10月19日、家の近くのベンチの座板が外れているのを気に掛け、元の場所に置いた。長い釘を抜かなければ元通りにはならないため、何らかの工具が必要な状態だった。あいにく、今はそこまでの工具を持ち合わせていないので、やむなく元の場所に置くだけに留めていた。そして、長らくそのままの状態が続いていた。
今日、買いものに出かけたとき、ベンチが補修されていることに目が留まった。いったい誰が修理したのだろうか。果たして、十分な強度があるか。座板はどれだけ持つだろうか、関心が巡る。
10月1日、そのベンチの周辺では、家族がピクニックをしていた。きっと、このベンチに関心を向けているのは私だけではないだろう。もっとも、その関心の広さや深さは人それぞれだろう。ただ、関心だけでなく、実際にこのベンチに座って何らかの時間を過ごした方であれば、より具体的な物語を持っているだろう、などと思索を巡らせてしまう。
今日、昨日予約を終えた日本への帰国便の情報を、立命館大学のリサーチオフィスに伝えた。なんだかカウントダウンが始まったような気もしている。それまで、このベンチがある風景を何度見ることになるだろうか。恐らく、帰国の頃には、少し、地表には草花が芽吹いているのだろうと、入国した頃の風景を想い起こし、ささやかに感傷的な気分に浸った。
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