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2016年5月3日火曜日

物好きな者の舵取り

 都市生活者だが、自家用車を持っている。公共交通が充実している中での所有を思えば、贅沢や無駄と言われるだろう。若者の車離れのことを思えば、なおのことである。加えて、初年度登録から13年が経過した自動車には増税という、買い換え需要を喚起させる政策の真っ直中で、車齢28歳の車に乗っている。
 車好きは輸送機器メーカーに勤めていた父の影響もあろう。そこに多趣味な母の影響も重なり、物事や出来事に対して、スペックだけではなくストーリーに関心が向く。その結果、今乗っている車は4ドアハードトップのマニュアル車だ。爆発的に売れた車種のはずだが、エコカー減税などの甲斐あって、最早、絶滅危惧種だと確信している。
 今日、烏丸今出川の交差点で、横断歩道からの視線を感じた。車好きと思われる方が、携帯電話で私の車を撮影しようとしていたのだ。ちなみに以前、東寺の交差点で信号待ちをしていると、オートバイに乗った方が、助手席側から声を掛けてこられた。短い時間の出会いと関わりながら、えもいわれぬ雰囲気が生まれ、なんとも物好きとはよく言ったものである。
 少し時間があいたので、まちなかから遠回りして帰宅することにした。ノーマルな装備へのこだわりゆえ、私の車にはカーナビがない。道路標識と勘を頼りに舵取りを重ねて、まだ見ぬ風景を楽しむことができた。憲法記念日の今日、健康で文化的な暮らしを送ることができていることに感謝する一日となった。

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