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2016年5月14日土曜日

のぞみの芒種を前に

 言葉はデスクでもフィールドでも得られる。中でも、現場での活動を通じて得た言葉は、発した人と受けとめた人の双方に響いた言葉である。新潟・小千谷の塩谷集落で得た言葉の一つが芒種である。芒種とは「種をまく」ことを意味する。太陰太陽暦による二十四節気の一つでもある。
 今日は「芒種庵を創る会」と福島県楢葉町の方々との交流会が行われた。芒種庵は新潟県中越地震により全壊判定を受けた築100年を越える古民家である。当初は集落として残す企図も、既に集落開発センターという拠点があるゆえ、住民以外も含めた有志の手による修復と保存と活用となった。そのため、当初の会の名前は「作る会」だったものの、修復・保存の手はずが整った今、活用への創造的な活動の担い手となるべく、「創る会」を名乗っている。
 塩谷集落と楢葉町との交流は、2015年5月に始まっている。当時、一般社団法人ならはみらいの任期付職員に就いた西崎芽衣さんが、立命館大学産業社会学部1回生の時から学びと交流を続ける塩谷とを結ぶことを考えたのだ。楢葉町は未だ、避難指示解除を待つ時期だった。今後、町に帰るか、あせらずに考えるか、新たな場所での暮らしを始めるか、そうした選択の上で先例を塩谷に求めたのだ。
 1回目は塩谷から高久第8仮設住宅で山菜などで交流した。2回目は昨年11月1日に楢葉が塩谷へと足を運んだ。3回目は田植えとなった。次は塩谷で盆踊りか稲刈りか、楢葉で何かか、思いは巡る。

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