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2017年7月24日月曜日

長くつかえるもの

物持ちが良い方が悪い方かと問われると、曖昧な答えしか返せない。粗末にしているつもりはないが、よく、物を壊す方だと言われる。壊すのではなく壊れるのだ、などと論を張ったところで詭弁だという指摘が返ってくるだろう。それはそれで受け入れるとしても、壊したとしても直して使うものが多い。

今日もまだ、母たちのアテンドの疲れが残っており、気分転換に腕時計のメンテナンスをした。日本から持ってきてもらった荷物の中に、替えベルトも含んでもらったためである。最早、時刻を知るだけなら、パソコンやスマートフォンなどの画面を見る方が手軽な気さえする。しかし、身だしなみを整えるという点からすれば、腕時計を身につけることも一つのたしなみとして、まだ位置付いていることだろう。

保有することが大切にすることであり使用することが大事にすることである、そんな論理を振り回すこともあって、大事にできるものを選び、使っているつもりである。例えばカメラなどの機材にしても、交換する電池がなくなればガラクタ化してしまうことを恐れて、乾電池型の充電池を使うことができる機種を好んで選ぶ傾向にある。一時期はそこに「Made in Japan」に品質の追求を、「Made of Japan」に需要の拡大を求めようとしたのだが、Macユーザーということで完全に信念を貫くことは叶っていない。それよりも、良きものを長く使うことにこだわるこだわることにした。

良きもの長く使おうと決意する中で、どこまでものを減らしていくことができるかにも、徐々に取り組んでいるつもりである。さしあたって、デンマークでの1年間の暮らしを始めるにあたって持って行くものを整理したこと、そして実際に暮らしてみて何が必要なのかを精査していること、そして程なくの一時帰国において不要なものを持ち帰ろうと選別していること、それらが今後の人生への練習問題となっている。「モノからコトへ」と、消費の傾向も変わってくる中、人生の質を求める上でもまた、物欲から事欲、つまり良質の出来事を欲することが増えていくだろう。帰国後の生活の質を維持・発展させていく上で、朝日を見て、夕焼けを見る、そして日付が変わる前に暖かい布団で寝る、そうした暮らしのリズムを整えられるか、胸につかえている。


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