの方から「アーティスト・イン・レジデンスで作品を創るときには、インプットされた内容を削ぎ落としてアウトプットすることになるため、見方によっては現場・現地の方々にとっての冒涜になるかもしれないことに注意が必要で、一方で今回作品となったもの、また作品群が生み出された一連の企画の次が重要で、新たな展開を期待している」といった厚みのあるものが示されました。それに続くコメントとして、私は何を語ろうか、と悩みつつも「次の展開を考えるなら、何をするかだけではなく、何をしないのか、ということも大切ではないか」と投げかけて会場を後にしました。そして、昼はアート、そして夜には映画、という流れに、2006年度から2016年度まで身をおいていた大阪・天王寺の浄土宗應典院での記憶を懐かしく思いだしながら、清水寺へと向かいました。

18時過ぎからの森執事、髙木名誉所長との打ち合わせは、まず「今日はどのようにお名前を呼ばせていただきましょうか?」と確認したところ、(私も含めて、上智大学グリーフケア研究所で教えるという共通の経験を持っていたこともあって)それぞれに先生と呼ぶことと定め、続いて3本の作品をどう鑑賞したのかの意見交換を行いました。その打ち合わせには映画祭の実行委員を務める学生も3人参加していたのですが、髙木先生から「あなたはどう思ったの?」と、隣に座っていた学生に意見を求められました。突然の振りに対して作品の客観的な批評を返したところ、髙木先生は「あなたと同じ学生が監督した作品だから、なぜあのような作品に仕上げたと思う?」とさらに深掘りをされたのですが、その学生は答えに窮した様子で「何を言いたかったんでしょうね」と発したところで、私が合いの手を入れたら、髙木先生から痛烈な批判をいただきました。私には「なんとか言葉にしようとしているのだから、横からしゃべっちゃダメ」、学生には「あなたもギブアップするならそれでいいから、問いに向き合わないと」と、長きにわたるグリーフケアの現場で「寄り添う」こと、また相手を受容すること、それらをどう実践されているかを端的にお示しいただけた、そんな学びを得た一場面でした。
(ちなみに、髙木先生のことを知らない方には、南山大学人間関係研究センター紀要「人間関係研究」の第10号(p.173-195)に収められた2010年の髙木先生の講演会「悲嘆について学ぶ」の記録が参考になります。https://rci.nanzan-u.ac.jp/ninkan/publish/item/10_05_01.pdf

0 件のコメント:

コメントを投稿