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2021年1月23日土曜日

愚者、筆を選べど…。

遅筆で乱筆で悪筆を自認している。筆が遅いのは早く書き始めればいい。筆が乱れるのは丁寧に筆を運べばいい。そして筆が悪いのは良い筆に変えればいいかというと、そういう意味ではない。

かつて板書の字に対して、学生の感想として「アーティスティックですね」と記されていたことがある。最大の配慮の上でのコメントだが、要するに悪筆と言わずに悪筆だということへの指摘である。悪筆の反対は達筆であり、これでも小学校の頃は習字に通っていたものの、その道をきちんと修めるころはできていなかったようである。ただ、留め、羽根、払いに気遣えばいいということ、さらには文字のバランスを整えればいいということ、それらに対する理解はできているつもりである。

そんななか、モノにはこだわりがあるため、いわゆるモノフェチとして、こどもの頃から文房具選びにはこだわってきた。中でも、小学生の頃に発売されたSMASH(ぺんてる製)は、今なお手元で活躍している。だいぶくたびれてきているものの、0.5mmのシャープペンシルはPERSON'Sバージョンも持っている。ちなみに、2016年に日本でも開催された巡回展「THE SECRET LIFE OF THE PENCIL」では、日本ではアサヒビールの建築で知られるフランスのデザイナー、フィリップ・スタルク(Philippe Starck)さんもSMASHを愛用しているようで、私もまた同じ0.9mmのシャープペンシルもペンケースに入っている。

かつてSMASHはボールペンも発売されており、今日はそれで遅ればせながらの寒中見舞いに一言添えていった。昼過ぎと夕方のZoomミーティングの際には、まるで早弾きの楽器を奏でるようにしてタッチタイピングにてチャットウィンドウに文字を入力していったのだが、こと手書きとなると具合が悪い。それでも、届けられる方のことを思って、言葉を添えさせていただいた。そして2021年度、2020年度に比べれば対面授業の比率が高くなることもあり、伝わる表現により一層努めていきたい。


ちなみに替え芯はパイロットのアクロインキ「BRFS-10M-B」
(Nikon D40, 40mm, f/3.2, 1/8, ISO400)


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