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2014年4月26日土曜日

「を」でなく「に」で

もしかしたら長崎にある島に出かけていたかもしれない週末は、京都と大阪を行き来する2日間となった。テレビやラジオからは「ゴールデンウィーク初日の今日」なといった声が聞こえていた。残念ながら、そうした実感はない。いつものとおり、慌ただしく、何かに追い立てられているかのような、そんな状態が今日も続く。

それでも昼過ぎまではゆったりとした時間を過ごすことができた。例えば、ランチは京都大学近く、いわゆる百万遍の界隈まで足を伸ばした。その後は、昔の住まいの近くにあるお店に、夕方に手土産としてお持ちする「じゃこ山椒」を求めて立ち寄った。そして、一旦、立命館大学衣笠キャンパスに向かって、仕事と活動のあいだに位置づく用事で大阪へと向かった。

大阪は應典院での「仏教と当事者研究」プロジェクトの一環で位置づけられた勉強会に参加のために向かった。3月に始まった「母娘」関係を考える場なのだが、前回は直球すぎ(NHKによる『母娘クライシス』関連番組を視て語る、というもの)だったため、今回は少々の変化球で迫ることとなった。というのも、前回に参加者のお一人が『イグアナの娘』を引き合いに出されたところ、番組を通じて訴えかけられたメッセージの重さに包み込まれていた雰囲気が変わったため、今回は「一人一冊、少女マンガを持って集まる」という条件を置いて、自由に語り合うということにしたのである。ということで、お昼からの流れの中で立命館に立ち寄ったのは、書棚に並んでいた『彼氏彼女の事情』を取りに行くためであった。

こうして「母娘関係」を考える場において、「少女マンガ」に視点を置くことで、作品の語りを通じて自分に向き合うという「別ルート」が生まれる。「母と娘」という関係は、場合によっては正面から向き合うことが辛い方がいるためである。案の定、問わず語りの中で、それぞれの「モヤモヤ」が語られる、豊かな場が生まれた。そんなモードに浸りつつ向かった夜の宴席は一人称で「私」を語る機会が多く、その振れ幅に身を委ねつつ、日付が変わる頃まで町家でのおばんざいを楽しんだ。

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