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2013年9月14日土曜日

区切りの祝い

父の古希の祝いのため、妻とともに実家に帰省した。ただ、母の計らいで、祝いの席が舘山寺温泉に設けられたため、磐田ではなく、浜松への旅、である。こどもの頃から舘山寺方面には遊びに行ったことがあるものの、お酒を飲むようになって家族で出かけるのは初めてである。1泊2日の短い滞在だが、一生に一度の祝いの席を、6月に結婚した弟夫妻も含め、3夫婦で祝う機会となった。

駅まで迎えに来てくれた父に、勘の鋭い妻はすぐに気づいた。決して長くはない道のりであり、自分たちの足でなんとかなる距離であっても、せっかくの配慮をありがたく受けとめての迎えである。ただ、今回の出迎えの場面では、改めて父も古希を迎える年になったのだな、と感慨深い思いを抱いた。その一方で、いつまで経っても、子は子である。

宿は大草山山頂の「浜名湖かんざんじ荘」だ。昭和の響きがこだまする「国民宿舎」として開業されたものの、バブル華やかな頃に建て替えられ、平成の時代に入ってサブプライムローン問題からリーマンショックへと導かれる頃に、遠州鉄道グループが指定管理者となって運営を引き継いでいる宿である。にしても、立地は抜群で、到着するなり、全国唯一の湖上ロープウェイに乗り、さらに「フラワーパーク港」へと向かって、サンセットクルーズを楽しんだ。弟夫妻はお嫁さんの仕事の都合があったもようで、クルーズの後、夕食から参加した。

部屋食でも、小部屋でもなく、レストランでの夕食であったため、なかなか区切りの年を祝うモード、という感じを醸し出しにくかったのが残念だが、3夫婦、転じて3ヶ所で暮らす3家庭が、一つの家族としてつながりを確認する、貴重な時間であったように思う。それでも、お酒の強い・弱い、社会派な話題を好む・好まないなど、それぞれの個性が出た夕食であった。ちなみに家族で宿泊を伴う夕食をいただくのは、父の還暦のお祝いが最後だったように思うので、かれこれ10年近く前になる。そのときにはそれなりに深酒をし、皆でカラオケを楽しんだりしたのだが、時を経て、今回は風呂上がりにマッサージチェアに並んで、それぞれに100円を入れ、無言のまま日々の疲れを癒すという、なんとも、年を重ねたからこそ違和感のない、そんな風景を共にすることになった。

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