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2017年10月4日水曜日

晴れ間を信じちゃいけないよ

かつて「噂を信じちゃいけない」と歌ったのは、山本リンダさんである。もちろん、リアルタイムに聞いたわけではない。恐らくテレビやラジオにて懐メロを特集した歌番組、あるいはコント、もしくはアニメなどで触れたのだろう。音楽が「コンテンツ」と呼ばれる今の時代、そうして耳に残り、歌い継がれていく曲は、昔に比べて圧倒的に減った気がする。

そんな歌の詩になぞらえるなら、デンマークでは「晴れ間を信じちゃいけないよ」である。今日はオールボー大学の文化心理学研究センターによるキッチンセミナーの後、近所のスーパーへと買い物に出かけたのだが、見事なまでの夕立にあってしまった。朝から雨に見舞われ、キッチンセミナーの直前には晴れ間も見えていたのだが、夕方になると再び雲が張り出していった。そして、「もしかして…」の予感が的中し、家からスーパーまで、片道20分弱の道のりのあいだ、隠れる場所がないところで、大雨にやられてしまったのだ。

ちなみにキッチンセミナーでは、大阪教育大学の小松孝至先生が発表された。小松先生はキッチンセミナーには2007年から参加されており、今回で11回目の発表になるという。こどもの自己形成に関心が向けられ、今日はオーケストラを比喩として、親と子の相互作用について議論がなされた。音楽の比喩では渥美公秀先生が『ボランティアの知』にてジャズのような即興とボランティアを対比されているものの、親と子の関係では他にも「カラオケ」(原曲キーの存在、替え歌にすることでの盛り上げ、など)の比喩も効くのではないかと、勝手な想像を楽しんだ。

ところが、その後でまさかの大雨に見舞われたことで、帰宅後のリズムが狂ってしまったが、翻訳プロジェクトの単語帳の整理だけはなんとか終えた。と言うのも、デンマークでは医師の診療には自己負担が必要とされないものの、風邪などの場合には休養が薦められるためである。投薬による加療よりも、治癒のための道筋を示すのが医療者の役割なのだろう。ということで、風邪など引かぬように気を付けるのは我が身であり、これもまた福祉国家を福祉国家であり続けるための知恵なのかもしれない。


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