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2018年2月16日金曜日

イェールへ

ウェズリアン大学でのレクチャーを終え、今日はアトランタで乗り継いでサンノゼへの移動日となった。昨日と今日は、今回の訪問にあたって縁結び役となったKeiji Shinohara先生のお宅にお世話になった。移動に不便がないようにと、自家用車をお持ちにもかかわらず、レンタカーを借りていてだいていた。あたたかい歓待に応えきれていないのではないかと、時間が経つごとに自責の念が強くなる。


サンノゼに向かう前、イェール大学をご案内しましょう、とお声掛けをいただいた。せっかくコネティカットを訪ねたのなら、アイビー・リーグに属する大学の雰囲気もまた感じてみてはどうか、いう観点からのお誘いだった。まず、足を運んだBeinecke Rear Book and Manuscripts Library(バイネキー稀少本・原稿図書館)では、中央に設えられた開架棚に並ぶ古書の壮観さ、ロビーのガラスケースで行われている企画展示、薄く削られた大理石が壁面に用いられているという建築、それぞれに感銘を受けた。また、ゴシック建築の外観もよく知られているスターリング記念図書館にも訪問し、その佇まいと学生たちの学びのへの姿勢に触れることで、イェール大学の歴史と知性がよく体現された空間に浸った。


Keiji先生には空港まで送っていただいた。その前に、イェール大学近くのタイ料理店でランチをご一緒した。お店の選び方もまた、私の観点に通じるものがあった。例えば、インターネットの時代に安易な批評家になりレビューばかりを気にするのはばかばかしい、食材を大切にすることが大事、並んでまで入らない、などである。


Keiji先生は2019年3月に京都で個展をなさる予定でいらっしゃる。その時の再会を誓って、しばしのお別れとした。コネティカットからカリフォルニアとは3時間の時差、最高気温では20度差という違いがある。アトランタでの乗り換えを含めて、8時間あまりのフライトのあいだ、不覚にも寝過ぎてしまい、なかなかベッドで眠りにつくことができなかったのは、無事にお役目を終えた安心感と次の発表への高揚感が合わさったためであろう。


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