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2017年11月22日水曜日

PBLと持続可能性にもかかわらず

今日もまた、オールボー大学によるPBLに関する教員研修プログラムに参加した。午前中には受け入れ担当のMogens先生との打合せもあり、比較的慌ただしい一日となった。Learning LabPBL Academyの協力により開講されているシリーズも、終盤にさしかかっており、このところ週1回のペースで開催されている。基本的には准教授を対象としたもので、何度か顔を合わせる方もいる。

今日のテーマは「PBL and sustainability」だった。もともと、オールボー大学でのPBLに対し、UNESCOのチェアプログラムで採択された内容(UCPBL、通称オールボーセンター)が工学教育と持続可能性であることを反映してのことだろう。ちなみに対人援助学マガジンでの連載「PBLの風と土」の第1回でも記したとおり、PBLアカデミーは学内共同利用機関として主に学内のネットワーキングを担いつつ学術雑誌を刊行し、オールボーセンターが学外へのネットワーキングを展開している。私が参加している研修がPBLアカデミーの協力のもとで行われている理由にも合点がいく。

今日の講師はMona Dahms先生だった。開催直前のリマインダーでは参加者のグルーピングが示され、3グループにより双方向型の対話により、内容を深めていくと案内されていた。そして、オールボーセンターによってまとめられた「the Good examples catalogue」をもとに、どのような教育プロジェクトがどのように持続可能性に貢献できるのか、議論していくとも示されていた。ところが、当日に参加者が減ったことにより、当初の段取りのようにはいかなかった。

オールボー大学にはオールボーの他に、コペンハーゲンとエスビャウ(Esbjerg)というまちにキャンパスがある。11月15日もそうだったが、今回もまたエスビャウからも参加者があり、遠隔講義システムを用いてのレクチャーが行われたものの、当初の3グループを2グループに再編成をせざるを得なくなり、1つのグループはオールボーとエスビャウと(Skypeか何かで)つないでグループディスカッションをすることになったのである。私が所属したグループはオールボーにいる人たちだけの4人組でのディスカッションで、その中で紹介した立命館大学サービスラーニングセンターの事例には積極的な関心が寄せられた反面、専門教育のためにPBLを導入しているオールボー大学の方々にとっては「そういうのはデンマークでは高校か成人教育の中でやるね」と、つれない感想もまた重ねられた。こうしてアクロバティックなグループディスカッションは再編成の上で2回なされる予定だったが「もう、議論は尽くした」「あとは自分たちが実践するだけだ」など、ゆるやかに「もう終わろう」というメタメッセージが含まれた感想が次々に寄せられ、最後にエスビャウからの「この遠隔講義システムはすごいクオリティだ」と、内容とは関係のない感想が(まるで留め焼香のように)最後を飾り、予定よりも30分ほど早く終了した(とはいえ、なんだかぐったり疲れてしまい、恒例のキッチンセミナーはお休みした)。


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