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2016年5月4日水曜日

「ジェロニモ現象」を想定して

 10日ぶりの熊本である。前回お邪魔した際、再訪を約束した方々と再会した。私たちは、救援から復興への移行を見据え、支援者支援の構えで行っている。長く続く復興のプロセスをよりよいものにするための仕組みと仕掛けを考えて見せ方を工夫する、その仕込みに伺っているのだ。
 前回は九州新幹線、今回は熊本空港を利用した。ふと、東日本大震災の後の仙台空港を思い出す。2011年4月30日、再開から2週間余り、回転台が使用不可のため、預け荷物が手渡しで戻されていたのだ。不便さを詫びる係員の皆さんだったが、手渡しのあたたかさに感謝を重ねた。
 今回も前回も、熊本で小・中・高と過ごした深尾昌峰さんの一行なので、思い出の店で昼食をいただいた。その後の、各々の10日前の約束を確かめ合った。熊本市北区から益城に足を伸ばした後、県庁の会議室で、NPO連携の現状について、お話を伺う機会を得た。そして夜は毎晩19時から開催の「火の国会議」を陪席した。
 「火の国会議」は内閣府と救援団体のネットワークと地元NPOの連絡調整の場である。外部者、特に専門家の関わりにあたり、過剰な期待や力量の注入が当事者に受け入れられない構図を、漫画『キン肉マン』に着想を得て、私は「ジェロニモ現象」と呼んでいる。超人は超人であることを前提とする。漫画の中では超人パワーは人間には入らない場面が描かれるが、人間どうし、言葉にできない気持ちも大切にしていきたい。

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