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2014年4月18日金曜日

とんちで防災

普段から慌ただしい生活だが、今日もまた、慌ただしい一日だった。夜からの雨が朝にはやんでいたのが、せめてもの救いであった。朝一番は衣笠キャンパスへ向かい、資料の印刷を行った。そして、そこから京都駅へと向かった。

京都駅へと向かいつつも、京都駅そのものではなく、安斎育郎先生の個人事務所「安斎育郎 科学・平和研究所」が目的地であった。先生が取り組んでおられる福島への支援プロジェクトと、このたび採択をいただいた科研費による研究プロジェクト、さらには昨年末から立命館災害復興支援室が進めている福島県とのプロジェクトなどをどう関連づけるか、という打ち合わせでお邪魔させていただいた。安斎先生には1995年夏の「自然科学概論」(京都・大学センターによる単位互換科目で、夏期集中で開講されていた)の際に博識と話術の虜となり、同じ1995年の末に立命館大学などが開催した「世界大学生平和サミット」で少々の関わりを重ねて以来、何度かご縁を重ねてきた。そうした中、今日は2月に福島県への留学生のスタディーツアーにご一緒した立命館大学国際教育推進機構の堀江未来先生と関心のある学生2名と共にお邪魔して、原子力災害の特徴についての解説をいただきつつ、僭越ながら逆に活動への支援の裾野を広げるためのクラウドファンディングについて解説をさせていただいた。

安斎先生は東京大学に設置された原子力工学の講座の一期生でいらっしゃるのだが、放射線防護学の見地から「隠すな、うそつくな、過小評価するな」という姿勢を貫いてこられ、結果として長く立命館大学国際関係学部(着任時は経済学部)に在職され、世界で唯一という立命館大学国際平和ミュージアムの館長を長く務めてこられた。ちなみに笑い話としてしまうのは失礼であり、少々残念なのだが、以前、東日本大震災の復興支援にかかわって立命館大学の在学生と「アンザイ先生」について話をしていたところ、どうもかみ合わない、と思う瞬間があった。よくよく紐解いてみると、どうやらその学生は漫画の「SLAM DUNK」の「安西(光義)先生」を想像していたようである。もっとも、既に立命館大学で教えておられない中では、やむをえないのかもしれない。それでも立命館との縁により、今日のように新たに関わりを重ねる学生や教職員が増えていくことに、ささやかな喜びを感じている。

お昼を安斎先生の事務所でいただいた後には、イオン茨木ショッピングセンターに向かい、茨木市と立命館大学とイオンリテール株式会社との三者による「災害に強いまちづくりに関する協定締結記念」の「みんなで考える災害に強いまちづくりワークショップ」の進行役を担わせていただいた。急ごしらえの企画であったが、3月末に組み立てたもので、「防災グッズ買い物コンテスト〜買って備える私の減災〜」と、「いのちを守る大喜利大会〜とんちで防災〜」の2つをさせていただいた。前者は10名が10が「3日間のサバイバル生活のために、店内で1000円分の買い物をしてきて、その中身を紹介していただく」というもの、後者は5名の方に並んでいただいて、「いのち」を頭にした「あいうえお作文」(いきいき のびのび ちから合わせて【ハヤシさん】/イオン の ちから【イワタさん】/いちご のおと ちいず【ムライ親子】/イオンの のばす ちいき力【ミシマさん】/いのいちばん のまずくわずで ちからつき【ハセガワさん】)、「川柳づくり」(防災は皆で守るきまりごと、防災は訓練だけで終わればいい、など)、「名言募集」(買い物ワークショップのあいだにレクチャーを行っていただいた豊田祐輔先生の選はミシマさんによる「防災とは1%のテストと99%の予習復習である」)、そして矢守克也先生らによる防災ゲーム「クロスロード」をモチーフにした旗揚げアンケートを会場を巻き込んで行った。安斎先生には遠く及ばない話術であるが、「あきらめたらそこで試合終了」ということで、なんとか2時間の枠を盛り立てさせていただき、どっぷり疲れての帰宅となった。

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