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2018年1月28日日曜日

葉の落ちた木がしなる

デンマークで最も高い山は171メートルだという。それだけ、平地が広がっている。よって、強い風が吹き抜ける日が多いように思う。風力発電が盛んなことにも合点がいく。

今日のデンマークは風の強い一日だった。今、自宅の窓から見える木々の葉っぱは落ち、春の訪れを待っている。葉っぱが落ちた枝には、いくつかつぼみを見ることもできる。確実に、春は近づいてきている。

ガラス越しに風の音を耳にしつつ、今日もまた、自宅でパソコン仕事を重ねた。特に集中したのは、ある講演資料に目を通すことだった。以前からお世話になった方からの依頼だった。期待に応えようと目を皿にし、些細なことも掘り下げようと試みたところ、僭越ながら16のコメントと6つのアドバイスに至った。

以前、大阪の劇場寺院「應典院」に身を置いていたとき、秋田光彦住職から、作家が作品を生みだすときには、自らのいのちを削って吹き込んでいる、といった観点をお示しいただいた。そして、その作品を批評する側もまた、安易な肯定や否定ではなく、その作品の世界を理解した上でなされる必要があることも、いくつかの作品と作家と触れる中で実感してきた。果たして、16のコメントと6つのアドバイスが、講演資料という作品の改訂に影響するか、真剣に向き合ったつもりだった。返信して程なく、「外の世界からの観点は最善のコメントです」と、メッセージが返ってきて、安堵感に浸った。


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