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2017年10月15日日曜日

目まぐるしく動いた一日

科研費の応募書類に目処がついたので、リフレッシュのために妻と出かけることにした。ただ、出かけることにした、というのは正確ではなく、リフレッシュしたら、と妻から誘ってもらったのだ。出かけた先は、オールボーから1時間くらい北に行った街である。出かけた当初は、駅から直ぐのところにある、陶芸家がオーナーのカフェに行って戻ってくるはずだった。

駅を出ると、2匹のネコが駆け寄ってきた。そして、建物に入ると、オーナーさんから歓待をいただいた。電話もメールもせずに行ったものの、「抹茶はどう?」「こんなプランはどう?」と、矢継ぎ早に提案をいただいた。お邪魔したカフェはB&B(ベッドアンドブレックファスト、いわゆる民宿)も行っており、手厚いおもてなしがなされる理由の一つだろうと、勝手に納得している。

B&Bには、アーティスト・イン・レジデンスとして、アメリカから浮世絵をモチーフにした版画の作家が滞在されていた。今日はその作家さんが近くの美術館でレクチャーをし、その後、ギャラリーで版画のワークショップもする、という。提案というのは、まずレクチャーに行く、その後ワークショップに参加する、そして戻ってきてディナーも食べていってはどうか、という話だった。せっかくだから、と、誘いに乗らせていただいた。

作家のお名前は枚方ご出身のKeiji Shinohara(篠原奎次)先生で、米国を拠点にされて既に32年という。その前は京都で上杉猛先生のもとで10年にわたり摺師としての腕を磨いておられたとのことである。カフェにも4点の作品が掲げられていたが、なかなか好みの作品が多かった。すべて甘えてしまうのもと思い、タラの唐揚げなどディナーの準備を手伝わせていただいた上でディナーを一緒させていただいたが、オーナーはアメリカから来られたこともあってか、夕食時には会話を楽しみたいというご意向だった。お子さんたちにも「アンゴラの情勢をどう思うか、そもそも地球のどこかで困難な暮らしを強いられている人がいることをどう思うか」や、「幸せの暮らしのために科学は貢献できるか」といった問いを投げかけられ、ジェットコースターのような起伏に富む一日となった。


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