この2日間、明日の打合せのために文字起こしの作業をしていた。ただ、口に馴染みのある言い方は「テープ起こし」である。ただ、音源がテープではないので、文字起こしという言い方になる。ちょうど、テープに記録しない今は「巻き戻し」とは言わず「早戻し」という言い方をするのと同じ構図にある。
文字起こしの素材は、先週のキッチンセミナーの内容である。一言一句を起こすというよりも、言葉を拾う作業と言った方がよいかもしれない。しかし、日本語ならまだしも、拾うこともままらなない。かつて、NHKラジオで「レッツスピーク英会話」などを担当されていた岩村圭南先生の言葉を借りるなら「英語の筋肉」が鍛えられていないためである。
技術の進歩に伴って、文字起こしの選択肢も多様になってきた。例えば、Googleドキュメントによる音声入力機能を使うという方法(例えば、「21世紀の文字起こし」参照)もある。ただ、これはセミナーなどの生音源を使うのには不向きな方法である。一度、そのための音源を作る必要がある。その音源を作ることで、一旦、内容を深く理解することができるのだが、今回はそこまでの精密さ、もっと言えば直接的な再現をする必要はないので、内容を再解釈しながら、言葉を拾っていくことにした。
ちなみに、今なお、MacOS10.6.8をメイン機種に使っているのは、文字起こしに使うソフト「Pardon?」に慣れているためである。これは音声ファイル(動画ファイルでも使用可能な形式あり)を読み込むとシフトキーとリターンキーを同時に押すと再生と一時停止が切り替えでき、タブキー1回で1秒戻るという機能がついたテキストエディタである。もちろん、これと同じようなことができるソフト(例えば、Interview、CasualTranscriber、interviewScribeなど)もあるが、しかし、メールソフトがEudoraから変えることができないように慣れというのはやっかいなもので、新たなものを導入する踏ん切りがつかないのである。ただ、いずれはどこかのタイミングで切り替えざるをえない時期がやってくるだろうし、その際には、今まさにSONYのディクテーター/トランスクライバー「BI-85T」で足も使っていた時代を懐かしむように、デンマークにてPardon?を使って英語の単語を拾っていたときを想い起こすのだろう。
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