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2016年10月1日土曜日

凛とした姿に自らを省みる

 10月になった。20年余り前までは、再び学ランを着始める日だった。そうした衣替えという習慣も、徐々に薄れてきている気がする。気候の変化もあるが、そ個性や自己決定が尊重される風土が反映しているようにも思われる。

 夏、多くのまちにお邪魔した。8月中旬には、今の京都の暮らしでお世話になっている方のご縁で、北海道の当別町にも伺った。5月から7月には、毎月1回、熊本・西原村の農業復興ボランティアに学生らと参加した。同じく月1回のペースで、新潟県中越地震で被害を受けた小千谷市の塩谷集落にお邪魔し、8月の大船渡での盛町灯ろう七夕まつりでの支援活動に関連して7月中旬の奉納相撲にお招きいただくなど、伺うまちの多くは、何らかの災害に関係していることが多い。

 移動の多くが飛行機となって久しい。外国では、7月末にデンマークのオールボー、8月中旬には中国の内モンゴルに飛んだ。静岡県出身の私にとって、飛行機は遠い存在であった。9月の末日にアメリカのニューオリンズでの国際学会発表から帰った翌朝、石巻での学会発表のために、再び空港にいるなど、予想だにしていなかった。だからこそ、衣替えのその日、故郷の暮らしに想いを馳せている。

 小雨の大阪から仙台空港に向かう際、靴磨きに立ち寄った。これまた縁の遠いものだと思っていたが、身だしなみを整える大切さを学び、時折お世話になっている。今日は若き青年の手にかかった。凛とする姿に、自らを省みた。


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