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2017年5月30日火曜日

繰り返し延び延びに

シンディー・ローパーの楽曲に「タイム・アフター・タイム」がある。映画も含め、絶妙な邦訳や微妙な邦訳がなされることもあるが、これは原曲「Time After Time」をカタカナ表記にしたものである。最近は映画でもカタカナ表記にしたままのものもあるが、むしろそれでは意味が通らないだろう、と感じることもある。一方で『愛と青春の旅だち』の原題が『An Officer and a Gentleman(直訳すれば「士官と紳士」)』で、『俺たちに明日はない』が『Bonnie and Clyde(直訳すれば「ボニーとクライド)』であることなどは、他国に異国の文化として紹介していくにあたって、創意工夫が重ねられた結果だと、私は好意的に受け止めている。

映画にも音楽がつきものだが、今日の一日をロードムービーのように捉えるなら、「Time After Time」が選曲されて欲しい、そんな感覚を持った。というのも、まさに繰り返し繰り返し、飛行機の出発時間が延び延びとなっていったためである。まずはベルリンで、続いてコペンハーゲンで、それぞれ待ちぼうけを重ねることになった。ちなみにトーノー自然学校に一緒に伺った妻と当別エコロジカルコミュニティーの山本風音くんはベルリンからバルセロナに向かい、明日の朝にオールボー大学でのセミナーでミニプレゼンをしなければならない私だけがデンマークに向かうことになっため、私だけが待ちぼうけの旅となった。

この数年、国内外の出張が続いたことで、航空会社が空港に設置しているラウンジを使わせていただく資格をいただけた。そのため、待ちぼうけの時間も、居場所そのものには困らない。加えて、ベルリンのテーゲル空港は延期され続けたブランデンブルク新空港の開港が近づいていることもあり、間もなく閉鎖されるとのことで、建築的な視点からも楽しんでみた。楽しめたのはそこまで、というのも、今日のベルリンでの待ちぼうけは約1時間半、搭乗便の機内にて過ごさねばならなかったのである。

ヨーロッパに来て、国どうしが地続きであること、そして飛行機がバス感覚であることを痛感している。今日のベルリンでは、ゲートから搭乗機へのバスでの移動の手間、出発便と到着便の混雑、豪雨による飛行の安全確保などの複数の理由が重なって、機内での1時間半の待ちぼうけとなった。コペンハーゲンからオールボーへの移動では、使用機材の技術的なトラブル、またスウェーデンのストックホルムからの乗り継ぎ便待ちで、これまた1時間あまりの出発遅延となった。ダイヤの乱れはバスよりも激しい上、バスと大幅に違うのは、空席状況などによって運賃が大幅に変わることで、今回は安い組み合わせ(日中の便と、夜の便)でお得感があったのだが、待ち続けることに耐えねばならない選択となってしまった。


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