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2016年5月9日月曜日

事起こしは仲間づくりから

 気に掛けていただくことは存外の喜びである。大学の講義でも『ドラえもん』の「どくさいスイッチ」を取り上げて、まわりから気に掛けられることの意味と、まわりを気に掛ける意義を説いている。そう、自立と孤立は違うのである。過度な自立の促しは、結果として孤立を助長する。
 今期は毎週月曜日の夜、同志社大学大学院総合政策科学研究科での「臨床まちづくり学」に、都合が合う限り、寺谷篤志さんにお越しいただいている。全くのご厚意によっている。2006年度から担当させていただいている科目だが、今期からテキストを『地方創生から地域経営へ』に変更したことが背景にある。寺谷さんはこの本の著者のお一人なのだ。
 今日は講義開始前、近くの喫茶店にて、少しゆったりとお話をさせていただく機会を得た。寺谷さんは鳥取県智頭町での「日本ゼロ分のイチ村おこし運動」の仕掛け人の一人である。杉万俊夫先生も指摘されているが、「たった一人」ではなかったことが、重要なのだ。寺谷さんご自身も前掲書にて「2のn乗」とモデル化して論じておられる。
 寺谷さんが私に時間を割いてくださったのは、この「n乗」していく仲間を身近な環境でつくるよう気に掛けていただいたのだ。言うまでもなく、活動の現場には仲間がいる。転じて、職場ではどうかと案じてくださった。他者との信頼関係は信じて頼ることから始まる。若さが評価されてきた昔とは異なる今、私からの事起こしを始めよう。

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