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2016年5月17日火曜日

拍手を通じて承認する

 今年、私の講義では拍手の練習をすることにした。火曜日2限の地域参加学習入門において、である。この講義には話題提供者やゲストスピーカーが複数訪れ、時には受講生にマイクが向けられることもある。そうした発言の機会の後で、響きのよい拍手をして欲しい、との願いからだ。
 今日の授業でも、京都駅前の学生Place+から、一連の活動について話題提供をいただいた。主にはコーディネーターの興津慶さんが語り、昨年のプログラムの参加者として2回生の岡嶋輝くんにインタビューする形を取った。こうした機会に大きな拍手が寄せられたとき、語り手は「ああ、これでよかったんだ」と安心する。役目を果たした実感がこみ上げてくるためだ。
 よって、私が誰かに何かをお願いしたとき、誰かが何かの役目を果たしたときには、多くの拍手を送るようにしている。ちなみに多く、というのは回数だけを指さない。むしろ、音の響きが重要なのである。叩き方が肝なのだ。
 一方で、こうした拍手による他者への承認と真逆な位置にあるのが通信回線を使った顔の見えない相手とのやりとりとなろう。実際、今日は岡山におられる方とSkypeで、しかも互いにカメラなしの環境で、1時間ほどやりとりを重ねたのだが、間合いのつかみ方に困る場面が共に何度かあったように思う。無論、会わずして意見交換をする手段は、効率的かつ効率的となる場合が多い。ただ、顔見知りのあいだでは、少しのもどかしさを伴う気がする。

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