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2018年1月30日火曜日

言葉も、言葉以外も。

デンマークのオールボー大学には客員研究員として滞在している。理由は、所属先の人文学部コミュニケーション・心理学科の授業がデンマーク語のみで行われているためである。もし、デンマーク語ができれば、授業も担当し、客員准教授などで受け入れていただける可能性もあった。結果として、授業を担当しないことによって、多くのインプットと、適度なアウトプットを重ねることができている。

授業を担当しないために、積極的にデンマーク語を習得する必要はなく、日常的なコミュニケーションは英語によって事足りている。今回、幸運なことに、2人の先生が私の客員研究員としての受け入れ担当を担っていただけた。その2人とも、英語にてやりとりを重ねている。また、オールボーはデンマーク第4の都市ということもあって、まちでも英語ができれば、大きく困ることはない。

ただ、ちょっとした場面で少しでもデンマーク語を使えば、相手の表情が変わることがわかる。もちろん、それは日本語でのコミュニケーションにも通じることである。たとえ、対面でのコミュニケーションだけでなく、メールでも、ささやかに言葉を添えるだけで、相手の受け止め方が変わってくるだろう。実際、今日は月末締切の書評を推敲し、締切前に編集担当の方に送信させていただいたが、そのやりとりにおいても、互いに心地よくやりとりを重ねられた気がしている。

また、対面でのコミュニケーションでは、言葉以上に態度や振る舞いのささやかなことが、相手の気持ちを大きく左右することがある。例えば、今朝は妻からの「今日は朝焼けがキレイ」の声に、カメラを携え、東の空に目を向けた。英語で責任を意味するresponsibilityとは、2つの語に分けるなら応答能力という訳出できる。言葉でも、言葉以外でも、丁寧に相手に思いを重ねられるよう努めたい。


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