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2021年3月6日土曜日

住民の互助があっての市政への協力

2020年度、町内会の副会長を担う機会を得た。正確に言うとブロック長として副会長の立場に就いた。というのも、今、住まいを置いている町は、東西南北の4ブロックに分けられており、私は南ブロックの長となったためである。そして、東西南北の4ブロックが持ち回り(2020年度は西、2021年は南、つまり東西南北の順で回っている)で全体の長を定めており、対外的には全体の長が町会長、それ以外のブロック長が副会長として位置づけられている。

当然のことながら、町内会は同じ町内に住む人の自由意思のもと自発的に加入し、相互扶助のもとでよりよい自治を実現するための活動が展開される。ところが、京都市はこうした住民自治の原則に対して、行政の制度として「市政協力委員」という制度を導入している。ブロック長はこの市政協力委員として京都市に届け出られることになる。それゆえ、ブロック長には「市民しんぶん」の配布や掲示板へのポスター掲示などを特別公務員の立場で遂行する責任が課される。

町内会のブロック長のもとに月2回送られてくる市民しんぶんをはじめ、各種配布・回覧物は、ブロック内に置かれた組長さんを通じて、回覧板により町内会の加入者のお宅へと回されていく。今年度はコロナ禍ということもあって、私は南ブロックにおいては、各種配布・回覧物は市民しんぶんの配布のタイミングに集約させていただくこと、つまり月2回を基本とすることをブロック内でお認めをいただくことにした。何より、今年度は各種の事業が中止あるいは実施方法の見直し(例えば、ご長寿を願う「お千度」参りは町会長の代表参拝として、お赤飯とお神酒を75歳以上の方にお配りしてきた御祝いの品はQUOカードに変更、など)は来年度以降も一定、必要と思われるが、ブロックごとの会長・副会長の輪番も、ブロック内さらには組内での役割分担も、1年単位で交替が前提とされている。もちろん、重任による独善的な運営が避けられること、強制的に町内の行事に関心が向けられること、といった点を評価する人もいるだおるが、私はこれでは自治の力量は高まらず、行政からの依頼事項の負担感だけが残ることを改めて痛感する1年となった。

ということで、そんな役割もまもなく終了である。来年度は私が住むブロックから町会長が輩出されるということで、できるだけ合理的な運営ができるように工夫した素材を活用いただければと願っている。そんな思いも重ねつつ、今日は来月に控えている町内会の総会議案書の作成にあたった。合理化を極める中で、改めて住民自治の本質が見出されていくことを願いつつ、立場が変わっても、1会員として継続的に関心を向けていきたい。

町内会長による手書きの下案をタイプしながら改めて鳥取県智頭町の自治システムを想起
(iPhone 12 mini, 4.2mm< 35mm equivalent: 26mm>, f/1.6, 1/59, ISO125)



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