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2021年1月3日日曜日

成功は石に刻んで、失敗は砂に書け。

長らく、テレビのようなものは所有しているが、テレビのない生活をしている。大学進学を契機に18歳で一人暮らしを始める時には、カシオの反射型液晶の白黒ポータブルテレビTV-21を使用していて、その小さな画面で阪神・淡路大震災のニュースに触れた。とはいえ、それだけが情報源ではなく、SONYのICF-2001Dという「超」を付けてよい程の高性能・高機能なラジオと、三菱のS-VHSデッキHV-S74を実家から持ってきていた。(ビデオ入力端子がないテレビにも、ビデオデッキにRFモジューレーターがついていればアンテナ線経由でビデオを見ることができた、というのは、ただ説明するだけではわからない時代になるだろう。)その後、西陣の町家に暮らし始めて、Yahoo!オークションが浸透し始めると、かつて「モノ」にもかかわらず一目惚れしてしまったSONYのカラーモニターKX-21HV1Sをフルセット(本体・リモコン・説明書・台・スピーカー)で揃え、地デジ化完了の前にYahoo!オークションで売却した。(ちなみにビデオデッキもYahoo!オークションでPanasonicのNV-FS100に、その後は東芝のHDDレコーダーRD-XV44を導入した。)

地デジ化直前からデンマーク滞在までは、EIZOのパソコン用モニターFlexScan HD2452Wに、J:COMのCATVチューナー(当初はPanasonicのTZ-DCH2000、その後はブルーレイ内蔵のPanasonicのTZ-BDW900)を接続していた。こうして、テレビのようなものは所有しているが、テレビは所有していない生活が続いてきた。そして2017年度のデンマーク滞在にあたっては、できるだけモノを減らすことにしたため、テレビの類いは持たずに過ごした。一方で、Amazonプライム・ビデオなど、サブスクリプションのサービスを享受する生活が常となった。

デンマーク帰国後も、テレビは持たずに32型の液晶ディスプレイにAmazon Fire TV Stick(4K)を接続してテレビのように視聴している。こうしてハード面が一つひとつのモジュールが独立していることによって、より快適で納得のいく環境へとアップデートが可能となる。例えばスピーカーについては、以前はヤマハのYSP-600を用いていたが、今は同じくヤマハのSRT-700に変えており、よりスマートな佇まいのもと納得のいく音質に満足している。一方で、よくもこうして型番を並べて語れるものだ、と我ながら思うところである。

今日、Amazonプライム・ビデオで「シカゴ P.D.」を見ていたら、シーズン2の7話で「成功は石に刻んで、失敗は砂に書け。」というシーンがあった。開始から11分ほどのところで、元のスクリプトでは「Carve your successes in stone, Write your failures in the sand」のようだ。ストーリーの展開上、重要なシーンではないものの、捜査が立ちゆかない状況の中で、同僚ではない刑事がレギュラーキャストに投げかけた言葉である。1月、3月が近づくと、どうしても震災のことを想い起こすことが多く、特にこのセリフでは東北の各所で見た津波の記念碑(例えば、岩手県宮古市重茂の姉吉宮城県気仙沼市唐桑の鮪立などを思い、しかし見終わった後ではこうしてモノに刻まれた型番たちを思い出したのであった。

シカゴP.D. シーズン2 エピソード7より
(Nikon D40, NIKKOR DX40mm, f3, 1/30, ISO400)




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