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2017年10月16日月曜日

締切までに終えてミーティングから始まる

ちょこちょこと準備を重ねてきた科研費の応募を無事済ますことができた。しかし、これで終わりではない。現時点では、所属機関である立命館大学でのチェック中である。機関ごとの締切はそれぞれ設定されているのだが、立命館大学は早い方である。これから、リサーチオフィスの皆さんの見立てを受け、恐らくいくつかの項目に指摘がなされ、修正の上で日本学術振興会に提出される、という段取りとなる。

今回は2本、応募することになった。一つは立命館大学内のメンバーで、もう一つは学外の方々との応募である。ほぼ全てが「科研費電子申請システム」で済ますことができるため、非常に便利である。それに加えて、昨年、10月20日に河野太郎議員がTwitterで投稿 していたとおり、今年度からMicrosoft Wordの罫線が廃止された。関連するつぶやきは「科研費のWord罫線問題に河野太郎議員が反応してくださった話」にもあるが、今年度から罫線廃止に加え、予算部分がWeb入力になった。これは「科研費申請書(Word版)で予算の明細に年度ごとに罫線を入れようとしたら内容が消えてしまいブチ切れている研究者ならびに秘書さん&事務の皆様へ」にもあるとおり、本文の罫線に加えて悩ましい問題の一つだった。

日本時間で朝9時までに電子システム上で提出を終え、デンマーク時間で正午から、オールボー大学の受入担当のMogens先生らとランチミーティングで、今日はパンを持っていったところ「箸じゃないのね、ヨーロッパの文化にも慣れてきたのかな」と、投げかけられた。あいにく、もう一人の受入担当のCasper先生は欠席となったが、心理学科の他の先生も交えて、PBLとサービスラーニングの対比を重ねた。前回のミーティングの最後、「オールボーのPBLではグループ内でリーダーを選ばず、インフォーマルなリーダーならいる」と聞いたので、その話を掘り下げた。すると、デンマークは平等の社会でもあるので、それぞれが自分で動き始めるのを待つからだ、という。

デンマークの大学でのカリキュラムを深めていくと、日本の学生たちが置かれている環境との違いを痛感することになる。例えば、デンマークでは就職活動も卒業の1〜2ヶ月前から始め、それまでは学ぶことに集中することになっているという。仮に卒業時に仕事が決まっていなくても、2年までは国家による支援策があるとのことである。だからこそ、グループで何かをするときにも、他者が尊重され、結果として自分も尊重されるのだろう。ちなみにリーダーはいなくても「tovholder」(tovとはropeのことで、ロープの片側を握る人という意味)という、段取りを進める人は逐次決めるようで、これはこれで、リーダーというより当番という言葉で捉えると理解が進みそうだ、と比較研究の筋道が見えてきつつある。


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