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2017年10月6日金曜日

秋晴れの中

秋の科研費まつりの真っ最中である。ある会社では春がパンのお祭りである、というところから取ったギャグなのだが、こうして元ネタを綴ってしまうところが、何とも不作法である。パクリではなくリスペクト、元ネタではなくモチーフ、そんな言い換えの言葉も思いつくが、これも日本語での文章執筆の感覚を取り戻そうとするリハビリのようなものだ。何せ、数年にわたる研究計画を緻密にまとめあげねばならないためである。

研究費は獲得するものであることは言うまでもないが、時折「当たる/落ちる」という表現も用いられる。「数打ちゃ当たる」といった言い回しを使う人もいるだろう。ただ、どのようなプログラムであっても、研究への支援をいただくということは、支援をいただく側からの期待が寄せられた結果である。それは科研費のように税金が原資になっているかの問題によるところではない。

それでも、科研費が獲得できているかどうかは、仕事のリズムを大きく左右する。そして今年度をもって、2014年度から4年にわたって助成を得てきた研究課題の終了年度を迎える。科研費にはいくつかの種別があるが、この助成には若手研究Bで支援をいただいた。私が応募したときには年齢によって若手かどうかが峻別されていたものの、今年度からは(経過措置として特例があるものの)博士の学位を取得してからの年数が基準となるなど、制度改革も進んでいる。

そこで今日は応募の準備のため、根を詰めた作業をするために、オールボー大学の図書館に籠もることにした。オールボー大学の図書館にはQuiet Zoneと呼ばれるブースがあるためである。結果として、キーボードを叩く音を響かせてしまうことになるのだが、それは周辺の人々も同じということで許されるものと捉えることにしよう。何より秋晴れの中での往復も心地よく、なんだかよい計画書にまとめ上げられるような気分に浸る一日となった。



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