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2017年4月13日木曜日

re-arise(ふたたび、こみあげてくる)/realize(改めて、わかる)

コペンハーゲン空港からの直行便により、朝9時過ぎに成田空港に着いた。出発時刻が多少遅くなったが、偏西風の影響か、予定時刻よりも早くという運に恵まれた。荷物も比較的早く出て来たため、9時45分のリムジンバスで羽田空港に向かった。ここから伊丹空港に向かうのだが、チケット上では14時の便となっていた。そこを羽田空港のカウンターで交渉、晴れて12時の便に乗ることができた。

ところが、羽田空港の滑走路混雑のため、出発が30分遅れ、到着は10分遅れとなった。とにかく急いで立命館大学大阪いばらきキャンパスに向かい、14時から開催予定の立命館大学サービスラーニングセンターによるVSL(ボランティア・サービスラーニング)研究会に出席した。テーマは「学習評価と実践評価」についてだった。早速、オールボー大学でのPBLを学ぶ中で得た知も交えて、コメントをさせていただいた。そして、最後には(1)現場で費やす時間を増やすこと、(2)ファシリテーターとしての教職員の関わりでクリティカルリフレクションを促進すること、(3)問題解決のアイデアを練るよりも問題を特定するために課題を分析する習慣をつけること、(4)ツールの開発よりも学習と実践の相即を図るためにルールづくりと役割分担が鍵となること、これらについて問題提起を行った。

研究会の終了後、線路をはさんでキャンパスの向かいにある無印良品にジャケットを買いにいき、18時30分からの映画「うつくしいひと」(行定勲監督作品)の上映とトークの準備に入った。今回はチャリティ上映会であること、また、立命館災害復興支援室で行っている被災学生支援のための古本募金も行っている。何より、発案は私であっても、会の主催は立命館災害復興支援室であり、トーク部分については日本心理学会の研究助成により行うこととしていた。そのため、司会と進行役とはいえ、既に立命館災害復興支援室の立場を離れた私がデンマークから行けない、というのは、離れたからこそ無責任の極みとなるのであった。

熊本地震から1年を迎える中で、その1日前に企画を行うという仕掛けは、この数年、東日本大震災の前日に「東北の美味しいものを食べよう」という企画を行っている趣旨に通じるものである。京都大学防災研究所の矢守克也先生などによる「Days-Before」の観点に通じるものであると共に、いわゆる「ニーズ調査」で現地に赴いた際に「何して欲しいって、震災の前に戻して欲しい」という声に対して、私なりに応えた企画だ。ただ、平成28年熊本地震では、これまでの地震災害における「本震」と「余震」という構図と異なって、14日の「前震」と16日の「本震」という位置づけがなされているため「いつ」を起点にするのか、その捉え方で悩むところもある。ともあれ、上映後に行われた戸上雄揮くん(立命館大学法学部2回生、立命館災害復興支援室による平成28年熊本地震ボランティア活動「西原村農業ボランティア」の第2便〜4便に参加、その後、参加者らによる団体「くまだす+R」の代表)と、関西学院大学の関嘉寛先生(関西学院大学社会学部教授、立命館と同じく、名門大洋フェリーにて支援活動を行い、益城町を支援)のトークでは、改めて関西から寄り添う際に、支援者を主役にしない場づくりのあり方について思いを巡らせることができた。




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